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II-51. 【新人】通訳ガイドの動線ナビ:京都-10【嵐山】【世界遺産:天龍寺】

動線Navi

嵐山

京都市内から少し遠い嵐山も、
京都観光2日目以降の訪問場所になります。

一般的な団体旅行では、トロッコ列車に乗ったり、
保津川下りをすることはありません。
暖かい季節に、ゲスト抜きで楽しみましょう。

インバウンド団体旅行の行程に嵐山が入る場合、
天龍寺・竹林・渡月橋を渡って戻る程度がほとんどです。

天龍寺は、ほとんどの場合、庭園散策のみで45~50分。
竹林散策で45~50分の割当で、これでは時間不足です。
天龍寺の庭園散策~竹林~帰りに少しフリータイムを設けて、
2時間程度で回さなければいけません。

天龍寺

天龍寺のサイト
 天龍寺入口
敷地が広大で、観光バス用の駐車場が境内にあります。
バスはずっと停めておけるので助かります。
天龍寺の境内案内
天龍寺法堂(GoogleMapストリートビュー)
⇒うまく表示されない場合は、Google Mapから出してください。
法堂が見えますが、ここへ寄ることは、ほぼありません。
理由はおそらく、追加料金が必要になるからと思われます。
仏教にそれほど感心があるわけではないインバウンドゲストに、
そこまでするには、コスパが悪いとの判断ではないかと思います。

内部は素晴らしく、加山又造の「雲龍図」がありますので、
下見の時にはぜひ拝見しましょう。
バス到着前にガイディングを終えることは勿論のこと、
実際の動線についても複数回お話します。

  • 天龍寺は庭園鑑賞だが、完全に一方通行で同じ場所は二度と通らない
  • 庭園は反対側から出ると竹林になっている。
  • 先に出口に着いても、外に出ないで全員集合を待つ
  • 休むことなく竹林散策になる。
  • バス通りに戻ったら、フリータイムにできるかもしれない。
  • バスに戻るのは何時何分くらいで、その間休憩はない
  • お手洗い:庭園入口にあるが、それを過ぎるとない
  • そのお手洗いには、ペーパーがないことが多い

法堂に向かって右側の通路を進みます。
 庫裏の手前を左へ進むと庭園受付。
多くの場合、方丈へも入らないので、手前を左折して「庭園受付」に向かいます。
天龍寺では完全に一方通行です。
こちらから入り、反対方向から出てしまいますので、
減員証明などが必要な場合は、たとえ時間がかかっても、
絶対にここで書いてもらうこと

ゲストにも、同じ場所は二度と通らないこと、
反対側から出ることを、繰り返しご案内します。

精進料理:篩月

精進料理「篩月(しげつ)」
とても美味しいので、下見の時にでもぜひ。
庭園参拝料は別に必要です。
FITで精進料理を試したいゲストがいたらお勧め。
欧米人の対応にも、そこそこ慣れていますし、
畳に座れない人向けには低い椅子を用意してくれます。
「雪」以外は、事前予約が必要ですが、
ランチなら「雪」で充分楽しめます。
回し者ではありません:念のため。
ゲストをお連れするときは、必ず事前に電話で確認してください。

見学・散策時の注意

庭園に置かれている竹製の柵は、立入禁止を示すもので、
当たり前すぎることですが、触ってはいけないのです。
こともあろうに、ゲストが腰を掛けて破損していまい、
大変な弁償問題と旅行社とガイドの責任問題になった事件が
報告されています。

外国人は、日本人的常識がありませんので、
いちいち注意しないと、何をやりだすか分からないのです。
いざ問題が起こると、
「なぜ、事前に言わなかった?」と言う。
何度も繰り返しているように、ゲストは屁理屈の達人です。
屁理屈に慣れていないと、歯がたちません。
多くのケースでは、日本人としては常識すぎて、
いちいち注意する必要があるという感覚すらないため、
まさか、そのようなアホなことをする人がいるなんて
考えてもみない、という感覚の違いに起因します。
「なぜ言わない」とゲストは言いますが、
必要があって注意事項を多めに言うと、
不愉快なことばかり言うと文句をたれる。
常に最優先すべきことは、ガイド自身の保身です
みんな、お客様に喜んでいただくオモテナシなんて言いますが、
それは二の次、三の次の発言でしょう。

各種対策を講じて自分自身を守ることが最優先事項。
あらゆる状況を想定し、スキを与えない、ミスをしない
ガイドに落ち度はない、という確証を示すことです。
行程表を読込み、現場調査をすれば、実現できます。

嫌な雰囲気になっても、絶対に言わなければならないことは、
必ず事前にアナウンスしないと、ガイドの職務怠慢になります。
たとえば、靴のまま座席にあがる程度のことは、
躊躇なくやってしまいます、それを汚いとは思わない。
一事が万事ですから、常にあちこちを見渡しながら、
危なそうな動き、怪しそうな動きがあれば、
問題が発生する前に、失礼のない表現で注意喚起する。
これを徹底するほかなさそうです。

どこへ行く場合でも、観光で訪れる場所は、
世界遺産、国宝、文化財ばかりですから、
とにかく触れないように上手くご案内しましょう。

曹源池庭園~百花苑

受付を通るとすぐにお手洗いがあります。(要:Paper持参)
ここを逃すと、散策終了までお手洗いはありません
正直なところ、天龍寺の庭園は歩いて通り過ぎるだけです。
それほど面倒なガイディングはありません。
全体として、広大な日本庭園と植物園という認識です。
色々な植物があって、名前を聞かれてもナゾだらけ。
グーグルレンズで頑張るなりすれば、大丈夫。

すぐに方丈前に広がる曹源池庭園が広がります。
池の対岸が活断層になるため、いきなり岩だらけになっている。
これは、自然の地形をそのまま生かして造営されている。

決めセリフ

約700年前の作庭当時の面影をとどめる。
日本初の史跡・特別名勝指定。
作庭は、夢窓礎石。夢窓礎石について短い解説。

曹源池庭園のポイントについての解説本のお薦め。
嵐山全体の地形についても興味深い記述があります。

ここから方丈の前を通り、徐々に奥へ進むのみです。
曹源池庭園部分が終わると、植物園になり、
少しづつ段を上りますが、キツくはありません。
進むにしたがって、様々な樹木がある百花苑。

途中の硯石のような目立つものは説明しましょう。
庭園内は、必ずバラバラになってしまいますが、
先に出口に到着した人は、外に出ないで全員集合を待つよう、
上の注意事項にも書きましたが、それでも、
勝手に外に出て竹林に行き、姿を消す人が後を絶ちません。
迷子を防止するために、出口から出るなと言うのです!
「すぐそこにいた」とかゲストは言いますが、
大勢の観光客でごった返していれば、
「すぐそこ」のどこに誰がいるのか、判別できないのですよ!

竹林

天龍寺北門を出たところが竹林の小路で、観光客でいっぱい。
筆者は次のようにオペレーションしています:
天龍寺北門を出てまず左をご案内しますが、
「少しだけ行って写真だけ撮ったら戻ってくること」といい、
私自身は、天龍寺北門に立ったままスタンバイしています。
全員が戻ったら、天龍寺北門を背に右側へ進みます。
すぐにお墓が見えてきて、いろいろ聞かれます。
お墓は盛り上がる話題の一つですから、
「あ~~時間ない!、そんなこと話しているバアイじゃないのよ」
と思ちつつも忍の一字で、できる限り質問に応えましょう。
やはり、疑問を感じたその場でのやりとりは、生きており、
バスの中での説明とは全然違うからです。
ゲストの表情を見れば一目瞭然です。
すべての行程にもう少しづつ時間の余裕があれば、
このようなやり取りを沢山できるのに、残念に思います。

天龍寺北門から200mほど歩くと突き当ります;
その左手が野宮神社。
時間に余裕があれば寄ればいいのでしょうが、
ゲストの多くは、神社仏閣はお腹いっぱい状態。

嵯峨野 竹林の散策路

竹林散策は、インバウンドゲストにとってはハイライト行事。
もし本当に時間があるのなら、突き当りを左折、
野宮神社前を通り過ぎて100mほど直進した右側、
嵯峨野竹林の散策路へお連れするほうが喜ばれると思います。

竹林の散策路といっても、フツウの道路ではなく、
2015年に整備された竹林の道公園のような場所で、
スーパー・フォトジェニック。
ネットで検索すれば、動画もいくつかupされています。

一般的な団体ならば、天龍寺の庭園は早めに終わらせ、
こちらの竹林の散策路へ「追加サービス」案内するほうが、
よほど喜ぶのではないかと思います。
そのような竹林は、二度と見ることはないでしょうから。
野宮神社からバス通り(府道29号)へは道なり。
途中、標識も出ています。
バス通りへ出るところで全員を待って再出発。
このあたりは、インバウンドゲストが興味を示す店舗はないので、
しばらくみんな一緒に天龍寺方面へ向かう。

  • 天龍寺正門前に到着したら、フリータイム宣言。
  • バスの場所:天龍寺敷地内駐車場の中、など。
  • 集合時間は、何時何分
  • 筋向いは嵐山駅で、お手洗い利用可能
  • 桂川の方面へ行き、渡月橋を渡って景色を見る
  • 主な商業施設をご案内

人力車

ここに限りませんが、人力車体験が入っているツアーがあります。
人力車が入っている場合は、旅行社の説明を受けたあと、
必ず、人力車の会社(えびす屋さんなど)の担当者に連絡を入れ、
詳しい手順について説明をしていただきます。
人力車の前の行程は、何時にどこで何をするのかも伝え、
できるだけ予定時間にすべてがスムーズに動くよう、
当日も逐一連絡をとりあっていれば、
担当者様の指示に従っていれば、問題ありません。

嵐山の風景の特徴

春は桜、秋は錦のように鮮やかな紅葉で有名な景勝地。
ここは活断層地帯で、40度という山の急な傾斜が、
木々を立体的に見せるため、より美しく見えるのだという。
お買物にしか興味のない人達は一定数いるものです。
ご案内をしても、フリーにしてしまうと、
渡月橋も渡らないどころか、川べりにすら行かないので、
ガイドが全員と一緒に渡月橋を渡り、
戻ってきてからフリータイムにするのも一案です。

*** *** ***
京都観光もそろそろ終わりです。
次回は、錦市場などの繁華街について少し触れたいと思います。
詳しい方は、た~~~くさんいるでしょう。
ここでは、インバウンド団体旅行の一般的行程の場合の
歩き方、動線をレビューします。

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