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19. 【新人】通訳ガイド:ツアー直前の準備

オペレーション

ツアー直前の準備

旅行会社との事前打合せ

はじめは、旅行会社に出向き、
ご担当者様と実際に会って
打合せをすることをお薦めします。
慣れてきたら、書類一式送付で、
電話打合せでも大丈夫になります。

ツアー前に旅行社との打合せをした直後、
全ホテル、全レストランに確認を入れます

時には、予約の抜けやミス、人数、
ホテルの部屋割違い、
アレルギー情報の齟齬や抜け
は、
比較的頻繁に発生します。

ホテル

2人1部屋が多いのですが、
ダブルか、ツインか、
ルーミングリストと一致しているか確認。
欧米のカップルは、
ダブルベッド希望者が多いのに、
日本のホテルは
ツインルーム対応が多いため、
希望通りにならない場合があります。
希望通りダブルにするとお部屋が狭く、
少し広めにするという理由で
ツイン対応になる場合もありますので、
ゲストへの説明も含めて、詳細を確認します。

お一人様の参加者は、
追加料金を払っています。
その割には部屋が狭いと
言われる場合の対応も確認します。

高額ツアーに参加するお一人様参加者が、
高額な追加料金を払って、ダブルや、

ツインのシングルユースを申し込んだのに、
その情報が見逃されて、
普通のシングルルームになっていると、
大クレームになります。

もちろんガイドの責任ではありませんが、
矢面に立たされるのはガイドですし、
現場でガイドに「何とかしろ」と
言ってくる人もいます。
(⇒まぁ、無理ですが)

団体旅行の場合、ホテルの客室は、
基本的にすべて禁煙室指定
ですが、
「消臭対応」になることがります。
消臭対応では煙草の匂いは消えなにため、
招集対応では、クレームになりがちです。

トラブルになりそうなことは、
事前に発見して事前解決に尽力
します。

【ホテル】
ルーミグリストと部屋タイプ。
ゲストの希望と違う場合の
ゲストへの説明。
御1人様の場合、追加料金と
部屋ランクが見合っているかの確認。
すべて、禁煙室になっているか確認。

各ホテルへ電話で事前確認

ホテルの入口が、
建物1Fにあるとは限りません。
複合施設の中にホテルが入っている場合、
フロントは何階か、
専用エレベーターの場所、

ツアーの種類によりますが、
ポーターサービス付きかどうか
ルームキィはカード型か鍵型か、
オートロックかどうか
地方では、オートロックでない場合あり)、
バス乗降の駐停車場所、
スーツケースの積み降ろし可能な場所。
朝食は何時から、どの階のレストランか、
などの事項も併せて確認します。
自由行動が含まれている町のホテルには、
近隣地図の用意もお願いする
ことがあります。

【荷物別送】
大きなスーツケースを宅配便などで
別のホテルへ発送する場合は、
利用業者、伝票用意の手配、
発送当日の手配詳細も確認します。
【荷物発送】
荷物別送のことは、2~3日前に、
一度、ご案内します。
荷物別送日前日に、詳しく説明。
これから行く先に必要なものを、
送る荷物に入れないよう注意喚起。
「明日、何時までに、ココに、
送るスーツケースを出してください」
などとご案内します。
何時までに、ドコに出すかは、
ツアー出発前に予めホテルと確認し、
到着後、もう一度確認します。
ホテル到着後、伝票用意も確認。
【荷物発送当日】
当日朝、指定された時刻までに、
各ホテルの決められた場所に出す。
締切時刻に、ホテルの担当者と一緒に、
全員の荷物の個数を確認。
ツアー料金に含まれるのは1人1個、
2個目からは別途追加料金を徴収しますが、
その料金等は、ツアー担当者の指示に従う。
発送荷物は、ご夫婦で1個しか送らない場合、
追加で多めに送る場合もあるので、
荷物の個数と人数が一致するとは限りません。
加料金の徴収など】
全員がスーツケースを1個発送する予定で、
ツアーの予算は組まれています。
さて、たとえば、
カップルで1個しか荷物を送らない場合、
使う予算は少なくて済みます。
問題は、1人が2個送りたい人がいる場合、
2個目の料金を、ツアー全体の予算と
見做してやりくりしてもいいのか、
2個目の追加料金を徴収するのかは、
ガイドが勝手に決めず、
担当者の指示に従います。
荷物の個数確認が済んだら、
送り状のコピーを受け取り、
数合わせをします。
この送り状のコピーは、後で、
清算書類と一緒に送付します。
【荷物受取】
荷物が到着するホテルでも、
荷物到着の確認もします。

レストランの確認事項

予約人数、メニュー内容。
飲物込みか別か。
テーブルの形式:
4人かけテーブルの数、など。
【偶数になるよう依頼】
1テーブルに座る人数が
奇数に設定されている場合、
カップルが別れると、揉める。
⇒別々に座ることが、一体何?と
筆者は思うが、ゲストは揉めます。
一時たりとも離れたくないとか言う
人達も、けっこういますよ(@_@。

ガイドが現金払いをする場合:
料金の詳細。
(税込みか税別か、サービス料の詳細)

水の用意
氷あり or氷無し:
ゲストの国籍により傾向が異なる。

和食の場合、ナイフやフォークの用意
大多数の欧米人は、お箸を使えない。
椅子席か、テーブル席か、お座敷かどうか、
座敷なら、堀こたつ形式か純然たる座敷か。

【掘りごたつ】
腰をかがめて床下に足を入れる、
そこから足を出すという動作ができず、
パニックになる人、
転んでしまう人も、いっぱいいます。
堀ごたつ式なら楽だから大丈夫、
という感覚は全く通用しません!
しかし、そのような会場が
設定されてしまっていることも多く、
上手な誘導も、ガイドの技量。

入店時に靴を脱ぐかどうか。
欧米人は、靴を脱いで、
和室での食事を大変嫌がる。
嫌がることを承知の上で、
対応を考える。
対応の一環として、前日に、
「明日は、何回靴を脱ぎます。
ランチのレストランでも靴を脱ぎます」
などと、事前にお伝えしておく。

ゲストは、日本のことを知りたいと
思ってはいるものの、
自分が嫌と思うこと、
不自由だと感じることを、
やってみたいとは思っていません。
いくら日本に来ていても、
和食が続くと嫌になってしまう。

バス乗降の駐停車場所

バスのドライバー様の昼食が
手配されていれば、それも併せて確認。

食事制限

食事制限に対応できるのは、
アレルギー、宗教上の理由、
ベジタリアンのみ
で、
個人の好き嫌いは、応じません
嫌いな物続きで不満であれば、
何か買って補充してもらうほかありません。
それでも、嫌なものばかり出てくると
騒ぎ立てる人もいます。
それがエスカレートしてツアーの
雰囲気が悪くなってしまう場合は、

“アレルギー”として扱わざるを得ない
場合もあります。

但し、1人にそれを許すと、次々と、
連鎖反応が起こるので、見極めが肝心
です。

食事制限情報が日本側に届いていれば、
旅行社から各レストラン様に通知されます。
しかしながら、ゲスト国の旅行社から、
日本側へ食事制限情報が届いていないことは、
頻繁にありますので、
到着直後の食事制限の確認は必須です。

ツアー前にレストランに確認電話する際は、
食事制限に関しても、
その時点で分かっている範囲で確認し、
到着後に新たに食事制限が判明した場合には、
できるだけ早く連絡するとお伝えします

何度も電話して、
うるさがられる食事店様もありますが、
現場で問題が発生すれば、
本当に困ってしまいますし、
ゲストはクレームを付けますから、
事前確認は必須です。
連絡内容の記録を付けておくと、
齟齬が生じた際に、
通信記録と確認事項に言及できます。
情報が伝わっていないこともありますので、
うるさがられても確認します。

アレルギー【具体的に確認】

魚介類:具体的品名まで確認。
個別にOKのものがあり、
細かく文句を言う人がいる。
どう考えても、単なる
好き嫌いと思しき人もいますが、
アレルギーと申告されている限り、
対応せざるを得ません。
確信犯と思える人もいますけどね。。。

他のゲストに帆立が出ているのを見た、
【貝類全部NG魚介類アレルギー】ゲストが、
「帆立なら食べたいから、用意して」
と言いだすこともありますが、突然は無理。
「帆立も貝ですよ」と言ったところ、
「ホタテは大丈夫」と言う;
そんなの絶対におかしいけれど、
グっとこらえて、仕方ないので、
すべての食事店に連絡を撮り直して、
お願いをし直す。
そんなこともありました。

グルタミン酸
少しでも入っているとダメなのか?
—その場合、ほとんどの食事はアウトです。
小麦 :お醤油もダメなのか?
:米アレルギーで日本に来る人もいる。
蕎麦、エビ、リンゴ、など、
アレルギー素材として知られているもののほか、
思いもかけない食品まで
アレルギー指定してくる人
もいる;
メロンや、イチゴまで。。。

ほんの僅かでもNG食材が混じっていると
ダメと言われると、かなり厳しい。
同じ調理場で、分けて調理してはいても、
何かの拍子に混入する可能性までは、
保障できないと言われることが多々あり、
その情報は、ゲストにも確実にお伝えします。
アレルギー素材指定が多すぎる人は、
利用を断られる場合があります。

NG素材が多すぎるアレルギーゲストがいた時は、
大人気のイタリアン・ビュッフェの
レストランの利用を断られ、
格安団体食堂にされたことがありました。
それはもう、天と地の差でした。
たった1名のアレルギーゲストのために、
団体全員が多大なる不利益を
被ることになったわけです。
そこまでひどい場合は、ツアー担当者と、
綿密に対応の打合せをします。
そこ時は、当然、ツアーの金額に
見合わないとクレームが付きました。
アレルギー1名のために、
全員が犠牲になるのか?
そのあたりの加減・調整は、
非常に難しいので、勝手に対応せず、
必ずツアー担当者の指示に従います。

アレルギー・ゲストには、
症状が起こった場合の薬の持参も確認します。

食材や症状によっては命に係ることもあるため、
アレルギー対応は詳細かつ確実に行います。
【ほんとに、めんどくさい!】

アレルギーの人がいると、
食事店様との連絡の手間暇が数倍に増えます。
ガイディング中も、食事店様からの電話を優先。
そのタイミングを外すと、次の連絡が
いつできるか分からないからです。
食事制限ゲストがいないと、本当にホっとします

宗教上の理由

宗教上の理由により食べられないものは、
具体的に申告してくれないと困りますね。
それを隠されると、本当に難儀します。
NG食材と同じお皿に乗っているものは、
すべて食べられないといい

様々な屁理屈を並べて
「食べる物が無い」と言う人達がいました。
≪日本人が豚肉を食べるとは、思わなかった≫
とか、ある事ない事言い出す。

外見から宗教上の制限がありそうだと推察し、
ツアー出発時に、全員に対して、
「何が出ても食べられますか?」と聞いたら、
「問題無し、と言いましたよね」と返しても、
様々な屁理屈を並べ立て、
宗教上の理由であることを隠されては、
手の打ちようがありません。
この種の人達は、
帰国後にクレームをつけるので、
そのような予兆をキャッチした時点で
ツアー担当者に状況を説明し、
予防線を張っておきましょう。

【注意】
そのような場合でも、
ホントは、宗教上の理由でしょう、
とは、絶対に言ってはいけません!!!
ベジタリアン

厳密に野菜しか食べないベジタリアンと、
卵や乳製品、時には若干のお肉も食べる、
緩いベジタリアンがありますので、要確認。
御出汁に含まれるカツオもダメなのか、
僅かのエキスもダメなのかも確認。
実にかなりメンドクサい。

食事場所への移動

バスから降りて建物に入り、
階段やエレベータで目指す階まで移動し、
お店に入って全員が着席するまでに、
かなりの時間がかかります。

行程表に示されている時間は、
それらの時間もすべて含んでいます。

ツアーに食事が含まれている場合でも、
ふつう、飲物は含まれていません。
無料で提供されるお水やお茶以外に、
ビールやワインなどは、お客様払いです。
ゲストが着席したら、
飲物の注文をとるのもガイドの業務です。

ドリンクの支払い

居酒屋さんなどでは、
1人づつお支払いすると会計が混むので、
テーブルごとにまとめてほしいと
言われることがあります。

そのような場合は、
細かいお金が必要になりますので、
1000円札、10円、50円、100円玉など、
小銭を用意しておく
と便利です。
毎回アテにされても困るので、
困った時だけ両替に応じます。

居酒屋さんなどでは、
しばしば1円単位の端数が出ます。
ゲストがピッタリの金額を
持っていないことがありますが、
数円、数十円は程度は、
チップ代わりに置いていただくのが簡単。
チップになるような金額でもありませんが。
ゲストが端数を残すと言えば、
飲食店様は受け取られます。

ワン・ドリンク付きの場合

食事のドリンク1杯分が含まれるツアーでも、
上限価格が設定されていますので、
ツアー担当者から指示を受けます。
できるだけ費用が抑えられるよう
工夫してほしいと言われますので、
対策が必要です。
よく考えれば、無謀な話ですけどね。

1ドリンク付きの場合の経費節約法

ワインリストを見せると、
「遠慮」という概念がない彼らは、
高額なものを注文してしまいます。

ツアー前の確認電話の際、あらかじめ、
ドリンクメニューをテーブルに
出さないようお願いしておきます。

赤・白のグラスワイン、
生ビール、瓶ビール、などは、
最安値のものだけと決め

ミネラルウオーター、ジュース類も、
税サービス料込の値段を聞いて
メモしておきます。
また、ワインはボトル1本が
何杯分かも聞いておき、
状況次第で、ゲストの了解があれば
ボトルで注文すれば少し安くできます。
ゲストが難色をしめせば、
グラスワインのまま注文します。
ドリンクの注文は、ガイドが仕切ります。

お客様にはワン・ドリンク付きでも、
ガイドには付かない
のが普通です。
ガイドがワインなどを飲む場合は、
ふつう、自費ですよ~。

要注意

「ドリンク1杯付き」でも、
ドリンクを注文をしないゲストもいます。
自分は注文しないから、
その分をガイドさんに譲る、
と振られても、うっかり乗らないこと!
そうした細かいことまで、
ゲストはガイドのことを、
注意深く観察しているものです。
ゲストに割当てられるべき予算で、
ガイドがワインを飲んだ、、、
となると大問題です。
飲まない人が何かを頼み、
飲むゲストに譲るのは問題ありません。

飲物の注文の取り方

レストランの方が、
テーブルごとに確実に
注文を聞いてくれる所はいいのですが、
居酒屋さんなど、従業員が少ない場合は、
ガイドも協力します。

【例】
テーブル席割をマス目で描き、
テーブル番号を追加、
各枠内に希望の飲物を記入。
座席表の簡単な描き方:
4人席なら、マス目を4つ、
6人席なら、マス目を6つ、
分かればいいので、なぐり書きでOK。
4人掛けの席の例↓

それをスタッフさんに渡せば、
注文したドリンクが、
迷うことなくゲストに配られます。

次回は、個人情報の取扱についてです。
20. 【新人】通訳ガイド:個人情報保護、ツアー情報管理

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