ブログの活用法を記事にしました。

II-30. 【新人】通訳ガイドの動線ナビ:宮島-2【広島~宮島観光~宮島/宮島口泊】

動線Navi

宮島桟橋から出発

普通は、厳島神社までは皆一緒に行きます。
団体は、概ね次ように構成されています;
・ガイドにいつもピッタリとくっついている人達
・何が何でも先に行きたい人達
・ほどほどの人達
・写真を撮りまくって遅れる人達
・すぐお店に吸い込まれて迷子になる人達

宮島のフェリーターミナルから厳島神社までは、
見通しがききますので引率しやすいと思うかもしれませんが、
見通しがきいて安心してしまうせいか、
団体は、より前後に広がってしまいがちですから、
ガイドは、どこからでも見えるあたりを歩くと無難です。

離団について

宮島に限らず、基本は団体行動をするべきところを、
自分達だけ離れて自由に歩きたいと希望するゲストには、
次のことをお伝えし、納得していただく必要があります。

離団を希望する場合は、必ず、ガイドに報告し、
集合場所と集合時刻をしっかり確認。
ガイドも必ず、離団行動するゲストの氏名を確認。
離団する場合については、団体が到着してすぐ、
注意事項でキッチリお伝えしておくべきですが、
ガイドが、離団を推奨するような発言は絶対にしないこと。
離団行動中は、すべて自己責任となり、
団体旅行の保険は適用されない。
団体で行く訪問箇所の入場料なども、
別行動では自己負担となり、その分は返金されない。
入場料や拝観料は、ガイドがクーポンと引き換えるか、
現金で購入するわけですが、当然のことながら、
購入する人数分の領収書しかいただけません。

宮島散策

フェリーターミナルから出発してすぐ右側に、
平清盛様に遠くからご挨拶。
鹿に注意しながら、海岸線を進みます。
左手にはお土産店や飲食店が並びます。

100メートルほど進むと、石の灯籠付の門があり、
「日本三景」の文字が見え、その右横から海沿いに散策。
 この右手から入る。
ここを過ぎると、写真三昧で大幅に遅れる人が続出。

よくある質問3つ

必ず聞かれることは、
1. ここでは海水浴ができるのか?
2. 何か採れるのか?—潮干狩りする人達を見かけることもあります。
3. 「対岸にある白い大きな建物は何か?」
宗教法人が運営する「海の見える杜美術館」のようです。
これがまた、厳島神社の大鳥居の中に収まるように
建てられており、ゲストからは文句が出ます。

「なぜ、規制をかけないのか?」
宮島内には建築規制があるとのことですが、
まさか対岸に、ああいうものが建てられるとは誰も想定だにしなかった。
しかも、美術館として申請・建築され、営業されているとなれば、
もはや手の施しようがない、それが現実のようです。

この建物については、厳島神社ご本殿前から、
大鳥居を通して直線状に見えるため、
ゲストさんたちは、ただ溜息をつくばかりです。

直進すると行き止まりになり、表参道に繋がります。
陸地から厳島神社へ向かう私達は、
こちらの鳥居をくぐって進みましょう。

写真タイム

表参道の商店街の目の前にある大きな石の鳥居をくぐります。
黙っていると横からスイスイ抜けていく人が続出、
ガイドがいるなら、日本の常識は実行しましょう。

直進するとほどなく、岬が付きだしたような形状のあたりに、
観光客が大勢写真を撮っている区画に出ます。

朱の大鳥居を撮影する絶好のスポットで、
集合写真を撮ってる団体も沢山います。
ここで5分程度ストップして、真タイムを設けます。
だいたい終わり次第ガイドのところに戻ってきますので、
2/3ほど戻ったら「行きますよ~」と声をかけて再出発。

厳島神社参拝

60メートルほどで、厳島神社の入口に到着。
階段を降りたあたりに団体を集め、
「切符買ってくるから、待っててね~」といい、ガイドは窓口へ。

クーポンで減員がある場合は、厳島神社さんでは、
減員証明ではなく、現金で返されますので、
「入金」としてツアーの携行金に入金します。

拝観券を1人づつ配ります。厳島神社の拝観券は、
青い海に浮かぶ鮮やかな朱の大鳥居の写真が、
とても美しいので、ゲストは大喜び。
団体入口から、係員に提示しながら中に入ります。

参拝前の注意

【拝観前の注意事項】
一方通行で、同じ場所には戻らない。
全員が同じ方向へ行くので、はぐれたら、出口で待つこと。
厳島神社の回廊は高潮対策のためスキマが空いています
踵の細い靴を履いている人は、踵がスキマに入ってしまったり、
それが原因で躓いたり転んだりする可能性がありますので、
注意するようご案内してください。
現地へ着いてからでは遅いので、宮島へ行く前日と、
荷物を別送する場合は、その前のご案内が必要です。

拝観順路

皆で進みながら説明できればよいのですが、
団体がまとまっていることなど、まぁ、ありません。
イヤホンガイドを付けていれば楽に説明できそうなものですが、
「こちらに見えますのが・・・」と言ってみても、
前後が、かな~り伸びきっていますから、
「こちら」ってどれよ?—となってしまいます。

重要ポイントでは、何人かずつに分けて説明する必要あり。
最後の人達にまでご案内できたら、
ゆっくり急いで先頭に行き、同じことの繰返しです。

厳島神社のサイトには、かなり詳しい説明があります。
厳島神社公式サイト
ガイドの知識としては、押さえておくべきですが、
普通の団体観光客には、景色の良いスポットで、
ポイントを絞って初歩的な解説をします。

東回廊:千畳閣と五重塔が見える場所
御本殿前:拝殿、平舞台と高舞台、火焼前
西回廊:能舞台:能と歌舞伎の違いを簡単に。
反橋、西回廊の最後が出口

平舞台・高舞台前に来るとゲストは大いに盛り上がり、
とにかく写真のことで頭がいっぱいになりますので、
その間、わたしは、拝殿前でご挨拶をしています。

雅楽・舞楽

稀に、雅楽や舞楽の演奏に出くわすことがあります。
そうなったら、10分間は催行不能とハラをくくりましょう。
結婚式もそうですが、そういう珍しい光景を見たら、
急がせても絶対に動かなりだけではなく、
急がせるガイドは意地悪と言われるだけです。
行程とか時間とか言っても無駄なので他で調整。

日本人でも、なかなか見られない光景なのです。
そこは、ちょっと拝見させていただくことにしますが、
目途は5分、あまりにも皆が熱心に見ていたらあと3分、
身振り手振りで再出発を促してると10分は経過します。

御朱印・お守り

ときどき、御朱印を所望する方もいます。
特定の人に贔屓をしたと見られないよう
多くの人達が写真を撮っている間に、お連れします。
団体によっては、比較的多めの方が、
お守りを所望されることもあります。

御本殿前を過ぎたら、西回廊へ進み、
能舞台の説明が必要になります。
多くのゲストは、歌舞伎も知りません。
能と歌舞伎についてと、その違いを手短に説明し、
ここで舞台がある時には、もちろん干潮の時で、
とっても手早く椅子を並べて・・・ということも話したほうが、
ウケはよさそうな手応えを感じています。

反橋に触れて進んだら、出口。

厳島神社の出口で-その1

一番短い行程では、厳島神社参拝だけということもあります。
その場合はもう、ほんとに時間がありません。
最短距離で、表参道商店街へは寄らずに、
お店のない海岸沿いの道を通って桟橋まで戻ります。

厳島神社出口を左折、小川に沿ってお店屋さんが並びぶ道を直進、
1本目の橋を厳島神社側へ渡ります。
少し進むと、網の中に古い木がありますのでご案内。
後白河天皇(=後白河上皇=後白河法皇)が厳島神社に参詣した時に
御手植えされた松で、明治初期(19世紀末)に切り倒されたとのこと。

その先は、ずっと左手に厳島神社をみながら道なりに進むと、
厳島神社入口に戻りますので、来た道を桟橋へ戻ります。

表参道商店街

本当に時間が無ければ、商店街へは行けません。
無理して、あでゲストを商店街で放し、
15分後にどこそこに集合とかいっても無理。
そこで迷子が出ると、目も当てられなくなります。

ツアー前打合せでは、商店街へ行く必要があるかどうかも必ず確認します。
商店街に連れていってもらえなかったとのクレームを阻止するためです。
商店街へは行く必要がない、とハッキリしていれば、
行程と時間の制限から、お連れできないとゲストに説明できます。

厳島神社の出口で-その2

上のような行程でも、少し時間的余裕がある場合で、
自由行動をしても、問題なく桟橋に戻れる自信があるかどうか次第で、
グループを分けます(若干リスクがありますが)。
・お買物に情熱を捧げたい人
・ガイドと一緒に千畳閣(手で示す)と五重塔を見に行きたい人

行程に、厳島神社としか記載が無く、
旅行社も、厳島神社だけ行ければOKという場合でも、
少し時間に余裕があれば、オマケをするのものです。

オマケをしてあげる場合は、イヤラシイのですが、
「行程にはありませんが、ガイドが追加をしてあげます」
などと、わざわざ言うのだと教わりました。
理由は、そう言わないと、それが本来の行程だと思われてしまうと、
お買物を選んだ人達が、その場所を見逃したと勘違いしてしまい、
よかれと思ったことが裏目に出ると困るからです。

これまで、フリータイムの際に、このようにグループを2つに分けると、
ほぼ9割のゲストは、ガイドに付いて来ます。

ゲストは「訪問場所追加」というと必ず喜びます。
大多数は、楽しみにしているお買物を諦めて付いて来ます。

【訪問場所を追加する場合の注意事項】
シリーズツアーの場合は、提供サービスは、
すべて同じでなければなりません。
公式な行程は同じなのに、出発日Aの行程の人達は、
あれもこれも余計に見た、などと言われてはいけません。

ですから、ゲストには、必ず、
「これは、シリーズツアーですから、提供される内容は、
すべて同じでなければなりません。
ですから、このグループだけが、追加でこちらへ行ったことは、
エージェントにも、このシリーズツアーを利用する他の人達にも、
言わないでください」
とお伝えする必要があります。

まぁ、宮島へ行って、行程が厳島神社だけの場合、
たいていは、表参道商店街でフリータイムにするでしょうが、
それができないほどタイトな行程の時は、私はこうしています。
これが、イイことなのか、どうかは分かりませんが、
厳島神社参拝中に、多くのゲストが千畳閣と五重塔に、
非常に興味を持つのを、ひしひしと感じますし、
迷子を出すと、帰りのフェリーの時間が大幅に狂ってしまいます。
宮島らしい場所を追加してご案内すれば、
ゲストは満足し、迷子を出すリスクも減るので一石二鳥。

千畳閣と五重塔は、厳島神社から見えた時点で、
行ってみたいと思う人がほとんどです。
「どうすれば、あそこに行けるのか?」と聞かれることが多いので、
ガイドが皆を連れて行けばいいと思い始めたのでした。

ある少人数のツアーのとき、この道を進んでいたら、
ゲスト全員が吸いこまれるように階段近くのカフェに入ってしまい、
みんなでチーズケーキとコーヒーでお茶をしたこともありました。
少人数でしたし時間厳守の人ばかりでしたので、良い休憩時間でした。

千畳閣と五重塔

上記のように、追加サービスで行く場合、
あるいは、そもそも行程に千畳閣と五重塔が入っている場合、
いずれも、厳島神社参拝の後に行くのが一般的です。

厳島神社の出口から商店街前を通って橋を渡り、
後白河法皇お手植えの松から道なりに進むと、
三翁神社に突き当ります。
向かって左手に、昔の赤いポストがあり、
右手を見ると「宮島ロープウェイ」の表示があるところです。
そこを屋台とお店の間を少しだけ進むと分かれ道を、
左ではなく、直進します。
その道の左に、「千畳閣、五重塔、龍髭の松」と板が出ているので、
すぐ分かります。
直進すると、すぐ左手に大きな石の階段があり、

ここから登れば千畳閣と五重塔へ行けますが、
その階段はキツイので使わずに、直進!
ほんの少し進むと、左手にこのようなトンネルを見て直進し、

正面の「宮島観光地図」の看板横の階段から登ります。
こちらからは、段差が緩やかで疲れずに登れます。

龍髭の松

階段の途中にある塔の岡茶屋の前に「龍髭の松」があます。
龍のヒゲに似ている樹齢約200年のクロマツ。
料金は強制ではありませんが、ガイドは「志」程度は入れましょう。
ゲストが喜んで写真を撮りまくりますから。

千畳閣と五重塔

さらに上へ進むと、千畳閣と五重塔へ着きます。
先ほどの、急な階段から登り、帰りだけこちらのルートを
通る方法もありますが、
急な階段は、ゲストに不評なので使わないことにしています。
私も疲れますしね。。。

千畳閣と五重塔が行程に含まれている場合は、指示に従います。
千畳閣に入る、という行程は今迄経験したことありません。
各自負担なら任意で千畳閣に入ってもいいのですが、
「オマケ」でお連れする場合、時間的にリスクがあります。
ガイディング内容は、五重塔の高さなどは覚えなくても問題ありません、
漢字で高さや年代が、日本語でだけ書かれているので余裕です。

展望も開けた良い場所です。
数分したら、来た道を降り始めましょう。

丘を降りて表参道方面へ

龍髭の松まで来たら、今度は左折。
人様の家々の間の小路がまた面白くて好評。
ゲストには、騒がないようお願いしますよ。

ちょっと不安になっても、
途中に「pier」と標識もある一本道です。
そのまま進み階段を降りきると神社があり、
道なりに少し進み、車に氣を付けて!! 町屋通りを渡り直進。

少し進むと、表参道商店街と交差し、交差した左向かいに郵便局。
ここまで来ると、左手に石の大鳥居が見えます。

宮島散策の締め

時間に余裕がある行程なら、商店街で少しフリータイム。
 表参道商店街にある世界一の大杓子
宮島:世界一の大杓子
皆を自由にする前に、集合場所と集合時間、
迷わずに桟橋まで行けるかどうかも確認。
船に乗るので、遅れないよう念を押す。

時間がない場合は、商店街が見えても無視して直進し、
海岸線を、元来た道を桟橋に戻る。
上でもお伝えした通り、お店を見せたらアウトですから。

桟橋で集合

だいたい、必ずといっていいほど遅れてくる人がいます。
それも、お買物グループの人と相場は決まっています。
待っている間に、到着済のゲストにお手洗いをお薦めしたり、
減員がある場合は、忘れないうちに減員証明書を引取り、
船の出発時刻を再確認します。

本来は、全員集合して改札前の列に並びます。
でも、ギリギリトイレに行ってきたいという人がいたら、
状況次第では、皆で行列を作ってしまい、
ドサクサに紛れてトイレから戻った人を紛れ込ませる、
ということをしたこともあります。
ホントはダメですが、船が1便、15分遅れるだけで、
かなり支障が出ますので、なかなか微妙です。

行列に並んだ時点で、ドライバー様に出発時刻を連絡します。
改札では1列にならび人数を確認して乗船。

最も短い行程:
宮島口を船で出発~厳島神社参拝~宮島口へ戻るまで、
2時間の設定が一般的です。
私は、かなり慣れてきたので、若干強引に引張って、
厳島神社参拝後、千畳閣と五重塔へ行き、
お買物無しで、海岸線から桟橋へ戻るルートも含めて、
2時間で回しています。
駆け出しで、これを2時間で回すのは少し難しいかもしれませんが、
2時間半あれば、できると思います。
ポイントは、桟橋から大鳥居写真スポットまで10分で到着し、
5分写真タイムを設けても、その5分後、
つまり、桟橋から20分後には厳島神社に入っていること。
海岸線を歩くとき、スピードを落とさないこと。

宮島に宿泊する場合

宮島に宿泊するツアーは、富裕層向けの高額ツアーが多いので、
年齢層は高め、足腰悪い人が多い場合を想定して準備します。

ロープウェイで弥山頂上まで行くこともあります。
ロープウェイの駅は、バスや車を降りてから階段を登ります。
さらに、途中駅で乗り換えますが、そこでの階段も級です。
わたしは、初めてこのロープウェイに乗った時、ぶっつけ本番でした。
そしたら、高齢のゲストご夫婦が、
途中の乗換駅の急な階段を見て、上に行かなくてもいい、
厳しいからもう降りて下で待ってると言われ、
申し訳ないことをさせたと悔いています。

弥山頂上に到着すると、風は強いしほんとに寒い!!ので、
ホントに暖かい服装でお出掛けください。
また、ロープウェイのダイヤは少なく、
単純に、ただ登って降りてくるだけで1時間、
ちょっと滞在時間を加えると、ゆうに1時間半はかかります。

旅館岩惣さんの横からロープウェイ駅へ行くシャトルバスが
出ていますが、お昼近辺は運休の時間帯がありますので要注意。

宮島口側で宿泊する場合

ホテルのシャトルバスを団体が利用する場合は、
かなり早く行かないと、乗り切れません。
本来、ホテルのシャトルバスは個人客用のサービスですが、
20名程度の団体で、ホテル側から嫌がられているのに、
ちゃっかり利用させていただくツアーもあるのです。

夜に、厳島神社の大鳥居を船でくぐって参拝するツアーを
企画しているホテルに宿泊して、
そこまで行程に組み込まれていることもあります。
夜風は予想以上に冷たいので暖かい服装が必要です。

宮島でも宮島口でも、宿泊した場合、
翌日朝の交通手段が専用車ならば問題ありませんが、
公共交通機関利用となると、
常に時間に余裕を持って動くことが肝心です。

***
ここでは、宮島口に宿泊したと仮定し、
次回は、宮島口から朝に出発して岡山へ向かう予定です。

コメント

error:Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました