ブログの活用法を記事にしました。

II-31. 【新人】通訳ガイドの動線ナビ:岡山【後楽園~岡山城~長船】

動線Navi

宮島・宮島口に宿泊した場合

宮島に宿泊したなら、船で陸地に戻ります。
宮島に宿泊するツアーの多くは富裕層向けです;
そのランクの旅館なら、桟橋まで送迎サービスがあると思いますが、
もちろんツアー前に確認。
団体なら予約が必要なこともあります。

宮島口側のホテルなどに宿泊して、厚かましくも、
団体なのにホテルのシャトルバスを利用させていただく場合は、
とにかく早め早めに行動するほかありません。
某ホテル様で言われたことがあります;

シャトルバスは、基本的に個人のお客様向けのサービスですから、
団体で利用されると、一般のお客様にご迷惑がかかるので、
困ってしまうのです。

それは、そうでしょう。

20人程度が定員のマイクロバスに、
22人の団体で乗ると、満席になってしまいます。
それにもかかわらず、そのような行程を組むツアーがあります。
ガイドは、行程と指示は守らなければいけませんが、
宿泊施設様に対しては、恐縮をしてそのサービスを
使わせていただくという態度で臨むことが常識でしょう。

シャトルバス利用は、もちろん先着順ですが、
団体でシャトルバスを利用させていただく場合は、
必ず、事前に宿泊施設様に申し出ておきます。

宮島口から出発

今回は、宮島口から岡山へ移動し、後楽園と岡山城を観光します。

宮島口から専用車利用

専用バスが付くなら、それに越したことはありません。
ロングドライブになりますから、まとまった時間を利用して、
色々な話題についてのガイディングができます。
ゲストからの質問を受けながら、
その時ゲストが盛り上がるお話を膨らませることができます。

中国地方の高速道路走行の注意事項

広島から岡山あたりまで高速道路で走行する場合は、
ほとんど山間で、特にゲストの興味を引くような景色もないので、
ガイディングに集中できそうなものなのですが、
道路がガタンゴトンと、非常にうるさい音の連続となり、
マイクに向かって、かなり大きな声で話しても、
騒音に打ち消されがちになります。

さらに、トンネルの出入りが頻繁に繰り返されます。
道路走行の騒音と、トンネル内走行中の騒音にはウンザリで、
わたしは、しばしば、お話をストップしています。

ゲストは、話が「聞こえる」という人もいえれば、
「走行音がうるさくて聞こえない」という人もいます。
この場合、聞こえない人がいるならば問題、
そちらに焦点を合わせるべきです。

そのような事情から、騒音によって、
頻繁に話が中断される可能性も考慮のうえ、
話題を選ぶことをお薦めいたします。

岡山到着30分ほど前になったら、
岡山、後楽園、岡山城についてのガイディングを始めます。

宮島口から公共交通機関利用の場合

宮島口から広島方面への山陽本線も、ナニゲニ遅れがちです。
朝8時代、9時代のダイヤは、数分感覚のこともあれば、
15分空くこともあります。
しかも、ちょうど通勤時間帯ですから混むし、座れません。
朝から30分近くも立ちっぱなしになるので、
公共交通機関利用の大きなデメリットです。

宮島口から岡山へ行くなら、広島で新幹線に乗り換えますが、
乗車する新幹線の発車30分前には広島駅に到着すると安心ですです。
予定通りなら、時間が余ってしまうのですが大丈夫です。
在来線電車の遅れにより、指定新幹線に乗れないと大変なので、
広島駅でお待たせしてしまいますが、安心のためなのです、
ご理解いただきたいと言えば、みんな分かってくれます。

JR宮島口駅は、広島方面行きのホームは
階段を登って向こう側へ渡らなければなりません。
エレベーターは、ホームを抜けて左手奥にあります。
自分1人なら問題ありませんが、団体だと予想以上に時間がかかります。
急がせて怪我でもされると、ガイドの責任問題になります。

【真似してはいけません】

宮島口近くの大規模ホテルに宿泊するツアーの出来事。
行程に指定されたホテルのシャトルバスに無事全員乗車。
予定通りシャトルバスは出発しましたが、
ホテルの目の前の道が、予想以上の渋滞で、
シャトルバスが右折できない。
待つこと数分 !!!!! 
道路が混まなければ駅まで5分もかからずに行けるところ、
12分もかかってしまい、宮島口の改札に到着したのが、
乗車予定の電車の出発時刻、もう間に合わないはずでした。
さらに、22人が階段を登り、向こう側のホームへ行くには、
早くても5分かかります。

次の電車が時刻通りに来れば、新幹線には間に合うか、
しかし、それが遅れたらどうしたものかと思っていたら、
広島方面行電車が7分遅れているとのアナウンス、
全員でダッシュ いたしました。

再三繰り返していますように、安全第一で、
ホントは、こんなことをしてはいけません!
状況を察知する感覚と理解度が高い団体メンバーで、
「危ないことはダメ、次を待つ」と言いましたが、
ゲストから「大丈夫、大丈夫 !! 」と言われて、
むしろガイドが乗せられてしまった形でした。
7分あれば、速攻ダッシュしなくても大丈夫なので、
ケガでもしたら大事なので急がずに氣をつけるよう、
何度も繰り返しました。

そんな状況でも、高齢の方や足腰が弱そうな方は、
エレベーターに乗せて移動できました。

通勤時間帯なのでホームにも人が多く
乗る場所を3か所に振り分け、全員がいるか確認し、
予定の電車に乗ることができました。

宮島口から電車に乗る場合

行程に記載された通りに催行すればよいとは限らず、
在来線電車が遅れがちであることと、
通勤時間帯のラッシュ状況も見越して、
早めに行動するくらいが安心です。
電車が予定通りに来れば儲けものくらいの感覚です。

宮島口駅をあまり利用したことがない方は、
乗車位置にもご注意
電車は、毎回同じ編成とは限りません。
ちょっと長めだったり、短かったりしますので、
アナウンスをよく聞いて、団体を誘導します。

ローカル線が若干遅れても、
予定の新幹線に乗れるように行動しましょう。

後楽園と岡山城

日本三大名園のひとつ、岡山後楽園。

後楽園
岡山城

後楽園散策だけの行程と、
後楽園と岡山城がセットになった行程と2種類あります。

岡山城は、2021年6月1日から2022年秋頃まで、
リニューアル工事のため閉館となるようですよ。

後楽園バス駐車場

岡山市内に宿泊する場合は、岡山駅周辺のホテルになることが多く、
駅から後楽園までは近く、すぐ到着しますので、
オペレーション上の注意事項などを優先してお伝えします。

蓬莱橋を渡って左折すると、すぐ観光バス駐車場があり、
真向かいにお手洗いもありますので、急ぐ方はそちらへご案内。

ここから後楽園の入場券売場まで少し歩きます。
ガイドは先に行って入場券を手配しなければいけませんので、
早めに歩いて進み、ゲストには付いてくるようお願いします。

入場券

後楽園に入場するだけなら、シンプルです。
ゲストのお国の言語のパンフレットをいただきます。

後楽園と岡山城の両方に行く場合は、
後楽園+岡山城のセット券を買うことになりますので、
くれぐれも失くさないよう注意喚起しながら配ります。

後楽園と岡山城と両方を行くときは、
後楽園へ入り、前半を散策したら、
途中で一旦、後楽園を出て月見橋を渡り、
岡山城を見学し、また月見橋を戻って、
後楽園に再入場しますので、
入場券を提示する場所が3回あります。

駐車場でバスを降り、
後楽園前半~岡山城見学~後楽園後半~バス戻り、
多くのツアーの行程設定は、2時間です。
【岡山城の入場券】
「特別展」が開催されていると、入場料金が変わります。
後楽園と岡山城のセット券は、通常時の料金です。
後楽園とのセット券でいいのか、別々にするのか、
団体の人数によっても条件が変わると思いますので、
必ず、ツアー前打合せ時に担当者と確認してください。

後楽園入場

 

しばらくの間は、ガイドについてきてください。
庭園の前半を散策した後、一旦、後楽園を出て、
岡山城へ行き、見学後また、戻ってきます。
その時までは、みんな一緒にいてくださいね。
入場券を失くさないようにお願いします。

後楽園園内地図
色々な歩き方があると思いますが、
わたしが展開しているコースは、
上の3つめ、「じっくりコース」(でも足早に)

後楽園のハイライト

正門から進み、開けた庭園に入る地点から岡山城が見えます。
ここで、写真に夢中になる人達が続出します、
ちょっと離れて好きなアングルを狙う人達が続出。
ガイドが焦るほど時間がかかりますが、
ここはハイライトなので、数分はジっと待ち、
一通り落ち着いたら、歩き始めます。

散策ルート-1

延養亭の前を通ったら右折、
花葉の池の横を通り、木の橋を渡っていましたが、
最後に行った時は通行禁止になっていましたので、
そのまま進んで道なりにUターンし、
二色が岡から御舟入跡を通り、南門へ向かいます。
 延養亭
 花葉の池

花葉の池にかかる橋:実は、団体で歩くたび、ヤバイのではないかと危惧していたのでした。

この一帯は、うっそうとした森の中の【暗】の部分、
後半の【明】と対照をなすことは事前にご案内しておきます。

散策ルート-2

散策ルート-1を回るだけの時間がないとき、
あるいは、毎度迷子になる酩ゲストがいるときは、
リスクを避けるため、上の【暗】の一帯へは行かず、
延養亭から少し花葉の池を少し見て戻り、
そのまま南門へ抜けてしまってもいいと思います。
残りの部分のほうが、圧倒的に見応えがあるからです。

全員集合を確認のうえ、南門から出て右折、
直進してすぐ左折して月見橋を渡り、岡山城へ向かいます。

岡山城

大手門は反対側にありますが、団体で行くときは、
後楽園から行きますので裏門から入ります。
岡山城の裏門、「廊下門(搦手門)」から中の段に上がる。

宇喜多秀家時代の石垣の一部があります。
わたしは、そこまでご案内していません。

ガイドが立ち止まって話し出せば何分使うか、
その説明は絶対に必要か、ゲストが興味を持つか、
そのあたりを考えると、毎度スルーしています。
もっと大掛かりに見られるのならともかく、
そのぶん先に進みたいと思ってしまうわけです。

岡山城は1945年の爆撃で全焼、
現在の岡山城は鉄筋コンクリートで再建されたものですが、
月見櫓は、爆撃を逃れ当時のままの姿を今に伝えます。
 お堀の代わりとなる旭川サイド
表書院と言われる部分を歩きながら、
そこに何があったのか書かれているので適宜ご案内。
竈の跡など、食事関係の場所には皆さん興味を持ちます。

そのまま進み、左手の「不明(あかずの)門」をくぐり、
階段をあがると、天守が見えます。
天守閣の礎石の展示を見ながら、天守へ。

天守

通常は、多くの場合、後楽園とのセット入場券を提示。
特別展のときは、ここで別途入場券を購入するか、
クーポンの差額を支払って調整するか、
その点も、ツアー出発前の確認が必要です。

まず最上階へ登り、降りながら展示をみる形式です。
4階までエレベーターであがりますが、
一度に乗れる人数がごく僅かなので、
元気な人は階段から上がってもらいましょう。
4階から最上階である6階までは階段しかありません。

正直なところ、最上階からは景色を眺め、
展示をよく見るだけの時間的余裕はなく、
展示は、3階で甲冑を見る程度、
2階で大名駕籠を見るけれど、
実際に乗って写真を撮る人は、稀です。
靴を脱がなければいけませんから。

見学が終わって天守を出たら、右側へ。
階段を降りて廊下門へ出られて時間の節約になります。

時間がなければ、登城するときもこのルートを往復すれば、
10~15分程度短縮できそうです。

後楽園に再入場

岡山城の見学が終わったら、また月見橋を渡り、
後楽園南門から、入場券を見せて再入場します。

日差しを遮るものが全くありませんので、
暑い時は、帽子、サングラスは必須です。
夏に行ったことがありますが、
「こんな炎天下を歩くのは嫌、暑すぎる」と、
全員がお休み茶屋に入ってアイスクリームを食べて、
そこから庭園を眺めただけということもありました。

庭園内に入ったら、ガイドに付いてくるグループと、
自由に歩きたいグループに分け、
最終的な集合場所と集合時刻を全員で確認。

私は、最終集合場所を後楽園の出入口にしています。
後楽園の美しさと散策の楽しさは、
ここから始まるといっても過言ではありません。

まぁ、ガイドに付いてくると言っていた人達も、
だんだんとバラバラになっていきます。
 どこを歩いても、済んだ水でいっぱい
 腰かけて休憩できます

水田近くにスタンバイして、
大名庭園なのに水田があることと、その理由をご案内。
茶畑があるのも特徴的。

様子を見ながら、皆が通りそうなところにスタンバイして、
鶴舎をご案内します。自由散策の人達は、
鶴舎があるのも分からないし、見つけられないからです。

集合の前にお手洗いをご案内、
全員揃ったらバスへ向かいます。

岡山宿泊の場合

後楽園から駅周辺まではすぐに到着しますので、
その日の夕食の集合場所や集合時刻、
翌日の行程や注意事項を先にご案内+確認。

夕食までに少し時間の余裕があるようなら、
ショッピングモールをご案内します。

イオンモール内のレストランで食事をすることおあります。
そのような場合は、お店がOKしてくれれば夕食を早めにして、
希望者が、夕食後ショッピングできるようにしてあげたりします。
イオンモール岡山は巨大ショッピングセンターで、
特に、日本的なお土産を買うためにではなく、
お店があれば、どんなものを売っているか見たいとか、
ユニクロで何か買いたいとか、そのあたりへの対応です。
旅行中、「果物がない!」というクレームが頻発します。
イオンの果物コーナーは大変充実していますので、
併せてご案内しています。

桃太郎

岡山といえば桃、桃といえば桃太郎です。

桃太郎にもいくつかのversionがありますが、
あちこちに、桃太郎の絵を見かけますので、
聞かれる前に、どこかでお話しましょう。

鬼は、なぜ角があって虎の模様のパンツ着用なのか、
猿・鳥(キジ)・犬は何なのか、
桃はどういうことなのか、
きびだんごは、どういうものなのか、
鬼が島はどちらにあるのか、
鬼はどういう人達なのか、
そのような象徴と意味までお話すると、とても喜ばれます。

長船刀剣博物館

最近、岡山観光に長船刀剣博物館の見学が入るようになりました。
行程に長船が入っていたら、行程順路を検討・確認しましょう。
長船は、岡山市から東に1時間弱走った田園地帯の中にあります。
それなのに、長船に行って岡山へ戻り、
翌日は、岡山から姫路へ向かうという行程を組む担当者がいます。
これだけで、往復2時間の損失になりますから、
もしも、そのような順序になっていたら、担当者と相談し、
早めに順路を変更するなりして対策を立て直します。

そのような無駄な順路を実行してしまうと、
ドライバー様から無能だと思われるだけではありません。
ゲストがGPSで地図を辿っていますから、
「このランド・オペレーターは信用できるのだろうか?」と
疑念を抱かれてしまいますし、
それに黙って従うガイドも、疑われかねません。

長船刀剣博物館では、先に総合説明がありビデオを見ます。
字幕も付きますが、文字が小さすぎて最前列の人しかみえない程度。
製造工程の説明をうけたあと、博物館を見て回り、
その建物を出て、実際の作業場を見学できます。
すべての作業場でいつも作業が行われているわけではありません。

瀬戸内市の外国人職員さんが、各々の言語で説明をしてくれることもありますが、
曜日が合わなかったり週末はダメなので、ガイドが通訳します。
それなりに専門用語がありますので、必ず予習をすること。
英語のパンフレットはあります。
備前長船刀剣博物館のリンクが現在使えないようです。

実際の行程表では、45分設定にされることが多いのですが、
さすがに、それは無理でも、1時間後には出発します。

備前焼工房見学

備前焼の工房やお店を行程に入れるツアーが意外とあります。
備前焼について少しは説明する場合は、ガイドが通訳しますので、
備前焼の特徴について予習しておくこと。

お客様にお買い上げをいただきたいということなのでしょうが、
いかに、備前焼が素晴らしくても、地味なので、
お買い上げに繋がらないのです。

特定のお店や工房にバスで乗り付けるという方式に、
不快感を示すゲストも中にはいますが、
旅行会社が決める行程にガイドは注文など付けられません。

必要があれば、お店や工房に立ち寄る行程は、
旅行会社が決めたものであることを、お話したほうがいいですね。
そうでないと、ガイドがリベート欲しくてやっていると
勘違いしてしまうことがあるからです。
日本では、国家資格を持つ通訳案内士は物販をして
リベートを受け取ることは禁止されてると、
ハッキリお話したほうがいいと思います。

旅行会社の方もご覧になっているかもしれませんが、
通訳案内士に正直ではない発言をさせるべきではありません。
ここでは、その件については深堀しません。

訪日ゲストは、ほぼ世界中を旅して旅慣れており、
今は情報もあふれるほど多く、誤魔化しなど通用しません。

国家資格を持つ通訳案内士だからこそ、
ゲストが高額商品を買ったら、手数料をお店から受け取れる、
というシステムを採用している国もあるからです。

***
次回は、岡山から高松へ行きたいと思います。

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