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2. 【新人】通訳ガイド:業務オペレーション【この記事を書く理由】

オペレーション

1. ガイド業務のオペレーション

ガイディングについては、
優れた参考書がたくさん出版されていますが、
オペレーションや動線について書かれた本は、
見かけていません。
私が知らないだけでしたら、ごめんなさい。

これからデビューする新人通訳ガイドの皆様に、
団体ツアーの色々、オペレーション、
訪問地での動線に関する情報をお伝えします。

新人研修について

通訳案内士試験の合格発表後に、
通訳案内士各団体が開催する新人研修では
ライセンスの登録方法、仕事の受注法など、
通訳案内士の業務に関する色々な情報を
得られますが、限られた時間で、
出来る限りの場所を訪問しますので、

改めて下見をする必要があります。

新人研修に参加できない人は、
手探り状態で下見をすることになるでしょう。
2008年に稼働を始めた頃の筆者もそうでした。
その後、下見をしたのに、実際に業務で行くと、
なにか勝手が違うこともあり、
「あれ?」と疑問符オーラを
撒き散らすことが頻繁にありましたが、
⇒それを、ゲストに悟られてはいけません!!!
そのようなことを最小限に抑えるため、
下見や業務の準備をする前に、
このシリーズをお役立てください。

これからデビューする 新人ガイドの皆様へ

今年2020年春にデビューすると
意気込んでいた新人ガイドの皆様は、
出鼻をくじかれてしまったことでしょう。
さらに2020年度、2021年度、
さらにの2022年度のガイド試験合格者が加わり、
2023年からの新人デビューは、
熾烈を極める
ことになるでしょう。

新型コロナ感染が世界中に拡大したとされ、
世界中の旅行会社が、
長い間、開店休業状態になってしまいました。
2022年秋、3年ぶりにツアーに出ましたが、
ブランクがあまりにも長かったため、
ホテルやレストランのベテランがいなくなり、
旅行社の社員数も激減したため、
ホテル、レストラン、バス会社、そしてJRまで、
インバウンド業界全体の感覚が鈍っており、
以前は当たり前に行われていた業務が停滞し、
確認作業だけでも大変でした。
今後は、これまで以上に、時間的余裕を見て、
綿密・詳細・具体的な確認作業を行い、
すべての連絡を日時時間と担当者と共に記録し、
不具合が生じた場合には、それらの記録を基に、
ガイドに非がないことを証明できるよう、
記録を保持・整理しておくべきと痛感しました。
組織は、何かあれば庇いあいます。
フリーランスの立場である通訳ガイドは、
弱い立場にいますから、
自分のことは自分で守る必要があります

インバウンドが戻るとき、
【稼働スタンバイ状態】かどうかが
デビュー進出のポイントになります。
できるだけ多くの業務に関する知識や
オペレーション情報を知っておけば、

担当者と効率よく打合せができます

2. この記事を書く理由

筆者は、フランス語の全国通訳案内士です。
思うところがあり、2019年度、
英語のライセンスも取りました。

ツアー・オペレーションは 全言語共通

ツアー・オペレーションに言語に関係ありません。
その証拠に、各ガイド団体の新人研修でも、
英語は人数が多いので英語でまとまりますが、
他言語は、みんなまとめて指導を受けます。

実際、色々な国の人達の動向を観察しても、
通訳ガイドの説明もゲストの反応も、ほぼ同じ。
オペレーション情報は、
全言語のガイドの皆様に共通しています。

筆者は、フランス語合格後は、
JFGの2日間の机上研修を受けただけで、
実際にガイド業務を始めました。
それだけでも即実践可能な研修内容でした。
あとは、下見をして、試行錯誤しつつ、
他の人達を観察しつつ、仕事を重ねました。
2020年2月、英語の合格発表後に、
改めて新人実地研修を受講して、
今迄の業務が正しかったことが検証できました。

筆者の記事に出てくる、様々なハプニングは、
実際に起こったフランス語圏のお客様の例ですが、
特に珍しいことではないようです;
別言語の大先輩のエッセイを拝読しますと、
同じことが起こっていることが分かります。

国籍によって、若干の傾向の違いがあるにしても、
基本的なオペレーションは同じです。

3年ほど前から、ツアー前に、
見学箇所を下見するときのポイントや、
ツアー・オペレーションについて
聞かれることが増えてきました。
旅行会社のご担当者様から、
新人ガイドの指導を依頼されたこともあり、
これまでのすべての経験を、
分かる限りお伝えしてきました結果、
「助かった」「下見に行く前に知りたかった」
との感想をいただき、舞い上がったワケです。

確かに、とても嬉しいことながら、
実際は、多くの内容を書いて伝える必要があり、
毎回、手間暇がかかるのも事実です。

ならば、新人ガイド向けNAVIを作って、
いつでも、誰にでも情報提供できれば便利です。
新型コロナ事件により業務が消滅したので、
いまのうちに、ブログなるものを開設し、
新人ガイドNAVIを作ろうと思いました。

筆者は、これまで約50本の団体ツアーの
業務を担当しました。
ベテランではなく、中堅ですらありませんが、
だからこそ、まだ、初心者の気持ちが分かります。

新人は、オペレーションに苦労するものですが、
ある程度分かって苦労するのなら、
何かと見当をつけやすくなります。

ツアー前の緊張は今も変わっていません
今も、閑散期が終わり、春1本目のツアー前は、
かなり入念にオペレーションを確認しており、
その緊張感は、新人の頃から変わっていません。

3. オペレーションと 動線の重要性

オペレーション編の次に、動線編を書きます。
オペレーションと動線把握が、
ツアーを催行するための基本技術です。
行程の限られた時間を最大限に活用し、
ゲストにご満足いただけるよう調整しながら、
有意義なツアーにすることが優先課題です。

動線編では、代表的な訪問地での動き方
についてナビゲーションします。
代表的な場所の動線が分れば、
それ以外の場所にも応用できます。

ガイドとして団体旅行を引率するには、
すべてをガイド目線で下見する必要があります。

下見をして大丈夫と思っていても、
実際に20人や30人のお客様を引率してみると、
下見の時とは異なり、おどろくほど様子が
違ってしまって戸惑う
ことがでてきます。

ガイドの新人研修では、
1台のバスに約40名が乗車して動きますが、
プロの通訳ガイドとしてデビューするために、
真剣に勉強する人達の集まりですから、
全員が真剣に講師の話を聞きメモをとり、
言われる通りに行動します。

しかし、実際の団体ツアー参加者は、
ほとんどが初来日のゲストばかりで、
目に入るものがすべて珍しく、
ガイドの話などうわの空、

アッという間に消え失せて、
迷子が出るのは日常茶飯事

4. ゲストの特徴

大抵、半分程度は、ごく普通の皆様で、
ガイドの言うことを聞き、従ってくれますが、
全く、そうではない人達が、必ずいますし、
人は団体になると、身勝手になりがちです。

【団体ツアー客の特徴】
ガイドの話など聞かない。
自分の想像で勝手に動く。
自分の非は絶対に認めない。
屁理屈の天才である。
我儘を言いまくる。
(少数ながら、必ずいる。)

迷子が出て探すのに時間がかかり、
最後の訪問地へ行けなくなった、

などという事態になれば、
完全にクレーム対象
です。

そうなれば、担当の旅行会社様には
計り知れない迷惑がかかり、
そのガイドには、二度とお声はかからず、
既に予定されているアサインも、
取り消される可能性が高くなります。
≪ツアーを回せないガイド≫は使えないからです。

団体旅行に参加しているのに、
引率者であるガイドの話を聞かず、
勝手な真似をしてみんなに迷惑をかけるゲストが
悪いのですが、【お客様】という概念忖度により、
責任はガイドにかかってきます
ガイドの保身に関する対策もお伝えします。

様々なトラブルが起こっても、
行程通りに《ツアーを回す》技術が必須。
《ツアーを回す技術》を、
オペレーションといいます。

たとえば、

横断歩道は、青になってから
渡ってくださいね。

ということも、
あらかじめ言っておかなければなりません。
そうでないと、

何で、先に言わなかったの?

このようになってしまうからです。
そんな当たり前のことでも、です!

外国人は、一般的に信号無視をする
と思えば間違いありません;
信号の色さえ見ていません、
見てる人もいますけど、少数派💦

実際に危険な目に遭えば、
信号無視をした自分を棚にあげ、

「どうして先に言ってくれなかったの?」
と言って騒ぎ、

ガイドの注意喚起が足りなかったことに
されてしまう;
一事が万事です。

ゲストは、自分の過失は認めず、
責任逃れをする屁理屈の天才である;
それを肝に銘じる!

全てのことに先回りして対策を講じることは、
【おもてなし】であり、
なによりも、ガイドの保身にもなります。

通訳ガイドは、自分自身を守らないと、
お仕事がなくなります

オペレーションには、様々な方法があるでしょう。
これからお話する内容を、
ひとつの方法として参考にしていただき、
皆様ご自身のノウハウを確立なさってください。
知識と情報収集だけでは、身に付きません。

下見の際は、団体客を引率していると想定し、
どこで止まり、どう動くか、見通しはどうか、
どのポイントで、何をどのように、
どのくらいの時間で説明するか、
シミュレーションすること。

ゆっくり歩いていても、
ゲストは簡単に迷子になります。

⇒そりゃそうです、
前など見てないのですから !!

「前を見ていました」とゲストが言ったとしても、
実際に、彼(女)が見ていたものは、
【ツアーとは無関係の人の足】や、
アサッテの方角にある変わった建物で、
私達の常識で言う「前」とは限らないのです。
そのような事態に遭遇して、
「ばかじゃね?」と思うのは構いません、
確かにそうですから。
でも、それを実際に言ってしまったら即アウト。
その程度のゲストが必ずいると心得ていれば、
対策を講じ、早めに対応ができます。
一見、知的な学者風の人でも、
実際はかなり「オメデタイ」人もいます。
外見に惑わされず、怪しい空気を読み、
「問題児」を見抜ける力を養う!
困ったちゃんは、変わった言動をします。
最初から文句を並べる人には、絶対的に要注意。
「おや?」と思う人は要注意と心得て、
心の準備をする;もし、そうでなければ儲けもの。

背中に目をつけ、指先をセンサーとし、
頭に何本もアンテナを立て、
怪しい動き、アブナイ行動を、
早急にキャッチするよう務めないと、
無事にツアーを催行することはできません。

お仕事に慣れていけば、自然と
分かってくることばかりですが、
初仕事から、何度も業務を経験したかのように
自然にふるまえれば、
お客様は安心し、
信頼・評価していただけます。

スタート地点で優位に立つことが肝心です!

5. 今後の流れ

ガイド業務の支度と準備。
ツアーのアサイン、ツアー前の打合せ、
ファンド(携行金)の受け取り、
クーポンやJR団体券の取扱など、
空港でのお客様出迎えてバスへ誘導、
空港から出発し、1つ目の訪問箇所へ向かう、
という設定で、NAVIを進めます。

6. お願い

各訪問地の地図や見取図は掲載いたしません。
サイトを検索するなどしてご用意ください。
著作権に関するリサーチをしたり、
許諾を得るための時間を省きます。

地図、境内図、見取図などは、
ネットから簡単に情報を得られます。
どの施設様もサイトに最新情報を掲載しています。
ガイドとしての最低限の準備のひとつです。

オペレーション編は、36回の連載となります。
1つの項目が長くなる場合は、
「その1」「その2」と分けます。

面白い画面構成はできなませんが、
よろしくお付合いくださいませ。

3. 【新人】通訳ガイド:【業務受注】直接依頼・マッチングサイト・旅行会社

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