ブログの活用法を記事にしました。

II-33. 【新人】通訳ガイドの動線ナビ:高松~直島観光

動線Navi

高松から直島へ

フェリーで直島へ向かいます。
フェリーの本数は、およそ1時間に1本。
絶対に乗り遅れられません。

早すぎるくらい時間に余裕を持って行動すること。
フェリー乗り場では、ゲストをお待たせすることになりますが、
事情を説明すると、ご理解していただきます。

四国汽船株式会社
切符はガイドが全員分を持ちます。
混雑具合を見ながら、アナウンスを聞きながら、
早めに桟橋に出て列を作ります。
乗船したら上の階、右手前方に陣取りましょう。
全員揃って乗船しますが、みんな近くにまとまるよう、
乗船前にゲストにお伝えしておきます。
理由は、そこが降口に近いからです。

直島の宮浦港まで約50分。
グループごとに、その日の行動予定や、
直島の基本情報について説明をして回ります。

到着時刻が近づくと、出口近くに行列ができます。
出口に近くても、早めに立ち上がって列に並びましょう。
少しでも早くバスで出発したいからです。

直島【宮浦港】

直島の宮浦港のフェリーターミナル「海の駅なおしま」に到着。
 昼間の写真がなくてすみません。
お手洗いと赤カボチャをご案内すると、
多くの人は、赤カボチャへ行きます。

宮浦港の「海の駅なおしま」は、2006年にできたフェリーターミナルで、
プリツカー賞を受賞した建築家ユニット SANAAの設計。
現代アートの島らしいスタイリッシュな建築です。
金沢の21世紀美術館もSANAAの設計でした。
他にも有名な作品が数多くあります。
海の駅なおしま(直島町役場)

普通は、専用バスが手配されています。
少人数でも専用車がないと直島観光はできません。
FITで自転車で観光するような特殊ケースは除外します。

専用車は、ターミナルから見える場所に来てくれます。
その間、ガイドはバスのドライバー様と打合せ。
状況次第ですが、電話でもいいでしょう。

直島観光の事前準備

直島観光に限りませんが、団体旅行の直島観光には、
かなり綿密な事前準備が必要です。
何度も靴を脱ぎますので、前日までにご案内が必要です。

直島観光旅サイト
直島のガイディングは、これ1冊でOK!
主な作品の紹介や解説も、ガイドとしてはこれにある解説ができればOK!
直島 瀬戸内アートの楽園 (とんぼの本)

行程表をよく検討して次の項目を確認
・移動時間
・各施設の開館日(曜日など)と開館時間の確認
・各見学場所の駐車場
・家プロジェクトの開館状況
・家プロジェクトの各施設に必要な手配
・昼食場所と所要移動時間
・最終見学場所から港までの所要時間

団体ツアーの場合、今回のように、
朝に高松から直島に来て夕方16時頃のフェリーで本州側へ戻る、
あるいはその逆のような行程が沢山あります。

帰りも船に乗りますから、絶対に遅れるわけにはいきません。
16時頃の船に乗るなら、遅くとも15時40分には、
港に到着していないと乗り遅れます。
実質は、昼食時間とその往復の移動時間も含めて、
6時間ほどの滞在時間でツアーを回さなければなりません。

今回のヴァーチャル行程

9:02 宮浦港着
9:10 下船
9:30 バスで出発
10:00 ベネッセミュージアム
11:00 地中美術館
13:00 ランチ
14:20 家プロジェクト到着
15:30 家プロジェクト駐車場出発
15:40 宮浦港到着
16:00 宮浦港出発

ベネッセハウス・ミュージアム

ベネッセハウス ミュージアム
バスで正面玄関まで行くことができません!

ベネッセハウス・ミュージアム周辺図

バス降車-1

上の地図の「ベネッセハウス・ミュージアム」の下の
Cというバス停付近で降車。
この場合は、車道での降車ですから気を付けないと危険です。
お薦めはできませんが、ここで降りられると便利。
今回の行程では、ここで降りないと間に合いません。
足腰が厳しい方がいる場合、事前に予約を入れておき、
到着時点で連絡すれば、ここまで迎えに来てくれる地点。
ここから坂道を登ります。
詳細は、Google mapをご参照ください。
ここで降車できても、乗車は別な場所になります。

バス降車-2

上の地図のD「つつじ荘」のあたりに、一時バスを停められる場所があります。
そこから歩いてベネッセまで行き、また歩いて戻るとすれば、
たいていのツアーの場合、時間が大幅に足りなくなります。
また、この場所は駐車場ではなく、ベネッセ見学団体バスの乗降にのみ
利用できるところで、乗降以外は、バスは駐車場に移動します。

ベネッセハウス・ミュージアム見学

降車地点-1から坂道を登り、灰色の壁伝いに回り込んで館内に進みます。
すぐに受付があるので、入場券を購入。

【要注意】
直島観光で、ベネッセと家プロジェクトはほぼ必ず行程に入っています。
家プロジェクトのチケットも、ベネッセハウスで一緒に購入します。
当然ですが、ベネッセと、家プロジェクトの領収書は別々にします。
家プロジェクトは、現地で買えないこともありませんが、
ややこしくて大変、途方もない時間ロスになります。

館内はそれほど広くありません。
自由見学にしてもいいし、ガイドと一緒に来たい人にはご案内します。
いずれにしても、集合場所と集合時間は決めること。
どれも、現代美術で、一見しただけでは意味不明な物が多いので、
必ず予習しておくこと。
ベネッセハウスの作品一覧

【館内見学の注意事項】
・ブティックで時間超過しがちになるので要注意。
・お手洗いの場所がわかりにくく、数が少ないので、
列ができないよう効率的になるようご案内すること。

ベネッセハウス・ミュージアム見学後

坂道を下り、屋外展示を見ます。
時間の制限がありますので、必ずしも全部は見られないかもしれませんが、
有名な作品、目立つ作品へは行きましょう。
シーサイドギャラリーや「茶のめ」あたりを見たら、
ベネッセハウス・ビーチの方へ歩きます。
車道ですから、片側に寄って車に氣を付けて歩くこと
ほどなく、左手にベネッセのレストランやショップが現れます。
その前に広がる芝生の庭に、ニキなどの作品群がありますので、
戯れて写真を撮るなりして楽しんでいただきましょう。
解放感があり、とても気持ちのよい空間です。
 ベネッセ・ビーチ
全体の様子を見ながら、バスのドライバー様にバス乗車予定時刻を連絡。
ここから「つつじ荘」近辺のバス乗車場所まで歩きます。
バスに乗る前に、草間彌生さんの黄色いカボチャへの立ち寄りは必須。
そこまでが、ベネッセハウス・ミュージアムの見学全体構成です。

ニキ作品群から黄色いカボチャまで歩き、写真を撮ったりして、
バスに乗車し、全員確認して発車するまで10分みています。
ベネッセハウス・ミュージアムの下でバスを降りてから、
館内見学、屋外展示、ニキ作品群、黄色いカボチャを見て
出発するまで1時間は、まず間に合いません。
10~15分の遅れは覚悟したほうがいいでしょう。

地中美術館

ここは、ホントにメンドクサイところ。
今回の行程のように、ベネッセから出発すると、すぐに到着します。

バスは駐車場に停めますが、外に降りないようお願いをします。
その状態で、ガイドは駐車場内にある受付の建物へ向かい、
クーポン引換か現金で入場券を購入します。
普通、旅行社から団体見学の到着予定時間の連絡が入っていますが、
念のため、ツアー前に連絡をして確認すると安心。
ガイドの分は「無料」と書かれたチケットを別途発券してもらいます。
たったこれだけのことなのに、不思議と大変に時間がかかります。

次に、係の人がガイドに付いて来て、バスの中で説明を始めます。
たとえば全体の人数が17人だと、2グループに分けられ、
時間差で見学するよう言い渡されます。

事前に施設に連絡をして、1グループは何人なのか聞いておき、
先発隊、後発隊のメンバーを決めておくとスムーズです。

今はどうなったか分かりませんが、2018年あたりまでは、
先発隊にだけパンフレットを渡し、その後10~15分経過しないと、
後発隊には、パンフレットを渡してくれません!
このことについては、毎度、お客様からクレームが出ます。

15分経過しないと後発隊が出発できないだけではなく、
バスから出るなという指示まで出され、
これにも、毎回、お客様からクレームが出ます。
外に出て、周辺の写真を撮ったりしたいわけですから、
できるだけゲストの意向に沿うよう、係員を説得しましょう。
駐車場ですから、車輌には充分注意をしていただきます。

ガイドは先発隊と一緒に出発。
TLがいれば、TLは後発隊を引率。
TLがいなければ、係員が誘導してくれます。

駐車場を出て右折。車に氣をつけてすぐ道を渡り、
小さな睡蓮のあるモネの庭を通りながら坂道を登ります。
ほどなく美術館入口に着くので左折。
ここから先は写真撮影厳禁のため、
カメラを持参している人には、ビニールのバッグを渡されますので、
その中に仕舞っていただきます。

コンクリート打ちっぱなしのトンネルを通って館内へ進みます。

館内見学の注意事項

ここで見られる作品は3点、それに建築自体やスペースを鑑賞します。
「3点の作品」を見るだけなのに、ゆうに1時間半かかるのです!
地中美術館情報

その理由は、1回に1つの展示場所に入る人数を制限しているから。
たとえば、8人までといったら「ぜったいに」8人までであって、
ゲスト8人とガイドの9人でも、
8人を超えたら一緒には入れない!と言われるのです。。。。。
臨機応変とか、ケースバイケースという概念は、ここでは通用しません。
この点についても、毎回ゲストからクレームが出ます。
こういう場合、言われるままにグループをさらに2つに分けると、
さらに時間がかかるので、私は中に入りません。
中がどうなっており、どうすればよいかを説明し、
入口からお声かけしたりします。
それも「違反!」とか言われることもありますが、
いやいや「入っていませんよ~」と攻防戦を繰り広げることがあります。
もちろん、施設係員とはできるだけ上手くやりたいとは思いますが、
なにしろ、ツアーには制限時間があるのです。

一番困るのは、ジェームズ・タレルの「オープンフィールド」です。
靴を脱がないといけないので、余計な時間もかかります。

ウォルター・デ・マリアの「タイム/タイムレス/ノー・タイム」も、
人数制限をかけます。

ここに限らず、当たり前のことですが、
絶対に、作品や壁やオブジェには手を振れないよう厳重にご案内。

見て回る順番は特に決まっていません。
空いているところから見るわけですが、
はじめて行くと、いや、2回いっても、中がわかりにくく、
迷宮入りしたような感覚が抜けません。
しかも、案内標識がきわめて小さく見えにくい。

各展示室の入口で人数制限を頑なに守らせるための係員はいっぱいいるのに、
館内について聞ける係員は見当たらないので、
移動する前に、ドコソコはどちらか?などと聞いておきましょう。
それも、間違えて案内されたこともあります(汗……

建築や作品の概要は地中美術館のサイトと、
ほどほどの詳細はこちら↓に解説があります。
直島 瀬戸内アートの楽園 (とんぼの本)

無事に見学が終わり駐車場のバスに戻ったら、
このヴァーチャルツアーでは、ランチに向かいます。

ランチ

多くのガイドは、ベネッセのレストランで食べればいいのにと思い、
多くのゲストも、ベネッセのレストランを見て、
そこで食べたいと希望してきますが、そうは問屋が卸さず、
わざわざ移動して港の近辺まで行くことが多いです。

しかも、時にはバスが入って行けない道にあるお店だと、
港近辺で降りてそこから歩かなければならず、
それでまたロスタイムが発生したりします。
直島では、どのようにロスタイムを御するかが、最大の問題。
 直島の裏道
ランチ場所は、事前に予約確認をする際に、
実際の地図を見て場所を確認すること。
観光バスが店前まで行けるかどうか、
いけない場合は、どこで降りないといけないか、
そこから、どうやって徒歩で行けばいいのか、
それらの情報を確認しておきます。

直島のレストランは、営業時間が短いところもあり、
なかなか電話が通じないところもあります。
従業員数が少ないため、料理が提供されるまで予想以上に
時間がかかることもありますので、
そのつもりで時間配分に注意します。

飲物

ドリンクメニューが、すべてアベイラブルとは限りません。
最初から品切れしているもの、
最初の何人かが注文した時点でなくなるものなど、
メニュー自体が、あまりアテになりません。

ツアー前の事前確認の際には、
常に在庫のある飲物とその値段(税込み)、
ゲストが注文しそうなものの在庫状況まで確認します。
在庫にバラつきがあるようならば、
通常お店で使っているドリンクメニューをお客様に見せない
ように依頼しておき、
あらかじめ、ドリンクメニューを限定してご案内するのも方法です。
そのほうが、無駄な時間がかかりません。

ゲストの注文を伝えると「それは、もうありません」
別なものを伝えると「いま、やっていません」
ということが続くと、
「では、何ならあるのですか?」ということになるからです。
それでも、必ず用意されているとは限りませんが。。。

家プロジェクト

直島観光のハイライト。
全部で7軒ありますが、特別予約が必要な「きんざ」へは行けませんので、
団体ツアーで行ける場所は6か所です。

【重要確認事項】
6時間程度で直島を1日観光する団体ツアーの場合、
家プロジェクトを6軒全部見学することは、時間的に無理です。
ツアー前打合せの時に、
・絶対に見なければいけない場所はどこか?
・絶対に見なければいけない軒数はあるのか?

普通は、そのような細かい約束事はないと思いますが、
念のために確認します。

多くの場合、時間をうまく活用して、できるだけ多く見学できるように
言われると思います。
本村地区(家プロジェクト)

バス駐車場

上の地図の中ほど下に「家プロジェクト 南寺」と青の印があり、
そのすぐ下のグレーの縦長方形に男女のお手洗印があり、
公園と書かれています。
その下にある道を渡った場所が、バス駐車場。

南寺

バス駐車場から最も近くにある家プロジェクトの1軒が南寺。
地中美術館の展示にもあるジェームズ・タレルの、
目の錯覚を利用した空間体験スペースです。
ここは、人数制限があるので整理券が必要。
本村の家プロジェクトに行ったら、
先ず、南寺の待ち人数・待ち時間を係の方に聞きます。
こちらの人数を伝え、調整がとれたらその整理券を受け取ります。
その場合は、指定時間少し前に必ず南寺に戻って、
待機しなければなりません。

ここでの体験展示は、ゲストは面白がりますが、
何かと時間がかかります。
地中美術館へも行く場合は、
・同じアーチストの作品の比較を楽しみたいから行く
・同じアーチストの似たようなコンセプト作品なので行かない
どちらの考え方も可能です。
ゲストの好みや傾向、その時の南寺の状況なども併せて、
適宜の対応でいいと思います。

護王神社

上の地図の中ほどに「護王神社」の文字の右横に青い印のある場所。
アクセスは2か所ありますが、沢山の階段を登ります。
登ったら降りてこないといけません。
 護王神社
TLがいる場合、足腰の悪い人は、ここへは行かずに
TLと行きやすい場所から見て回ります。
TL無しで、ガイド1人で引率する場合は、
全体に足腰の悪い人が多いのなら、護王神社はやめるのも選択肢。
 護王神社のガラスの階段
護王神社を地下から見られる場所があるのですが、
そこはいちどに3人までしか入れません。
混んでいると待ち時間がかかります。
ここから見える海の景色も綺麗ですから、
行けると楽しいのですが、残り時間とゲストの状況次第です。

角屋

家プロジェクト第1号であり、アクセスも良いので必ず行きます。
靴を脱ぎます。
島の皆様も参加されたこともご案内したいところ。

【休憩用】本村ラウンジ

角屋の上に、本村ラウンジ&アーカイブという表示があります。
お手洗いと売店とお休み所のセット場所。
基本的に必要がなければ行きませんが、
ゲストから、お手洗いとか、飲物を買いたいと言われたら、
こちらがオススメ。

碁会所

本村ラウンジ&アーカイブを少し宮浦港方面へ歩いたところ。
小さな2つの部屋の間を通り抜けると、小さな庭。
片方の部屋には椿の花がありますが、折紙ではなく、木彫りですよ。

石橋

家プロジェクトの中では、一番遠いので、
なかなか行けないところ。
千住博氏の「ザ・フォールズ」があります。

はいしゃ

もと歯医者だった家を、現代アートに飾り付けたというもの。
靴を脱ぎます。
センスがどうこうは、おいといて、賑やかなので、
インパクトはありそう。

家プロジェクトの回り方

ツアー前に、いくつかの回り方を考えておきます。

・南寺を入れるかどうか
・護王神社へ行けるかどうか
・石橋まで行くかどうか
・はいしゃはどうするか
・最後の見学場所から駐車場までの所要時間

本村地区の、南寺近くにある安藤美術館は、
多くのツアーでは、行きません。
どうしても見たいゲストがいて、行程になければ、
別途自己負担でご案内します。

今回のヴァーチャルツアーの日程では、
家プロジェクトで回れるのは、せいぜい3軒。
南寺と護王神社の両方を入れると、そこでおしまいで、
本村地区の散策もできなくなります。

1時間version、1時間半version、2時間versionを企画しますが、
家プロジェクトに2時間かけられるツアーはレアケースでしょう。

宮浦港へ出発

16時のフェリーに乗るなら、15時半にはバスで出発します。
今回は、ここから倉敷へ向かうため、
宮浦港から宇野港へ向かいます。

港に到着したら、ゲストにはバスを降りないようお願いします。
バスのまま乗船するからです。
ドライバー様とガイドは、受付に向かいます。
ドライバー様は、バスの車輌規模の証明書を持参。
料金を支払い、バスへ戻ります。

ここで、まさかとは思いますが、念のため人数確認。
万が一にも、誰か降りた人がいたりして、
置いてきぼりにでもしてしまったら、目も当てられません。
「バスから降りないで待っててください」といって、
全員がそれを守るような人達とは限らないのです。

宮浦港から宇野港までは20分。
バスのまま乗船し、そのままバスにいてもいいし、
船の中を歩き回ってもいいし、自由ですと言います。
航海時間は20分ですが、到着5分前には全員がバスに戻り、
シートベルト着用をしている必要がありますので、
バス集合時間は到着8分前ということにすると、
乗ったまま動かない人のほうが多いことばかりでした。

次回は、このままバスで倉敷へ向かいます。

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