人気のトピック
通訳ガイド業務のハイライトは、いわゆる日本的事象、
歴史、地理、建築、習慣などのガイディングではありますが、
多くのゲストは、今の私達の実際の生活について、興味津々です。
結婚・離婚・嫁姑・長男問題・子育てなどの話題は、大いに盛り上がります。
ツアーの行程の社寺仏閣やお城のガイディングは、いわばお勉強タイム。
情報を大切にするゲストの皆さんは、よく説明を聞きますが、
日本ヲタクのような人でない限り、歴史を延々と聞いても目がテン;
ゲストの反応を見ながら、どこまで詳しく解説するか調整をします。
一方、現代社会に関するトピックは、現地のヒト=ガイドとの交流タイムで、
こちらは、ほぼ全員参加の盛り上がりを見せます。
現代日本のニュースネタ増強法【時事経済】
いまは、どの言語でも、ネットで色々な国のニュースを見られます。
とはいえ、それらのニュースは、その国の話題になりますね。
ゲストの国についての知識は、もちろん大切ですが、
ゲストが知りたいのは、現代の時事経済社会状態と、
日本の一般庶民の生活に関してです。
できることなら、普通の人のお宅訪問をしたり、
そこで、話を聞きたいという人は、沢山います。
などと言う話もウケます。
現代の日本の状況を色々な言語で発信しているのはNHKさん。
活用されている方も多いと思いますが、念のためにリンクを貼ります。https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/
画面右上のLanguageをクリックすると、いろいろな言語が出てきます。
これが表紙ページで、
ニュースの部分には、毎日の【日本の】ニュース、
Live & Programs には、いろいろな【日本の】トピック、
On Demandeには、独自取材の【日本独特の分野の】専門家の
インタビューなどが、いっぱいあります。
歴史、地理、宗教、料理、旅行、健康、美術品など
通訳ガイド知識にも役立つ内容もいっぱいあります。
こんな有り難いサービスは、他にありません。(NHKさんの回し者ではありません)
NHK Worldの部署は、世界中の優秀なジャーナリストが結集する頭脳集団で、
そのメンバーが、NHKのニュースを、英語から各国語に訳しています。
スマホアプリもあります。
【日本に関すること】なので背景が分かりますから、知らない単語があっても、
あまり気にならず、なんとなく分かるります。
NHK Worldさえ押さえておけばOK!! といっても過言ではありません。
東京から京都まではどのくらい?【位置情報の伝え方】
位置情報を伝えるとき、日本では車で30分、
電車で45分、新幹線で2時間10分などと表現します。
訪日外国人に位置情報を伝えるときは、
大体でよいので、どこから、どちらの方角へ何キロ、
車で何分、電車で何分、徒歩何分などと伝えます。
東京から京都へ行く場合は、西へ約500キロ、
新幹線で2時間10分、のようにご案内します。
東海道本線・東海道新幹線の営業キロ=513.6km
(在来線は、おおむね実際の距離に同じ)
東海道新幹線の実際の距離=476.3km、大体500キロで、OKです。
新幹線の話をすると、必ず、最高時速を聞かれます。
東海道新幹線では、東京から姫路あたりまでは、あまり高速で走りません。
日本は山国で利用可能な土地が少なく、
新幹線も直線走行できず、曲がりくねってばかりなので、
安全を優先すると、あまり高速で走行できないことと、
平均時速をお伝えします。
現在の新幹線の最高時速は、東北新幹線の320キロのようです。
余裕があれば、リニア(マグレブ)についても、お話しましょう。
現代生活に関するトピック
日本人は、離婚するのか?
離婚しても良いシステムなのか?
離婚したら、世間的に恥かしいと思われるか?
平均年収、税金(割合)、
社会保険制度と、毎月の支払い金額or給与に対する割合。
平均的なマンションや家の面積と、家賃、相続税。
家一軒の値段:土地価格が違いすぎるので、東京都内、首都圏近郊、地方別に。
それは、平均年収の何倍くらいなのか?
これたについては、直近データを調べてメモしておきます。
結婚関係
お見合い結婚とその仕組み、恋愛結婚、社内恋愛、お付合い、
結納、結婚式、結婚式場と披露宴、花嫁の結婚衣装とお色直し、二次会、
招待客の服装と持参するお祝い(現金のこと)、などなど話題は尽きません。
結婚後の家庭内における日本的夫婦関係、嫁姑、同居/別居、二世帯住宅、
そして、たぶん最も重要なポイントが、妻がお財布を握ること。
仕事関係
就職、日本式採用、年功序列、新人の仕事、配置転換、転勤、単身赴任、
労使交渉、ストライキ、ベア、ボーナス、など、これも、長い話になります。
このように長く展開できる話題は、バスで長距離移動の時にお話しています。
バスでのロングドライブの時に、現代日本の生活に関することをお話します。
これらの話題のほうが、圧倒的にゲストの印象に残るようです。
また、最近必ず登場する話題が、ウオシュレットです。
買って帰りたいという方もいますが、問題は取付ですから簡単ではありません。
お国によって、TOTOさんの代理店があるところなら大丈夫かもしれませんが、
日本で買った商品のスペックが、ゲストのお国でも大丈夫なのか、要確認です。
大浴場【重要説明事項】
温泉旅館に宿泊するときには、大浴場の利用方法を、事細かにご案内します。
浴衣の着用方法は、誰か1人をモデルにして、着せてみせます。
素肌の上に着るものですから、服の上から着ると汚いのですけどね。
宿に事前確認の連絡をするとき、ゲストがいただいてもよいアメニティも確認します。
たいていは、ビニールのポシェットに入ったもの一式は、手ぬぐいタオルを含めて、
いただいても良いものですが、施設様によって異なりますので確認してください。
ガイドが部屋から現物を持参して、お持ち帰り可のものをご案内します。
部屋から浴衣にスリッパで行くとか、
脱衣場で≪全部脱ぐ≫こと、小さなタオルは持って入ってもよいが、
バスタオルは、ロッカーかカゴに残すこと、といった初歩的内容から、
大浴場の中に入ったら、まず体を洗って汚れをそぎ落とす、
—ただ洗うのではなく、全身を≪くまなく≫≪徹底的に清潔にする≫
—とりわけ、不衛生になりがちな場所は≪徹底的に清潔にする≫、
この点は、厳重遵守事項なので、繰り返し説明をします。
それにもかかわらず、今だに、水着がどうのこうの、と言う人がいるものです。
お風呂はプールではありません。
≪全裸になる≫というところで、大騒ぎになって止まってしまい、
なかなか、次の説明ができなくなる状況は、頻繁になります。
日本では、誰が見ていようと氣にしないし、いちいち氣になどしていませんが、
インバウンドゲストには、なかなか、そうはいかないのですね~。
外国人がやりがちな間違いは、予めいちいち例をあげて、
やってはいけないこと、どうしなければならないか、ご案内します。
客室内に、イラスト付きの英語説明書が置かれていたり、
脱衣場にも、大きなポスターが掲示されていますが、
まぁ、「見ていない」と考えるほうが妥当です。
男性用、女性用の暖簾の見分け方は、忘れずにご案内。
大浴場や温泉では、床が滑るので注意して静に歩き、ケガをしないように、
湯船には、タオルを入れることすらダメ、
女性は、たとえシャンプー後でも、髪を結わえアップにして湯船のお湯に付けないこと、
湯船で泳がない、栓を抜かない、せいぜい5分程度使ったら一旦出ること、など、
温泉や大浴場関係では、おびただしい分量の説明事項があります。
結局、実際に大浴場を利用するのは、少数派で、
ほとんどは、客室内のバスルームを利用するようです。
わたしは、女性なので、女性のお客様を連れて大浴場へ行って説明します。
シャンプー、リンス、ボディーソープが日本語だけの時は、見分け方も説明します。
(お宿の方に、英語記載をお願いしても、なかなか実行されません。)
ガイドと一緒に大浴場を見学した女性軍は、夕食時に、
その様子を男性の皆様に説明する展開が多いです。
温泉の効能と禁忌
【温泉】の基本ガイディングに続けて、
各温泉の成分と効果・効能・禁忌事項をご案内します。
効果・効能
疲労回復、筋肉痛・神経痛の緩和、血行促進。
泉質によっては、ある種の皮膚病に効果あり。
注意:泉質によっては、成分がかなり強い場合があること。
禁忌
熱のある人、熱性疾患、感染症、循環器病、心臓病、血圧問題、
呼吸器疾患、抗生物質服用中の方は、症状が悪化するおそれがあるため、温泉は禁忌、
アルコールを飲んだ直後もNGと事前に忠告します。
入れ墨(タトゥー)
基本的に入れ墨はダメ。
最近は、カバーシールを販売しているところもあるようです。
それで隠れる場合は問題ないでしょう。
入れ墨の範囲が広ければ、大浴場も温泉も無理です。
ゲストによっては、タトゥが、民族の伝統である場合もあります。
また、特殊な地域へ転勤したところ、タトゥーを入れないと、
その集落で認められないので仕方なく入れたという人もいます。
そのような方が不愉快な思いをしないよう、正確かつ上手にご案内ください。
温泉大浴場
普通の大浴場と同じですが、一度にあまり長く浸からないよう注意します。
もっとも、温泉でない場合でも、湯あたりには注意が必要ですね。
いい気分と思っても、慣れていない人は、1回3分程度はいったら、いちど出る。
少し時間を置いてから、また入る。
温泉は、入りすぎるとかえって疲れるので、3回くらいが目安とご案内しています。
水分補給
お風呂のあとは、水分補給をすることも併せてご案内します。
大浴場でお客様と一緒になったら、適宜、ケアしてあげてください。
ガイドと一緒に大浴場に入る経験は、かなり珍しい思い出になるはずです。
次回は、ツアー中の服装についてです。
オペレーション編は、やっと半分あたりにきました。
文章がヘタクソで面白くありませんが、引続きよろしくおお願いいたします。
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