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34. 【新人】通訳ガイド:神社仏閣におけるゲストの行動

オペレーション

神社仏閣におけるゲストの行動

神社仏閣へ行った時のゲストの行動についてです。
日本を観光するツアーのハイライトの大半が神社仏閣です。
宗教施設なのですが、ほとんどのゲストにとっては、テーマパークみたいなもの
行程としては≪参拝≫といいます、たとえ実態がかけ離れていても。

服装

関連記事:17. 服装と荷物 「ゲストの服装」の項
ざっくりいえば、露出が少なければOKです。

鳥居や山門では一礼、正中を歩かない

全国通訳案内士のライセンスを下げて仕事をしていても、
一礼もせずに鳥居や山門を取り抜けていくガイドが多すぎます。
日本の全国通訳案内士なら、最低限の礼儀はわきまえてほしいものです。

お賽銭

ここでは、お賽銭に関する色々なゲストの考え方や反応を記します。
色々な人達がいるのだと事前に知っておけば、ココロの準備になるでしょう。

ガイドがお参り

神社仏閣参拝の際、私は、たとえ僅かでもお賽銭を入れ、ご挨拶とお願いをしています。
大半のゲストは参拝しませんから「私が団体代表としてご挨拶します」とお伝えしています。
そうでないと、自分のお願い事をしていると勘違いされると困ります

このツアーの皆様と、お邪魔させていただくことに対してご挨拶し、
最後までつつがなく催行のうえ、全員無事に帰国できるようお願いします。

業務だから必要ないという考え方もあり、どうするかは全く自由です。

お参り

お賽銭の説明とやり方は説明しますが、やってみましょう、とは私は言いません。
強制的に支払いをさせられたと受け止められると嫌だからです。
郷にいては郷に従えの精神の常識のある方々は、こちらから言わなくても、
「どうやればいいのか、教えてください」と聞いてきます。
このような方々は、鳥居や山門をくぐるときも、ガイドと一緒に深く礼をされますし、
説明の通り、真中は歩きません。

お賽銭については、
「お金を払わなければならないのか」と言ってくる人もいるのです。
はじめて、そう言われた時は衝撃でした。
義務ではありませんし、教会でも献金を入れるでしょうと言うと、
「そんな人、ほとんどいないよ」「少なくとも、自分は入れない」
という答えが返ってくることが多くなりました、情けない。
高価なブランド物を色々持っていても、献金やお賽銭をケチる人なのだと分かります。

さらに、お賽銭箱を見て、
「かなり儲かるんだろうな」とまで言う人がいるのです。
そういう発想の持主には、独特や倫理を説いてもムダなので、
「これだけの敷地や建物の維持管理に、どれほどの費用がかかると思いますか?
それを、コインしか入っていないお賽銭で賄えると思うの?
ゴミ一つないでしょう、頻繁に掃除する人がいるからですよ。」
この程度のことは言います。

お賽銭の金額は問題にはならないとはいうものの、これまでに、
1円玉1枚とか、5円玉1枚を入れた方を目撃しました。
しかも、その方々は、なにやら真剣にお願い事をしていました。

真剣にご祈祷をお願いする方は、お賽銭箱にコインを入れるのではなく、
社務所で申し込みをして昇段のうえ、ご祈祷をしてもらうのです。
そのことも、ゲストには説明します。

迷信

目に見えないものを信じるなんて「日本人は迷信深い」と言う人達が、
まぁ必ずといってもいいほど、います。
私は、必ずお参りをしますが、まず何よりも、お邪魔をさせていただく挨拶です。

世界中の書籍の中で、聖書の次ぐベストセラーと言われる『星の王子さま』、
その最も大事なメッセージは、「大切なものは目に見えない」、
それは、どう思うのか?と聞いています(まぁ、反語ですが)。

日本人のことを、目に見えないものを信じてアホみたいだとか、
さんざん迷信深いとバカにしている人達に限って、
「13」という番号に異常に怯えているのは、かなり滑稽です。

お守り

日本人は迷信深いだのなんのと言いまくる人達でも、
お守りを見つけると態度が豹変して『効果効能』をシツコク聞いてきたりします。

お守りは、お土産としても優秀です
小さく軽い、全くかさばらない現地のオリジナルで、デザインもよく、
素材生地も人気があり、ご利益付きで、お値段お手頃です。
圧倒的人気は、受験、交通安全、安産、家内安全、健康長寿。
ゲストには、ご祈祷済みの神聖なものなので大切に扱うようお伝えします。
すると、ステイタス感が出るらしくて、皆さんとても嬉しそうにします。

おみくじ

「やめろ」と言っても、どうしても引きたい人がいるのです。
どうしても引きたい人に限って、凶を引いてしまうのも、ほぼお約束。
誰かおみくじを引く人がいると、全員集合して興味津々で大注目。

吉なら喜び、凶なら落ち込む、という単純な話ではないこと、
生活のヒント、有益なメッセージと捉えるよう、全員にお伝えしています。

原則としては、そこに書かれている内容を訳すわけですが、一筋縄ではいきません。
ガイドは、見た瞬間に、吉凶のどちらかは分かります
ほとんどの場合、文語体で、普段見慣れないフォントで印刷されていますので、
「ん~~、神社仏閣では、こういう文語体の文章が多いし、
続字は、現代人にはちょと難しいんですよね~。」とためを作っておきます。
そこで、
「失せ物:見つからず」とか
「旅行:凶」など良くない内容が書かれていたら、そのまま訳さないこと!!!
【慣れない文語体をやっと読んでる】体裁で、適当な内容に置き換えるのです。

ゲストが記念に持ち帰って、何等かの方法で真実を知るのもナンですから、
そのゲストが凶のおみくじを持帰らないよう、ガイドは上手に誘導し、
「おみくじは、ここに結びつけるものなの、あなたの願いが届きますように」
などと言い、ガイドがさっさと結んであげてしまいましょう。
(ゲストは、そもそも自分では結べませんから)

おみくじは、凶が出たら、上手なフォローが必要、嘘も方便です。

御朱印

本当は、時間に余裕があれば、是非ご案内し、
御朱印をいただきたい方々には、説明をしてあげたいとは思うものの、
行程は時間ギリギリで組まれているので、悩ましいかぎりです。

確かに、日本人が見ても、素晴らしいと感心する達筆な文字は、
とうぜん、外国のお客様にもたいへんインパクトがあるのです。

御朱印のことを説明して萌える人が出ると、皆が欲しがると大変なので(時間的に)、
さいきんでは、できるだけご案内しないことにしました。

とはいえ、目立つ場所に御朱印の受付があったり、
ガイドが知らないうちに、長い行列を辿って行って存在を知ってしまい、
ぜひ欲しいと言われたりします。
”萌え”られると、ただでさえタイトな時間がさらに厳しくなるのですが、
本来は、神社仏閣の参拝では大事なことなのですから、
御朱印萌えが出てしまったら、開き直るほかありません。
もちろん、時計を睨みながらですが。

ツアーにいた御朱印コレクター

日本の旅行の行程の半分以上が社寺仏閣です。
時には、御朱印のことを知っていて、御朱印帳を買い求める方が出てくることもあります。

偶然なのでしょうが、16名が満員御礼のツアーで、
御朱印集めを毎回行うと宣言されたことがありました。
そうなると仕方ありませんので、すばやく御朱印所をみつけて案内し、
手助けしてあげるほかありません。

入口付近に「御朱印受付」があり、最初に御朱印帳を預けて番号をもらい、
帰りに、預けていた御朱印帳を受け取る方式のところが多いので、
御朱印コレクターがいたら、手際よくオペレーションします。
くれぐれも、帰りに取り忘れないように注意します。

5名もの御朱印コレクターがいたツアーでは、
4名は、ツアーで一番最初の神社で御朱印帳を買い、それにお願いしました。
この4名は、祈祷済みの御朱印帳を、ちゃんと日本に到着したあとに買うほうがいいらしいと、
知っていたのでした。
残りの1名は、そんなことは知らず、自国から御朱印帳に近いノートを持参してきました。
ところが、ある場所で、
神社仏閣でご祈祷済みの”本物の”御朱印帳ではないという理由から、
御朱印を拒否されたのです。
ゲストは御気の毒だし、お寺さまの言い分も最もだし、悩ましいことでした。
もっとも、紙質が毛筆に適していないのは確かです。
その1か所以外では、ゲストが持参したノートに書き入れをしていただけましたが、
他は、外国人だから目をつぶってくれたのでしょう。

御朱印帳がなくても、東大寺大仏殿のように、
1枚づつの書置きタイプを用意されているところもあります。
書置きタイプの御朱印でも、日付はその場で入れてくれます。
少なくとも、新コロ前までは、そうでした。

ツアーのオペレーション情報は、一旦これでおしまいになります。
あと1回だけ、ガイドの前泊についてお伝えします。

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