ブログの活用法を記事にしました。

9. 【新人】通訳ガイド:ツアー・リーダー(TL)

オペレーション

1. ツアーリーダー(添乗員)

TLと呼ばれるツアー・リーダーさんが、現地から付き添って来ることがあります。

ゲストに、よりきめ細かい対応をするために付き添ってくるのです。
1名分のコストがツアー料金に上乗せされるわけですから、
TLさんが付いてくるツアーは、ある程度以上のクラスのツアーです。
とはいえ、高額ツアーなら必ずTLさんが付くとは限りません。

TLさんとの付き合い方

TLさんは、ツアーを企画した国からゲストに付いてくる催行側の人ですから、
ガイドは、TLと協力して、最大限スムーズにツアーを進めます。

とはいえ、TLさんも「お客様」であり、
ローカルガイドの評価もすることから、
ガイドはTLと「うまくお付合い」しなければなりません。
つまり、結局はローカルガイドが一歩下がって、
TLさんの我儘も、若干は許さざるを得ない、これが現実です。

TLさんは、お客様にどの情報を伝えるか・伝えないかも決めます。
ホテルやレストランなどで予約の手違いがあったりした場合は、
ガイドは、TLさんにも伝え、ゲストに知られないように協議して対応します。

たとえば、旅館などで、お部屋のグレードに違いがある場合は、
誰を、いい部屋にアサインするか、などは、
必ずゲストがいないところで、詳細を伝えてTLさんに相談をします。

TLさんは、ローカルガイド(現地ガイド=通訳案内士)が1人で、
ガイディングもオペレーションもこなせることを知っていますが、
TLさんに花を持たせるように、立ててあげるとスムーズです。
基本的に、TLさんと衝突してはいけません。

とりあえず、TLさんをたてる

ツアー中のオペレーションに関しては、全てのことに関して、
事前に必ずTLさんにお話して相談し、手筈を整えます。
ゲストへの伝達事項も、ガイドがTLにこっそりと教えてあげてからマイクを渡し、
TLさんがゲストにお伝えする、そのようにして相手を立てます。
まるで、TLさんがツアーを仕切っているように演出してあげるのです。
バスの前の方にいるゲストには、バレバレですが、
目立ちたがり屋のTLさんは、それでもイイのです。

TLさんの中には、全面的に私達に任せてくれる方々もいます。
添乗員として優秀な方々は黙って注意深く様子を見守り、
余計なことはせず、肝心のポイントは締められる力量がありますが、
そのような能力の高いTLさんは、ごく僅かですよ。

TLさんによる、なんちゃってガイディング対策

ガイディングもオペレーションも、もちろんガイドのお仕事です。
最初は、必ず率先して仕事をすること。

中には、日本を知り過ぎて、オペレーションもガイディングも、
なにもかもやってしまうTLさんもいますが、それは例外。
ガイドが率先して行動しないと、
業務放棄と誤解されると厄介な事になりますてられません!

ツアー前の打合せでは、TLさんは、
ガイディングはガイドに任せるね、と言いますが、、、
途中から、TLさんが色々なことを語りはじめるものです。
大勢に影響がなければ、黙っていましょう。

それも、ロングドライブの時ならいいのですが、
京都観光の日などは、説明内容が多いので、
TLが喋り過ぎると時間不足になります;
ガイドが基本的な説明をしないと、クレームになりかねないので、
何とか交代してもらって、本来のガイディングを行いましょう。

TLさんは、日本のことを知り尽くしていることをアピールしたいわけです。
内容が合っていれば、お客様の前でヨイショしてあげればいいのですが、
トンチンカンな内容を滔々と話す人も少なくありません。

TLさんが、トンチンカンな話を展開しても、
ゲストの前で、TLさんを否定してはいけません
たとえ、どれほどそれが間違っていたとしても。
でも、違いすぎる話をされてしまたら、どうするか?
TLさんが、いなくなったタイミングを見計らって、
TLさんを否定せずに、正確な内容をお伝えします。

このあたりは微妙ですが、明らかな間違いは正しておかないと、
「ローカルガイドもアホで役立たず」とクレームになります
ゲストの皆さんは、かなり情報収集してますから、
内容が間違っていたら、ガイドが訂正しなければなりません。

TLさんが、いなくなるタイミングがなければ、どうするか?
そしらぬふりをして、全面的に自分のガイディングを展開します。
その際、絶対にやってはいけないことは、
≪さっき、TLさんが、カクカクシカジカとお話しましたが、
それは違うので、これから訂正します≫、などとは言わないこと。
淡々と、正確な情報をお伝えするのみです。
もし、ゲストが、「TLさんの言った内容は違いますね?」と言ってきたら、
YesともNoとも云わずに、「私の説明は、カクカクシカジカです」とだけ言う。
それでもシツコイ人には、「色々な解釈がありますからね~」などと伝える。

TLさんの我儘

ツアー全体の指揮命令者は、通訳案内士です。

バスも、ガイドの指示がなければ、動きませんが、
TLさんがヘソを曲げると、ガイドの指示を守らないどころか、
自分勝手に動いて、ガイドをイジメにかかる人もいます。
それでも、ツアー催行に問題が生じると、ガイドの責任になりますから、
TLさんとの接し方には要注意です。

TLのキャリアが長い割には実力のない人ほど、
無理難題を言う傾向があります。
「通訳ガイドを思い通りに動かせる」ことを団体ゲストに示して、
自分の存在感をアピールしたい残念な人達は、けっこういます。

一歩下がれば、二歩も三歩も踏み込んできて、
横暴な振る舞いをされると、
ただ黙って耐える、というわけにはいかなくなります。

わたしは、人間ができていないので、理不尽なことには我慢しません。
「こりゃマズイ」と思ったら、さっさと旅行社の担当さんに連絡をして、
早めに対策を取ります。
先にツアー担当者に状況を話しておくことは大変重要です。
場合によっては、それでも”耐えて欲しい”と言われることもあるからです。

昔は可能だったことも、今はできないことがかなり増えました。
行程の順番も勝手に変更できなくなりましたし、
施設の利用方法も変更になっている点もあるのに、
規則が変わったといっても、聞く耳貸さずの人も多いのが現状です。

バス関連の記事にも書く予定ですが、
最近はバス会社との契約時間も厳しくなっており、延長は認められません。
契約が厳しくなり、行程順番の変更さえ勝手にできなくなりました。

行程の順番変更は、我儘TLが、権力を誇示する絶好の機会だったようですが、
今は、それができなくなりました、どんなにゴネてもダメはダメです。

TLさんが、あのガイドは感じ悪いと報告すれば、
事情は考慮されずに、ガイドの評価は下がります。

TLさんのことに限らず、問題が起こりそうな気配を感じたら、
日時、問題の人の発言や行動を具体的に記録します。
「これはマズイ」と感じたら、大事になる前に、
エージェントの担当者さんに連絡して、
ゲストよりも先に状況を報告することが肝要。

TLさんの中には、完全にお客様化してしまう方もたくさんいます。
ハンパなお仕事をして、ツアーをかき回されるくらいならば、
お客様に徹してもらうほうが混乱せずにすむので、むしろ歓迎です。

人数確認

人数すらきちんと数えられないTLさんは、ザラにいます。
実際の人数と、TLのカウントがズレていても驚くにはあたりません;
そんなの日常茶飯事ですから。

TLさんが人数を数えたあとに、ガイドが人数を数えると、
「私のことが信用できないのね」と言ってくるTLさんもいます。
たしかに≪そうです≫なのですが、そうは言わずに、
「ガイドは、必ず人数確認するよう業務命令が出ている」と言えば、
向こうも、何も言えません。
TLに頼って人数が合わなければ、探しに行かなければならないのですから、
無駄なことは回避しましょう。

実際に、TLさんに人数カウントを任せていたら、
ゲストを残したまま列車に乗り、
発車してしまったという失敗事例があるそうで、背筋が凍ります。
そのような場合、人数を確認しなかったガイドの責任になりますよ!!!

一時が万事⇒⇒⇒TLが来るツアーでも、業務はアテにしないこと。
それでも、TLを立ててあげること:そこまでが業務ですから。
立ててあげないと嫌がらせをするヒトもいます!

お土産交換

ガイドにお土産を持って来るTLさんいます。
そのように、お土産をいただくことを想定しておき、
誰にでも使えそうなお品を用意しておくと良いと思います。
お土産として登場する機会がなければ、自分で使いたいものが無難です。
男女や年齢に関係ないもの、食品以外、かさばらない、オリジナル、
壊れない、邪魔にならない、ちょっと珍しいかも、というあたりの物ですね。

添乗員は旅慣れており、日本には何度も来ており、
たいていの物は、どこで買えるかまで知っています。

渡す相手が添乗員さんなら、必ずしも日本を思わせるお品でなくても、
伊東屋さん、東急ハンズさん、LOFTさんなどにある面白い文房具もオススメ。
大小のオリジナル・デザインのクリアファイル、
鳩居堂などで、和紙の綺麗な折紙のセット、
瀬戸物でもきちんと包装すれば大丈夫、箸休め、
相手が女性と分かっていれば、大判の美しいモチーフのハンカチ。
—何も日本的モチーフである必要はありません。

2. 企業委員会のリーダー

企業委員会のツアーには、一般的なTLさん(添乗員)ではなく、
企業委員会の委員長や組合長、
あるいはそのグループ全体を取り仕切るリーダーがいます。
諸々のことは、その方と相談をしながらツアーを催行します。
行程などに関することは、すべて、先にリーダーさんにお伺いをたて、
リーダーさんから、皆様に聞いてもらいます。

団体リーダーは、単に代表者で普通にお客様であり、
プロの添乗員ではありません。
ただ、迷子がでてないか、みんな揃っているか、
規律を乱す人に対して注意を促したり、
メンバーの体調を氣にかけたり、
担任の先生のような役割をすると思えばよいでしょう。

ツアー前、行程表をいただいた段階で、TLさんがいると分かっていても、
それが、プロの添乗員さんなのか、企業委員会の代表者なのか、
そこまでの情報はなかなか明らかにならないので、
空港でミートしたら、そのあたりをお尋ねしましょう。

企業委員会の代表者は、ガイドにとても協力的です。

ガイドが、バスの中でガイディングをしているとき、
熱心に聞く人もいれば、聞いていない人もいるものですが、
煩すぎて、ガイドの声がお喋りに消されてしまうこともあります。

学校の授業ではありませんから、
聞きたくなければ聞かなくてもよいわけですが、
一部の人達から「聞こえない」と文句を言われるのも困ります。

<聞きたくないなら、静かにしててよ、私は聞きたいんだから!>と、
お客様同士で話し合ってくれるのが理想的なパターンですが、
特に、集合場所、集合時間は、絶対に全員に聞いてもらわないと困ります。

ある企業委員会のリーダーさん(組合長)は、
「うるさ~い!!! いい加減にしろ!!!
せっかくガイドが説明をしているのだから、ちゃんと聞け!!!
聞きたくないなら、静かにしてろ!!!」

マイクも無しで、すごい大声で怒鳴ったら、
バスは水を打ったように静かになりました。
そのような役割も担っているのが、企業委員会のリーダーさんです。

次回は、下見について、お話しします。
10. 【新人】通訳ガイド:下見【業務前必須】

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