ブログの活用法を記事にしました。

20. 【新人】通訳ガイド:個人情報保護、ツアー情報管理

オペレーション

【厳重注意】個人情報保護、ツアー情報管理

ルーミングリストをはじめ、ゲストの個人情報は厳密な取扱が求められます。
ルーミングリストには、氏名のほか、生年月日が記載されている場合もあります。

ゲストの個人情報書類や、行程表を含むツアー情報は、
すべて厳重管理対象
ですから、
体から離すことのないバックに入れナナメ掛けすること、
と規定している旅行社様もあります。

ゲスト同士で情報をやりとりする分には、各人の自由ですが、
同じ団体のメンバー同士であっても、
ガイドがゲストの情報を伝えることは厳禁
です。

同じ団体の参加者が、別な参加者のお部屋に電話したいと言われても、
ガイドは、絶対にゲストのお部屋番号を教えてはいけません。
ゲストが直接フロントに連絡して、繋いでもらうのが筋です。

もしも、TL(添乗員)付きのツアーで、その添乗員が新人のようなら、
念のため、顧客情報については一切伝えてはいけないことを確認します。

個人情報保護規則

EU圏内のゲストの個人情報を紛失した場合、
24時間以内に報告義務がある重大案件
となり、
それに対する制裁金も課される可能性が出てきます。

カリフォルニア州消費者プライバシー法(California Consumer Privacy Act)
厳しい内容となっているようです。

思わぬ場面で、重要情報を開示していないか、常に注意します。
特に、ホテルのチェックイン手続中は、
フロントでルーミングリストを見ることがあります。
ホテルの担当者とガイドだけが見ている分には問題ありませんが、
無関係の人に見られたら、個人情報を開示していることになります。
間違っても、ガイドは、移動中の電車内などで、
不用意に厳重管理情報を見てはいけません。

リスクは、どこに潜んでいるか分からないからです。
ルーミングリストを見る時は、周囲の様子にも氣を配り、
それを出す時間は最低限にとどめ、他人の目にさらさないよう徹底します。

厳重管理対象情報を扱っている最中に、
ゲストから声をかけられても、氣をとられることなく、
先に、重要な書類やお財布などを仕舞ってから、対応します。
大切なことをしている時に限って声をかけてきたり、
肝心な時に迷惑な問題を起こす人はいるものですが、
そういう人達には「困ったちゃん」が多いので要注意 !!!

ルーミングリスト@ホテル

ホテルでチェックインするとき、各客室の鍵と朝食券が入っている封筒に、
稀に全員の部屋割り表まで入っていることがあります。
ゲストに封筒を配る前に、ガイドが実際にゲストの封筒の中を見て、
間違っても、部屋割りが入っていないよう、確認してください。
極めて珍しいケースですが、とんでもないことです。
全員分を見なくても、2人分程度を確認すれば大丈夫。

筆者は、そのような事態に遭遇したことがあります。
部屋割りが、ゲスト全員の封筒に入れられていたことがありました。
その時は、添乗員さんと2人で、慌ててすべてを出し、
ホテル担当者にも、厳重に事態を説明しましたが、
若い人達で、ポカンとしていました。
何事についても、先にガイドが確認をすることが肝心です。

同じ団体とはいえ、赤の他人同士の集まりです
自分の知らないうちに、個人情報が知られたとなると大問題。
また、ハント目的も兼ねて参加している人も中にはいますので、
とりわけ1人参加の女性ゲストには、心配りが必要です。
それは贔屓ではありません。
実際、「そういうコト」でトラブルが起こったりするそうです。
それにもかかわらず、ガイドや添乗員の気遣いを越えて、
イロイロなことになる場合は、各々の自由ですね。
繰り返しお伝えしているように、何事についても、
ガイドのせいだと非難されないよう予防対策が必要ということです。

ルーミングリストには、苗字が異なるカップルがいっぱい。
最近は、結婚せずに一緒に住むカップルが多いからですが、
中には、上記の例のように、自分の配偶者ではない異性と、
お忍び旅行をしている人達もいるわけです。
それ自体は、ツアー催行とは全く関係ありませんからね~。
どのような関係であろうと、私達にとっては大事なお客様です。
”そういう関係”を、一体どうやって嗅ぎつけるのか、
他のゲストさんたちから、「あの人達は不倫よ」と、
耳打ちされると、驚いてしまいます。
なんで分かるのかと聞けば、そんなの理屈ではないと、
「行動を見てれば分かるよ」だそうですよ。。。
自分の配偶者ではない異性と団体旅行に参加して、
それを嗅ぎつけた本来の配偶者が連絡をしてきて、
どこかからか漏れた情報から、修羅場が展開された、
そういう事態に直面した経験があったのだと、
上記でご一緒したTLが話してくれました、怖い怖い。

【厳重管理】各種クーポン券やチケット関係

ゲストの個人情報以外にも、行程を含むツアー関係の書類、
JRチケットや団券、各種クーポン券などの管理は、厳重に管理します。

クーポン券、減員証明書、JRチケットや団券は、ツアー情報が記載された金券です !!! 

JR利用に際しては、当たり前ですが、原本がないと乗車できません。
指定列車や指定席をメモしていても、コピーを取っていても、ダメです。
チケットを紛失すると、ガイドが弁償しなければなりません。

JR団券は、ツアーで乗車するすべてのJR利用が記載された巨額な金券です !!! 

たとえば、東京~京都~広島~姫路~新大阪の行程の、
新幹線20人分の金額は、どれほどになるか考えてみれば、
団券の重大さが分かるでしょう。

人数変更がない場合、列車利用がすべて終わって、
最後の駅で団券を駅員さんに渡すときの安堵感は、
何物にも代えがたいといっても過言ではありません。
(減員があれば清算書と共に旅行社に送り返します。)

さらに多くの新幹線や特急を利用するツアーもあります。
団券ではなく個札の場合は、
「絶対に無くさないように」繰り返しお伝えします。
飛行機利用の場合も同様です。

JR団券の取扱の事故例

  • 実際に駅の改札で団券を係員に提示したタイミングで、
    ゲストがアホな行動をしているのに気を取られているうちに、
    氣がついたら団券がない・・・
  • 新幹線のホームで、ゲストが写真を撮るのに夢中になるあまり、
    危険なので黄色い線まで下がらせる対応をしているうちに、
    氣がついたら団券がない・・・
  • JRのカウンターで係員とやりとりをしている時に限って、
    ゲストから声をかけられて対応していたら、
    団券がないことに氣付いた・・・

以上は、実際に起こった事故のアレンジです。

一旦、団券を手にしたら決して離さない。
団券を出している時間は必要最低限にする。
改札で駅員さんに見せたら、すぐに鞄に仕舞う。

そのために、号車や座席番号は、別な紙に、
筆者の場合は行程表にあらかじめメモしておくなどして、
上記のようなことが起こらないように注意しています。

繁忙期には、別なインバウンド団体ツアーと一緒になりますが、
引率する通訳ガイドが、いちいち団券を出して、
座席番号などを確認しているのを見ると、
見ているこちらのほうが、冷や冷やしますよ。

ゲストへの対策

肝心な時に限って奇妙な行動をする人は、いるものです。
長距離列車を利用するときには、注意事項が多いので、
ガイドに従うよう、事前に何度も注意喚起して協力を呼びかけます。

団券利用の場合、ゲストは切符を持っていないのですから、
はぐれたら乗れません
団体ツアーは、本隊メインで動きますから、
ガイドの注意喚起を聞かずに勝手な行動をして、
利用予定の列車に乗れなかったら、別途、自分で切符を買い、
その日の宿まで来てください、ということまでお伝えします。

2007年に新人研修を受けたときは、そのように教わりましたので、
そのようにゲストにご案内していましたが、ある時、
「人を脅かすようなこと言うなんて意地悪」と言われました。
カチン!ときましたが、全員に団券を見せて、
脅しでも意地悪でもないことを示しました。
ガイドの注意事項を守ってくれればスムーズにいく話です。
分からず屋は、ごく一部ですが、たまにいます。
JR係員にちょうど団券を見せている時に限って、
騒ぎだすゲストはいるものです。
「お財布をなくした」「忘れ物をしてしまった」と、
大声で騒がれると、気を取られがちになりますが、
団券を確実に仕舞ってから対応しましょう。

ガイドが旅行社様からお預かりしたものが、最優先です。
現金、クーポン類、JRのチケットや団券は、絶対になくさないこと。

ガイド自身の対策

とても簡単で、言うまでもないことですが、私はこうしています:
改札を通る時に団券を係員に見せてOKなら、すぐバッグに仕舞う。
【注意】減員があるときは、減員情報記載とハンコをもらうこと。

重要チケットや書類は、できる限りバッグから出さない。

駅ホームでの対策

時には40名近くを新幹線に乗せることもあります。
実際の利用列車名、利用号車、指定席番号は、
行程表にメモしておきます。
それとは別に、列車利用時は、
指定席番号メモを作っておき、それを参照します。
座席番号もツアーの重要情報ではありますが、
万が一無くしてもツアーに影響しません。

【携行金】旅行社から預かるツアー中に使う現金

筆者が心配性で貧乏性なだけかもしれませんが、
携行金(ファンド)のお財布には、丈夫なゴム紐を付け、
バッグに結び括り付けています。
もし手から落としても、物理的に下に移動するだけで、
行方不明にはなりません。
お財布やバッグのファスナーは、必ず締めること(当たり前ですが)。

わたしは、常に身に付けておくバッグには貴重品だけを入れ、
その他のものは別持ちしています。
それぞれにできるだけ安全な対策を考えておきましょう。

食事制限も個人情報の対象

食事店様には、食事制限のある人が誰なのか、
お名前様はお伝えしません。
何名様が、何の食事制限である、という伝え方をします。
その人が家族やグループと離れないような席割やその人数は、
お願いできます。

個人情報保護開示が、場合によっては許され得る場合

ツアー中に誕生日の人がいて、みんなでお祝いをする場合は、
その月日のみ、みんなに分かることになります。
【年】はダメ。
ツアー中にお誕生日の方がいると事前に分かっていれば、
ツアー担当者から指示があります。
何も言われなかったら、お誕生日の人がいないかどうか、
聞いてみましょう。

最近は、個人情報保護の観点から、
生年月日の記載が激減しましたので、
お誕生日を迎えるご本人が自分から言い出すか、
家族の方が言わない限り、分からないことが増えました。
直前に分かっても、お祝い対応ができなくて困ってしまいます。

誕生日対策準備

突然発覚するお誕生日問題にも、前もって対策を講じておきます。
お手頃予算で、かさばらず、老若男女を問わない、
ちょっとした贈物を、いつもスタンバイさせています。
たとえば、綺麗な絵柄のクリアファイルなどの文房具は、
必ずしも日本的絵柄でなくても綺麗なものならOK。
扇子:本格的なものは高額なので、そこそこのもの。
ツアーのランクも考慮する。
ツアー中にゲストが見るけられないようなものがオススメ。
お菓子など食品は好き嫌いが激しく、アレルギーも多いので、
食品のギフトはNG

お誕生日を知られたくないゲスト

ある時、御1人様参加の女性のお誕生日が、
現地エージェントから日本側に、
前日になってから伝えられたことがありました。
その時は、念のためにご本人に、お誕生日のことを、
皆様にお知らせしてもいいかどうか尋ねたら、
希望しないので黙っていてほしいと言われました。

事前に旅行社から指示されている場合を除いて、
お誕生日でも、ご本人の了解なく個人情報を開示しないこと。

個人情報・重要情報のまとめ

個人情報の管理の徹底は、各旅行社で運用ルールが決まっています。
毎回、面倒がらずにかならず熟読し、慣れていても気持ちを引き締めて、
個人情報の漏洩がないよう、管理を徹底します。

手元に残った関係書類は、ツアー終了後、
早めに必ずシュレッダーにかけます。
心配なら、すべて精算書と一緒に送り、
自分の手元には残さないようにします。
PCのデータは、精算が終了し、お支払いをいただいた時点で、
関連データをすべて消去します。

万一、ウイルス感染などでPCを乗っ取られたりしたら、
あなたのPCから、ツアー・ゲストの個人情報が漏洩することとなり、
損害賠償請求の対象にもされかねません。

さらなる機密情報【おまけ】

通訳案内士の業務料金表も機密情報です。
たとえ同業者同士といえども、
勝手にその内容を知らせてはいけません。
実際は、まぁバレバレなわけですが、
それでも、勝手に開示してはいけません。

必要があれば、旅行社様から直接ガイドにその情報が伝えられるのです。
ゲストの個人情報と同様、取扱は厳重注意です。

次回は、バス(貸切バス)についてです。
21. 【新人】通訳ガイド:貸切バス(専用車)

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