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4. 【新人】通訳ガイド:ガイディング原稿作成

オペレーション
ガイディング原稿作成

1. ガイディング原稿は ガイドの命綱

このシリーズは、オペレーションや動線に
関する説明となりますが、4番と5番のみ、
ガイディングについてお話します。

実際のオペレーションや動線の記事の中で、
ガイディング情報を入れることもありますが、
補足情報です。

基本ガイディング内容の 情報と参考書

実際にタネ本とできるお薦め参考書は、
次の5番に掲載します。

但し、すべて、英語の参考書になります

他言語ガイドの皆様は、必ず、
各言語圏で人気のガイドブックを入手し、

内容を確認しましょう

目的は、ゲストがあらかじめ知っている
情報や知識の見当をつけることです。
市販のガイドブックの内容をお話するときは、
必ず出典を引用してお断りを入れます。
その理由は、著作権侵害を防ぐためと、
「ただ、ガイドブックを読んでるだけ」
と思わせないためです。

ガイドの話を聞きながら、
持参したガイドブックと照らし合わせたり、

Wikipediaを見る人が増えましたので、
それを上回る準備が必須です。

記載されている説明内容は、
ガイドブックによって違うこともあります。
筆者は、公式サイトや公式パンフレットの
掲載内容を優先
し、
人気のガイドブックの内容と違うときは、
「公式見解は、こうなっている」と紹介します。
ガイドブックにもWikiにも無い情報を
お伝えすると、
ゲストは大満足。
ガイドがいてくれてよかったと、
言ってもらえます。

ガイドの説明をメモする人、
タブレットに打ちこむ人も増えました。
これには、最大限お付合いします。
「まだ書ききれないから、ちょっと待って」と、
言われたら待ちますし、繰り返しもします。
正確なガイディングがいかに重要か、
お分かりいただけるでしょう。

気を付けたいのは、こっそり録音・録画する
輩がいることです。
実際に分かれば注意できますが、
コッソリ録画されると本当に困ります。
「肖像権がある」と言ってやりましょうかね?

女性ガイドの皆様へ警告

女性の皆様は、いつ、どこで、
ナニをどう撮られているか分かりません。
服装、所作、立姿、座っている時も、
見え方などに充分に注意し、スキを見せないこと。
どの国の何様であっても、
男は男なのだということを忘れないこと。
官僚、代議士、大統領、身分は全然関係ありません。

ついでに。
留学経験者、海外での生活経験者は、
まぁ大丈夫かとは思いますが、
欧米諸国での生活したことがない
女性ガイドの皆様へ

男性は、レディーファーストで、
ダンディであればあるほど怪しいと疑うこと。
女性に対しては、実に口が上手く優しく、
耳触りの良いことを言いまくりますが、
その翻訳は、電話の「もしもし」と同レベルです。

誰にでも何でも言いまくりますが、
何の意味もありませんので、真に受けると、
痛い目に遭う可能性が高いと心得ましょう。
「あなたのような美しい人は初めてだ」
翻訳⇒
ただの「はじめまして」
「貴女無しでは、生きて行けない」
翻訳⇒
ただの「こんにちは」
男性は女性に対してそういう風に言い続けるものと
育っただけ
なので、特に意味はありません。

色々耳障りの良いことを言われたり、
レディーファーストしていただいたら、
満面の笑みでお礼を言う、それだけ。
警告はしました。
それ以上は、皆様ご自身の責任です。
皆様、既にご存じのことと思いますが、
レディーファーストの起源は、
女性が男性の所有物だった西洋諸国において、
自分(男性)が死なずに済むように、
先に女性を進ませたのが始まりらしい;
怖いですね~💦(@_@)))

ガイディング原稿は死守

話は戻ります。
問題は、添乗員が、しゃあしゃあと、
「あなたのガイディング原稿をちょうだい」
などと言ってくることがあります。
冗談ではない、ガイディング原稿は、
通訳ガイドの命綱です。

新人の皆様は、相手がベテラン添乗員だと、
うまく利用されてしまう危険性があります。
苦労して作成したガイディング原稿や
アンチョコは、死守!!!

ガイドが原稿を渡してくれることなど、
あり得ないことは百も承知で、
相手が新人とわかると、
ガイド原稿をゲットできるかもしれないと
考えるズルイ輩は、命令口調などで、
当たり前のようなことであるかのように、
ダメモトで交渉してきます。
大事なガイディング原稿は、
絶対に渡してはいけません。

テキト~な内容のオトリ原稿なら別ですが。
(そんな余計なことをしている暇はないよ)

断ると、こっそり録音して、
帰国後に書き起こして添乗員仲間で共有し、
それを自分達が次回から使い、
私達ローカルガイドがいなくても、
自分達添乗員だけでガイドもできると、
アピールする事態も発生しているようです。
コッソリ録音は、防ぎようがありません。

添乗員がちょっといなくなったスキに、
とっておきネタを、ゲストにだけ
お話することもあります。

困ったことに、ゲストもコッソリ
録音していることがあります。
これは、本当に気持ち悪いことです。
録音どころか、堂々とガイドが喋ってる時に
録画するヤカラもいます。
私は、「ダメ!」と言って説明を止めます。
ガイディングを止めると、皆に迷惑がかかるので、
やめたフリをしますが、実は、
ひそかに続けているかもしれない。
防ぎようがなく、困った大問題です。

2. ガイディング原稿作成

実際にガイディングする内容の原稿は、
各々が自力で頑張って作成しますが、
参考書、参考データは、いっぱいあります。

上記参考書、訪問場所の公式サイト、
ミシュラン等のガイドブック、Wikipedia、
様々リサーチをし、数字も確定します。
観光関係のサイトが非常に充実していますし、
個人ブロガーも、かなり詳しいレポートを
書いていますので、時間の許す限り、
色々なサイトの多様な情報を見ておくことです。

紙の資料は一定の分量になると重いので、
データをスマホやタブレット、
モバイルPCに入れるのは得策ですが、
タブレットやスマホを見ながら説明すると、
たとえ、それが自分が作成した原稿でも、
準備不足のガイドが、どこかのサイトを
カンニングして読んでいるだけと
勘違いされかねない
ので、要注意です。
常に人の欠点を探す人達は必ずいます。

タブレットなどで、自作のデータや
画像を見せるのはOKです。
この方式なら、
堂々とカンニングしながら説明できます!!!

Wordなどによる テキスト原稿作成

バスの中で読むことが多いため、サイズに注意。
A4縦のままでは、邪魔。
B5縦も試してみましたが、似たようなものでした。
筆者は、A4を横半分にして、
A5横並びでガイディング原稿を作っています。
B5を横半分では、小さすぎました。

私は、訪問場所ごとにまとめています。
原稿は、詳しい説明のフル・バージョンを作成し、
ゲストや時間に合わせて、
≪松竹梅≫どのコースにもアレンジ可能にします。
フル・バージョンのうち、
必須説明項目は太文字にする、
重要項目は色付き太文字にするなどして、
≪梅コース≫展開、≪竹コース≫展開など、
1つの原稿で、適宜対応可能なように作成します。

どうせ、何を説明しても、
ほとんど聞いてないし~~と思っていても、
突然、ヲタクが発言をしたり、
意外なところで、突っ込みが入ったり、
予想外にゲストが盛り上がったりした時に、
フルバージョンがあれば、対応可能です。

筆者の場合は、二条城なら、
A4を横にしてA5が2枚横並び配置で20枚程度。
半分に折ってA5にして、1件ごとにホチキスで止め、
プラスチックのポストイットで、
「二条城」とタブを付けます。
説明項目のタイトルを見やすく(唐門とか)
超重要情報は、太文字、色付き太文字にして、
遠目からでもすぐに見つけられるようにします。

行程1日分の原稿を、プラスチックの
クリアポケットに入れる。
クリアファイルは、微妙に嵩張るし、
角が尖っているので敬遠。
クリアポケットに入れるのは、紙を守るため。
100均のもので充分。
フタ付きのクリアポケットも便利です。
小さめの領収書などは、クリップで留めても、
クリップが外れることも多いので、
クリアポケットは重宝します。

ゲストの前で原稿を見ながらは、
ガイディングはできません。
あくまでも、お守りです。
もし、何か聞かれて答えられなかったら、
少し待ってもらい、トイレなどで原稿を見て、
答えを見つけて回答したりします。

目の良い人なら、A4で作成したものを
B5に縮小コピーしてもいいでしょう。
ただ、揺れるバスの中で読む想定では、
文字が小さすぎると不便です。

自分で使いやすいサイズを探してみてください。

原稿には、基本的な情報は一通り入れますが、
お客様が読みそうなガイドブックやWikipediaには
書かれていない内容を入れることがポイントです。
それが、現地ならではの情報で、
お客様の満足度向上に繋がります。

ガイディング原稿は、実際に声に出して読んでみて、
適宜調整し、情報やデータが変わったら、
その都度 、加筆訂正します。

自作原稿でも、何度も声に出して読み、
皮膚から染み込ませるのです。
ポイントを見るだけでスラスラと
ガイディングできるのが理想的とはいえ、
はじめのうちは、容易ではありません。

分かりやすくお伝えすることが大切ですから、
場合によっては、原稿を見ながらお話しても、
違反ではありませんが、その場合は、
あくまでも、自分で作成した原稿に限ります。

市販のガイドブックやWikiなどを読み上げると、
クレーム対象になると思います、ご注意ください

下見をしていない場所についても、
行く可能性のある場所については、
時間のあるときに、原稿を作成しておき、
実際に下見した時点で、加筆訂正しますよ。

筆者は、いまだに、法隆寺や白川郷へ行く
バスの中では、自作原稿を読み上げています。
特に、オフシーズン開けの業務では、
化学反応の用語など、すっかり忘れていますから、
原稿を見ないと正確にお話できません。
「いかにも原稿の棒読み」とならないように注意
原稿読み上げは、説明内容が多いので、
漏れがないようにするためです。
金沢から白川郷までは、40分間喋りっぱなし、
もっと正確には「読みっぱなし」です。
特殊な事情がある場所は、
wikiにもゲストのガイドブックにも
書かれていないストーリーを語ることが、
私達の使命のひとつです。

ときどき、専門の説明員が付いてくるツアー
があります。この人達は添乗員ではなく、
訪問場所を説明する解説員です。
その中にも、自分のノートを取り出して、
見ながら説明をする人もいます。

最近は、日本ヲタクのような人が増えたので、
間違ったことを言ってしまうよりは、
正確な情報をお伝えするためにメモを
見てもいいと思います。

ハンディ版アンチョコ

バスの中なら、原稿を読み上げることも
できますが、バスを降りて現場に到着すると、
そんなことはできません。


実際には、覚えきれないこともありますね~。
有名な対策としては、行程表の余白に数字をメモする、
それも漢字で書けば、欧米人にはバレない・・・
とはいえ、行程表が見にくくなりますし、
ポストイットが落ちたり、
ゲストに拾われたら笑い物です。

ベテランは、こんなもの必要ありません。
筆者はまだ必要です💦💦💦

筆者は、A6の情報カードを利用して、
訪問地ごとに、重要点、数字、必須情報を書いた
ミニ・アンチョコを作っています。

文章を書くと、スペースが無くなるので、
重要点を箇条書きに書きます。
5色ほどの色ペンで書き分ける。
限られた紙面に多くの情報を詰め込むと、
文字が小くて読めなくなり、
どこに、どの情報があるか分からなくなるので、
無理に1枚におさめず、複数枚使います。
恥を捨てて、筆者のメモを一部掲載します。
PDFなのでクリックお願いします。
伏見稲荷大社をA6の情報カード2枚にまとめた例。

伏見稲荷メモ

このように、
情報カードアンチョコは忘備録的役割で、
Guiding原稿とは役割が異なります。

情報カードは、1枚で済めばベストですが、
複数枚になると、紙の厚さでかさばるので、
A4にコピーします:
A4に4枚分コピーできますが、
端が切れるので、余白を作ります。
コピーしたら折って4つに切り、
訪問場所ごとにホチキス止め。

このアンチョコには、
訪問場所情報だけではなく、
オペレーションの重要情報も、
赤など目立つように書く。
例えば、階段は急勾配で危ないから、
ゆっくり昇り降りして要注意、など、
これは、ゲストの怪我防止情報になります。
特に、お城では、階段の勾配角度や、
階段の数もお伝えし、足腰の悪い人は、
どうしたらよいかの対策にも役立てます。

そのあたりの詳細については、
動線ガイドの姫路城見学の回でお話します。

A6なので、バックやポケットから出して、
お客様の前で見てしまうこともあります。
—カンニング!—と言われたこともありますが、
≪間違えてお伝えするより、いいでしょ≫と返したら、
「そうではなくて、そこまでの準備をしているのね」
と言われたこともありました。

リストアップ項目が多い時、数字が多い時は、
ちょっとメモがあると、漏れがなくて助かります。
ゲストの中には、細かい数字まで
チェックしてる人達もいますから、
期待に応えられるよう、頑張りましょう。
ゲストは、数字が大好きです。

情報は、ゲストが感心を示している時なら、
みんなみみを傾けるし、質問も来ますが、

タイミングを外すと、どうでもよくなって、
後になってから色々説明しても、
シラけるだけです。
ですから、これから行く場所の直前に、
そこの情報をお伝えするのが、効果的です。

いかにも、カンニングしている・・・
という雰囲気にならないよう、
上手にアンチョコを使えるよう、
私まいまだに試行錯誤しています。
アンチョコ方法なんか研究せずに、
「全部暗記せ~よ!」が正論ですが、
現場に出ていない期間が長引くと、
アンチョコは、まだまだ活躍しそうです。

「空港から出発」の回で詳しくお話しますが、
空港から出発して最初の訪問地到着までは、
だいたい40分~1時間、ノンストップで、
マシンガントークでまくしたてる勢いが、
超オススメ
です。

早いうちに、とりあえず、
≪ずいぶん色々なことを知っている人だ!≫
≪シャベリは大丈夫そうだ≫と思わせること。
バスの中では、アンチョコを見てもいいので、
まくしたて勝ち!!!

参考:お道具

ポストイット:メモの大きさ、大きめ、
ポストイット:プラスチックのインデックス
複数色のペン:
情報カード :複数枚となり嵩張る場合はコピー
クリアポケット:大きさに合わせて各種
(クリアファイルだとかさばるので)

5. 【新人】通訳ガイド:ガイディング情報源と参考書【厳選12冊】

コメント

  1. micico より:

    2021年合格の多言語新人ガイドです。
    今春、デビューのために活動しているところに
    ハッピーガイドナビさんの情報を見つけ、
    感動し、目を皿のようにして読み進めている最中です。
    サイト全体を読み終わるよりも早めにお礼を申したくコメントしました。

    サイト・内容ともに非常にわかりやすく
    現実を具体的にご教示いただき、大変勉強になります。
    無料でこのような詳細まで見せていただけるとは、驚きました。

    今後、ガイドとしてたくさんの経験を積む中で、
    ハッピーガイドナビさんのような先輩がいらっしゃるのを心残り支えに、業界全体、同業者の皆さんと成長していきたいと感じます。
    サイト運営ありがとうございます。

    追記:
    PCからのコメントですと、セキュリティの”reCAPTCHA”画像が機能しませんでした。

    • diamantebear より:

      コメントいただき、ありがとうございます。
      少しづつ加筆訂正を進めています。
      【ガイディング原稿作成】からのコメントでしたので、
      恥を捨てて、自作の情報メモを追加します。
      「こんなんじゃ、ダメでしょ・・・」と思われたら、
      もっと良いものを作成してup gradeしましょう。

    • diamantebear より:

      “reCAPTCHA”が機能しませんでしたか。
      ごめんなさい。
      私も毎回、自分のブログのダッシュボードには、
      reCHAPICHAからログインしています。
      プラグインの更新は、毎回お知らせがあるたびに、
      行っていますが、追って調べてみます。

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