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21. 【新人】通訳ガイド:貸切バス(専用車)

オペレーション

貸切バス

団体旅行の移動は、ほとんどが貸切バス;
バスなくして、ツアーは成り立ちません。
この項目は、FITのハイヤーに
置き換えて読むこともできます。

バス情報確認

バスの配車は、催行前日のお昼過ぎに
決まることが多いので、
その時間帯に電話するのがベストです。
あくまでも、【営業日単位の前日】ですから、
週末にかかる場合は要注意です。
月曜日が催行日なら、
金曜日のお昼過ぎには、忘れずに確認。

その時間に電話しても、
まだ予定が決まっていないと言われたら、
折返し連絡を依頼しますが、
バス会社様から電話が来ることは、
きわめて稀ですから、頃合いを見計らって、
こちらから再度連絡します。
営業時間が過ぎたらアウトですから。

旅行会社名、ツアー名、ツアー番号、催行日、
時間、場所、ドライバー様のお名前(漢字も)、
ドライバー様の携帯電話番号、
車番などを確認します。
駆け出しのうちは、
あるいは、知らないバスの場合、
バスの外見の特徴を聞いておきましょう。
数日前に情報を得ている場合でも、
前日にもう一度確認
します。
ドライバー様や車番が、
変更になることもあるからです。

【裏技】
ツアーの最終行程を手に入れたら、
すべてのバス会社に電話して、
営業曜日、営業時間を聞いておきます

さらに、営業時間外の
緊急連絡用電話番号、あるいは

車庫の電話番号と、
その電話が通じる時間帯も聞いておきます。

筆者は、バス業務に関しては冷汗をかき、
焦りまくったことがありました

そのような事態や、
ツアー中に発生する不測の事態に備えて、
上記の情報を知っておくと、
非常に心強いものです。
もちろん、それに安心してよい
という意味ではなく、
あくまでも「お守り」ですが、
イザというときに威力を発揮しますよ!

バス配車と打合せ

ツアー当日は、30分前にドライバー様と
打合せをするのが原則でしたが、
昨今は、バスの配車時間が、
出発の15分前設定が多くなりましたが、
若干早めに配車されることが多いので、
バス配車時間少し前には、
ガイドは荷物と共にスタンバイし、
短く効率的に打合せ
をします。

出発前の打合せの時、
当日の経費を入れた封筒を、
ドライバー様に渡します

その経費とは、駐車場代、
ドライバー様の昼食補填費、
お心付けなどです。
ドライバー様のお心付けは、
各旅行社によって様々な表現が使われます。
また、お心付けがある場合は、
たいてい、領収書が必要になりますので、
経費と共に、各旅行社から渡される
決まった形式の領収書も忘れずに渡して、
必要事項の記入と捺印をお願いしておきます。

ドライバー様に渡す封筒自体は、
なんでもいいのですが、
小さめの封筒では不便です。
二つに折れば小銭が落ちないし、
領収書なども入れやすく、
多くのドライバー様は、領収書のほかに、
封筒に経費をメモしてくださいますので、
銀行に置いてあるような大きさの
縦型封筒が便利です。
長形3号の縦型(定型最大)を
まとめて買っておくと便利。
100均などのもので充分。

その封筒の上のほうに、
日付、
バス会社名、
ドライバー様名、
お渡しする金額、
下に、ツアーの旅行社名とガイド名を記載。

封筒の下には、
担当旅行会社、
ツアー名(なくても可)
通訳ガイド
ガイド氏名(苗字だけで可)

経費としてお渡しする金額は、
その日に必要と思われる金額より少し多めにします。
その日の最後の経費を支払った時点で回収し、
領収書とお釣を確認
します。
お心付けがある時は、ドライバー様の領収書に、
必要事項が記載されているかどうかも確認。

長形3号の縦型(定型最大)封筒に書いてみました。
上に折り目が付いているのが分かりますか?
小銭や領収書を落とさないよう、
一度、折ることにしています。

同じバスで何日も連続して移動する場合、
数日分をまとめたいと希望される
ドライバー様もいますが、
ガイドは、毎日、精算業務をします。
齟齬がある場合、1日毎なら、
簡単に原因が分かることでも、
数日分をまとめてしまうと、ミスがあっても、
原因解明に多くの手間暇がかかります。
精算は、どんなに疲れていても、
必ずその日のうちに済ませたいので、

特殊な事情がない限り、
筆者は1日単位でお願いしています。

この封筒には、
その日ごとに必要な金額を入れますが、
必要経費の見当がつかない場合は、
ドライバー様にお聞きし、
それより若干多めに入れ、
現地で、金額を記載します。

1万円あれば大丈夫そうなら、
1万円札1枚を入れても構いませんが、
それよりも、できることなら、
1000円札10枚か、
1000円札5枚と5000円札1枚のように、
使いやすい紙幣を入れるようにすると、
ドライバー様の負担が減ります。
1日の経費封筒をお渡ししたら、
ガイドが見ている前で、
中の金額を確認していただきます

新券の場合、くっついていることもあります。
ガイドが用意した金額で不足しそうな場合は、
ドライバー様が教えてくれますので、
その場で必要な金額を追加すると同時に、
封筒に記載した金額も訂正します。

中には、「足りないかもしれない」と思っても、
言い出せない方もいますので、
予算が足りるかどうかは、
必ず、ガイドからお聞きして確認します。
ドライバー様に立替をお願いしてはいけません。

余分にかかる駐車場代

団体が徒歩移動し、
どこかでバスに迎えに来てもらうとき、
ドライバー様は駐車場代の出費を
遠慮して回送されることが多いのですが、
≪駐車場利用をご利用ください≫と
言えるようにしましょう。

ツアー担当者にも
「必要があれば、駐車場をご利用いただきます」
と確認しておきます。

バスに迎えに来てもらうときは、
乗車予定場所に到着する
15分前を目安に連絡をします。
お客様には、少し待ってもらうことを、
事前に事情を説明しておくわけですが、
できるだけ待ち時間は、
少ないほうがいいに決まっています。
駐車場代をケチって回送をお願いした結果、
渋滞に巻き込まれて無駄な時間がかかり、
お客様の満足度も下がることになれば、
本末転倒です。

バスの契約は、とても厳格になりました。
行程の順番を変えるだけでも、
料金が変更になることもあります。
行程順番の変更は、必ず事前に
ツアー担当者と相談、指示に従います。
夕方はどこも渋滞しますので、
決められた時間に催行が終了するよう
時間管理を行います。
行程表通りに最後の見学場所を出発しても、
渋滞がひどくてホテル到着が遅れる場合でも、
追加料金が発生する可能性があります。
少々のことは目をつぶってくださいますが、
できるだけご迷惑がかからないようにします。

延長問題

お客様から、もっとゆっくり見たい、
最終時間を遅くしてほしいと
言われることもあります。
バスの追加料金がかかると言っても、
「自分達が払うから構わない」と
申し出る方もいますが、いまは、
追加料金の支払いだけでは、
済まなくなりました。
旅行会社とバス会社で取り決められた
契約を勝手に変えることはできません。
ましてや当日の変更は不可です。

それでもなおダダをこねるゲストへの説明は、
次の通りです:
「決められた時間迄にバス会社に戻らないと、
このドライバー様は明日の仕事から外されます。
バス会社も、明日以降ののシフトを、
全部組み直さなければなりません。
そこまでの責任は持てないでしょう」
こう説明をすると、俄然、静かになります。
1日分のお仕事を失ういかねない重大さは、
よく理解してもらえます。

ドライバー様の知識

バス移動がどれだけスムーズか、
駐車場や乗降場所の利便性は、
お客様にとって、非常に大きな感心事です。
バスにお迎えをお願いしたときに、
ベストタイミングでバスが現れれば、
拍手喝采で大喜びされます。

新人のうちは、バスやハイヤーのドライバー様から、
実に沢山のことを教えていただきます。
通訳ガイドは、ベテランのドライバー様から、
多くを教えていただきながら
成長するといっても過言ではありません。
新人のうちは、
「いま見えているもの」が何なのか、
分からないことも多いだけではなく、
ドライバー様から、
「これからナニナニが左側に見えてきますよ、
お客様にご案内してください」
などと教えていただき、
すぐさまお客様に伝えれば、
カメラを構えてスタンバイし、
喜んでいただけることが本当に多いのです。
大幅に助けられたと思うときは、
新人のうちは少し大変かもしれませんが、
少しでもよいので、
ドライバー様にお心をなさってください。

次回は、空港で、団体のお客様を、
お迎えする業務について、お話します。
22. 【新人】通訳ガイド:空港出迎え

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