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II-46. 【新人】通訳ガイドの動線ナビ:京都-5【世界遺産:清水寺】

動線Navi

清水寺

京都観光のハイライトのひとつですが、
オペレーション上の注意事項が多い訪問場所です。

清水寺山門前まで

繁忙期は、駐車場付近から観光バスの行列ができて、
なかなか駐車場に入ることができないほど混雑します。

駐車場

団体バス駐車場は、1台2時間まで。
2時間経過したら、バスは出なければなりません。
京都市清水坂観光駐車場
清水寺参拝後は、たいていフリータイムを設けますが、
それを含めて2時間後には出発となります。

駐車場入口で、駐車のレーン番号を言われますので、
お客様にご案内するのは、金閣寺と同様です。
停車時は目の前に別なバスがいても、
出発時には前に進んでいることがあることもご案内。

集合時間の決め方-1

10分程度早めに言うと無難です。
必ず遅れてくる人がいるからです。

集合時間の決め方-2

ここでは、フリータイムも大変重要なので、
行動を信用できそうなゲストばかりなら、
きっかり2時間後でご案内する。

駐車場の時間は、2時間までと決められています。
2時間後には必ず出発できるよう、5分前にはバスに戻ること
遅れるとバスは、たぶんいません。
その結果、次の訪問場所に行けなくなっても、その分の払い戻しはできません。
ご自身でタクシーを利用するなどして、ホテルに戻っていただくことになります。

ここまで言うと、意地悪とか、脅かさないで、と言う人もいますが、
駐車場の利用制限を決めているのは私達ではありません。
その場所を使う以上、規則に従うのは当然であると淡々と説明するのみです。
このように言えば言ったと、怖がらせるなどと言われる。
事前に言わなければ、コトが起こったとき、なぜ事前に言ってくれなかったのか、
ガイドが事前に情報を伝えなかったと騒ぐに決まっています。
言いにくいことですが、事前に事情を説明しておき、
何かあっても、ガイドの責任にはならないようにすることが肝心です。

出発前の注意案内

バスが到着してからは時間との闘いになりますから、
清水寺についての説明だけではなく、以下の注意点も到着前に伝えておくこと。

・駐車場から清水寺まで10分ほど歩く。(朝一番なら5分で行ける)
・非常に混雑するので、身の回り品に厳重注意。(参拝客毎年1000万人以上)
はぐれないこと。はぐれた時の対策を整える(ガイドの電話番号確認など
・拝観券を買わないと入れないので、はぐれないこと。
・参道にお土産店が沢山あるが、行きは絶対に入らないこと!
・清水寺拝観後にフリータイムとするので、お買物は帰りにしてね。
・ガイドと同じペースで歩き、スムーズに見学できれば、フリータイムが増える
・自分勝手な行動などで時間をロスすれば、フリータイム時間はその分減る
・何時何分には駐車場から出なければならない。
(注意:持ち時間は駐車場到着時刻から2時間です!
その時間に出発できるよう、5分前にはバスに戻って着席すること

お勧めの訪問時間

清水寺へは朝一番に行くのがベスト!
上記の通り、清水寺はオペレーションが難しい場所です。
朝早ければ、参道の店舗がまだ開いていないので、たいへん助かります。

ここに限らず、商店街は危険地帯と心得ましょう。
どんなに注意をしても、お店に入ってしまうケースは後を絶ちません。
お買物は見学後にしてもらうよう、徹底することが肝心です。

他の時間帯と比べて圧倒的に人が少ないので、普通に歩くことができます。
朝一番なら5分で行けるところが、午後なら15分かかることもあります、
人が多すぎて前に進むことができないのです。
雨降りの日は、傘の分のスペースが取られるので、
さらに非効率的になりますので要注意です。

ツアーの行程表で清水寺が午後になっている場合は、
できれば、その場で訪問順番の変更を依頼しましょう。
出発時間も確認し、できれば駐車場に8時半頃に到着できるよう
調整をお願いすることを、強くオススメいたします。

ツアー担当者にとっては、余計な口出しかもしれませんが、
清水寺へは朝1番に行く;ガイドの間では常識です

朝一番に行けば、駐車場へ待たずに入ることができますし、
各レーンの一番前に停められるので皆にハッキリ分かります。

帰りに駐車場を使わない場合

清水寺見学、フリータイムのあと、三寧坂、二年坂を通り、
祇園まで歩く行程もあります。
その場合は、次にバスに乗るまで、どのくらい時間があるのか、
そこまでどのくらい歩くかを、事前にご案内します。

清水寺見学~フリータイム~三寧坂~二年坂~祇園まで歩くと、
3時間は、歩き続けることになります。
ツアーの間は、毎日、翌日の行程についてと、
注意点をお伝えし、重要事項はリマインドします。
高齢者、障碍者、足腰に問題がある人がいる場合は、
少なくとも前日までに、対策を考えておく必要があります

このようなコースの場合、清水寺駐車場には戻りませんが、
バスは、2時間までは駐車場にいることができますので、
2時間までいてもらい、迷子が出たときや、
途中で疲れて休みたい人が出た時のために、
駆け込み寺にすることもできますと、
あるドライバー様からご提案をいただいたとき、
実際に迷子になったゲストがバスに駆け込み、事なきを得たことがありました。

降車から仁王門まで

全員バスを降りたら、駐車場から階段を上って清水坂へ出ます。
すぐに、左手に三寧坂へ降りる階段の角に、
唐辛子店があります。そこで、帰り道の確認をします。

帰り道の確認

【清水寺拝観後、フリータイムにしてバスに戻る場合】
三寧坂へ降りる道の角に唐辛子屋さんで一旦立ち止まる。
駐車場へ戻るには、この道を降りるのではなく、
こちらを通ってバスへ戻ることを確認。
標識や景色を写真にとってもらう。

この唐辛子店屋さんとバス駐車場の地図
最近人気の柚子パウダーは、この唐辛子店にもあります。
歴史の長い由緒あるお店。

【清水寺を見学~フリータイム~三寧坂・二年坂へ抜ける場合】
この唐辛子屋さんの横、三寧坂の階段への降口で集合。
道案内がありますので、写真に撮ってもらう。
集合時刻は、清水寺拝観後に決めます。

帰り路や、集合場所を決めた後は、ひたすら坂道を上ります。

清水寺仁王門

清水寺のサイト
写真を撮り終えるまで、誰が何を言っても耳に届きません。

一通り落ち着いたら、仁王門に向かって左手にある案内板に集めて、
これからの見学ルートを説明しています。
境内は一方通行なので、はぐれたら、
人の流れに従えば、最後は「あちらから」ここに戻る、と、
出口から参道へ戻るあたりを説明します。

仁王門前に狛犬さんがいますが、
これは、清水寺境内にある地主神社の狛犬さん。
神仏習合がいかに一般的であったかを説明できます。
なぜどちらも口を開けているかについては、
ネットを調べれば色々な説が出てきますが、
ここで立ち止まってその説明する暇などありませんから、
私は「謎です」と言ってスルーしています。

健脚組は仁王門をくぐり、
高めの段差を昇るのが厳しい人は、
向かって右側の段差が低めの階段からアクセス。

仁王門を抜けたところは、写真撮影対象がいっぱい。
西門下の祥雲青龍は、かなりゲストの目を惹くようです。
清水寺の守護する龍神様。
龍は観音様の化身であり、毎夜、音羽の滝に来て水を飲む。
清水寺門前階創立30周年、青龍会創立15周年記念事業で、
2015年12月完成、2016年除幕。
青龍会の際には、18mの青龍を先頭にお練りが行われる。
清水寺は京都の東にある。
四神相応では、東は青で示す。
青龍会の様子
適当なあたりで、巻きを入れないと進みません。

境内

清水寺境内図
鐘楼、三重塔を通り過ぎながら階段をのぼる。
突き当りに髄求堂、ここから右折して階段を登る。
髄求堂では、胎内巡りができますが、ツアーでは行きません。
ちなみに、ご自身のためにやるときは十二分に注意。
何かを落としても、見つけることは絶対に不可能です。
経蔵まで来たら、誰かにお願いしてガイド棒を持ってもらい、
ガイドはチケット売場へ直行。

拝観券

クーポンの引換で、減員がある場合、
減員証明をしてもらえる旅行会社と、そうでない旅行会社があります

減員証明をしてもらえない場合、払戻不可の場合は、
チケットを全数受け取ります。
たとえば、具合が悪くてバスに残っているゲストにも渡す。
清水寺のチケットは、絵が綺麗なので栞にできると人気があります。
そもそも、ツアー直前のキャンセルなどでゲストが到着していない場合は、
余ったチケットは、精算書類と一緒に旅行社に返却します。

ガイドが戻る頃には、ほぼ全員揃います。
ここでもう一度、境内が一方通行であること、
はぐれたら人の流れに沿って進めば参道に出られること、
何時何分に駐車場のバスに集合することを確認。

拝観開始

基本は、轟門から1人づつチケットを見せて入りますが、
入口は、時々変更になっていることもあります。
 轟門から入ったところ

弁慶の錫杖と鉄下駄

このギャラリーを進んでご本堂に入る直前の左に、
弁慶が使ったとされる鉄下駄と錫杖があります。
大錫杖は、長さ260cm、90kg強、
小錫杖は、長さ176cm、14kg、
鉄下駄は、両方で24kg。
修学旅行の生徒達が力試しをしていたりして、
いつも混んでいます。
空いていたら立ち寄る、混んでたらスルーでいいでしょう。

出世大黒天像

回廊を進むと正面、ご本堂内に鎮座されておられます。
説明要素が満載のお目出度い神様ですし、いつも空いているので、
筆者は、必ずここでお参りして説明させていただいています。
商売繁盛とか出世とか、豊かさを示す内容を聞くと、
皆さん、ハッピーな雰囲気になれます。

舞台

舞台へは高い段差を昇り降りするので、
足元に気を付けるようアナウンスします。
2019年秋の時点では、まだ工事が続いていましたが、
景色はいつもと同じように見えます。
奥の院、音羽の滝、子安塔などを見渡します。

靴を脱いで、礼堂にあがることもできます。
内陣へは入れませんが、近くまでは行けます。
もちろん、写真厳禁、私語厳禁ですから、
そこで、ガイドが色々話をしてはいけません。
ただ、お参りさせていただくだけですが、
煩いゲストをも黙らせる荘厳さがあります。

ご本堂を出てから

地主神社

 ご本堂を出て左側
説明必須、「ご縁」には沢山の種類がありますが、
「絶対に行ってお願いをしてきたい!」という人がいたら、
行ってきてもらいましょう。
ここで全員が行く展開は、経験したことがありません。
年配者は、あの石段を見ただけでアウトです。
一般的に、若い人達、稀にビジネスマンも行きますね。
急な石段が続くので、足元に気を付けるようご案内します。

階段付近

降りる階段(ショートカット)

持ち時間が少ない場合は、ご本堂の礼堂にはあがらず、
この階段から降りて、音羽の滝へ直行できます。
行程で「奥の院」まで行かなくてもよいなら、
この階段から降りても可。
その詳細は、事前打合せで確認すること。
奥の院へ行く必要がなくても、時間があるなら、
奥の院まで行って回って降りてくればいいのですが、
時間が本当に短い場合や、
ゲストが神社仏閣に飽き飽きしてしまっている場合、
ゲストがお買物にしか興味を持っていない場合は、
こちらから降りてフリータイムを増やす選択肢もあります。
時間はあるけれど、ゲストの頭にお買物しかなさそうなら、
ここで選択肢を提示して意見を聞くと無難です。

御朱印所・売店

写真に写っていませんが、手摺りの反対側。
ここの売店は、大変時間がかかりますので、
そのゲストには、進むルートをお伝えし、
本隊と共に先に進みます。

奥の院

御朱印所・売店の前から、釈迦堂前を通過、
その奥に、百体地蔵堂があり、ここは軽く説明。
阿弥陀堂前を通過した奥に、濡れ手観音様。
奥の院では、ご本堂と、京都駅方面の景色をキャッチ。
 京都タワーが目印

奥の院から

緩やかな坂道を下り、突き当ったら自動的に右折。
 右折して回り込むと、右側にこのようにお地蔵様。
ここで、お地蔵様の説明。

子安の塔

上のお地蔵様群からすぐ左手に入る小路を進むと、子安の塔に行けます。
そこから清水の舞台の眺めは絶好の写真スポット。

時間との兼ね合いを見て寄るかどうか決めましょう。
ゲストが強く興味を持っているようなら行く。
どうでもいいのかな・・・な雰囲気なら行かない。
迷う場合は、各種要因から判断。
子安の塔では、写真を撮ったらすぐに戻ります。

お手洗い-1

道なりに進むと、お手洗い。
ここでお手洗い希望者が何人か出ても、
掃除中で利用できないこともあり、
その場合は、お掃除の方にお願いすると、
急ぎの人については、個室をご案内してくれます。

音羽の滝

清水寺創建の場所。
3つの流れは、学業成就、恋愛成就、延命長寿というけれど、
もともとは、黄金水、延命水と呼ばれるお清めの水。
  柄杓用紫外線滅菌装置
向かい側には、お守り授与所。
先程のショートカット用階段を降りるとここに着きます。

舞台を支える構造


清水寺の建築を可能にしている懸造りの技術を堪能。
樹齢400年以上のケヤキの柱18本。
最大のものは長さ12m、周囲約2m
その他て横に何本もの貫が通り、
木材同士が「継ぎ手」で組み合わされ、
釘を1本も使っていない
現在の舞台は1633年の再建で、高い耐震構造を誇り今も健在。
ゲストは、こういう数字が大好きです。

出口方面へ

アテルイ・モレの碑などは、正直なところ、寄りません。
十一重石塔も、スルーしています(筆者の場合)。
ゲストは一斉に池にかけより、ジっと水面を見て、
亀でも発見しようものなら、大はしゃぎ。

これで、清水寺拝観は終わり。
右に道なりに進むと、仁王門前に出ます。

お手洗い-2

池の向こうの階段を降りると、第2のお手洗いがあります。
団体の人数が多ければ、希望者も増えます。
できれば、ここでご利用してく利点があります。
バス駐車場のお手洗いは、長い行列ができているだけではなく、
利用不可能な状態にしてしまう観光客が多いと、
目も当てられない状況になっていることがあるからです。

フリータイム

仁王門前からは、フリータイム。
ゲストを放す前に、集合時間を再確認

仁王門を背にして左側手前に、総合日本土産店があります。
どこも混むので、お会計などに時間がかかりますから、
それも計算のうえ、集合時間を守るようお伝えします。
大抵の日本的なお土産はこの参道で揃いますが、
多くの場合、時間が少なく、
「フリータイムが短すぎる」と文句を言われますね~。

ガイドの行動

仁王門前でゲストを放したら、ガイドは一呼吸できます。
ここでのお買物には付き合わなくてもいいのですが、
ヘルプを頼まれたら、もちろん仕事をしますよ。
集合時間の15分程度前になったら、
筆者は、唐辛子店、三寧坂へ降りる階段付近にスタンバイして、
「バスはあちら」と、道案内をしています
三寧坂へ降りて迷子になられると嫌なので基本は阻止しつつも、
希望者へは道案内をして、何時にバスに戻るよう再確認。

駐車場から出発

無事に全員がバスに戻ったら出発します。
繁忙期は、信じられないほど混雑します。
駐車場の出口から道に出られなくなってしまうため、
時には駐車場から出るだけで40分かかることもあります。
その後も狭い道が渋滞してしまっているため、なかなか進まず、
後の行程に支障をきたします。
この問題も、朝1番に到着すれば、ほぼ避けられます。

清水寺から次にどこへ行くにしても、それなりに時間がかかりますので、
次の訪問地のガイディングにかかりましょう。

*** *** ***
今回は、清水寺と参道でのフリータイムという、
シンプルな清水寺訪問についてのナビでした。
次回は、清水寺参拝~フリータイムの後、
三寧坂・二年坂~祇園まで歩く行程についてレビューします。

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