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II-23. 【新人】通訳ガイドの動線ナビ:金沢-1【金沢駅とその周辺、ホテルへのアクセス】

動線Navi

金沢駅

百万石の城下町、金沢。
専用車なら、次の目的地へそのまま到着できますが、
鉄道や路線長距離バスを利用すれば、金沢駅発着となります。

関連記事:32. 【新人】通訳ガイド:公共交通機関利用【長距離列車】
金沢駅に発着の場合はもちろん、
専用車で金沢駅を利用しない場合でも、
ドライバー様にお願いするなどして、
一度は金沢駅兼六園口前をスローダウンで通過していただき、
もてなしドームと鼓門のコンセプトを簡単に説明してください。

金沢観光基本情報:金沢旅物語
金沢見学に宛てられる時間は、1日がほとんどですが、
歴史、地理、文化伝統、民芸品、グルメ、など、
守備範囲が多岐に亘りますので、準備に時間がかかります。
まずは、市内観光地図をみて土地感を付けること。
最初は戸惑っても、回を重ねれば確実に身に付いて来ます。

もてなしドーム

『弁当忘れても、傘忘れるな』と言われるほど雨の多い金沢に、
傘を持たずに到着しても、雨に濡れないように設計されたと聞きました。

【もてなしドーム】
添乗までの高さ 29.5m
南北      170m
東西      110m
アルミの構造材を使った立体トラス構造

鼓門【金沢駅のシンボル】

高さ13.7mの2本の複雑構造の柱から構成されており、
柱は、鼓のイメージと言うわけですが、
「つづみ」について詳しく解説するのは非常に困難。
ひがし茶屋街の志摩さんに入れば、実際に鼓を見ることができますが、
そうでない場合は、色々説明してもナゾのままですから、
「日本の伝統的な打楽器のひとつを模した」とお話しています。

有名な鼓門ですが、多くの場合、詳しく説明する時間などありません。
時計や噴水もありますので、お天気がよければ綺麗な写真が撮れます。
ただ、少し詳しい情報は蓄えておき、説明できるよう準備はしましょう。

もてなしドームと鼓門のコンセプトについてのガイディング
1. 金沢から白川郷方面へ路線バスで移動するときなど、
早めに到着する必要があり、バス出発の待ち時間。
2. 金沢駅に到着して、路線バスでホテルへ向かうために、
バスを待っているとき。
3. 駅周辺のホテルに宿泊し、ガイドとみんなで夕食などに出て、
鼓門の前を通る時。

 もてなしドームから続くバス停留所

金沢駅と周辺の把握

下見の際には、金沢駅構内~駅周辺を、しっかりと把握してください。

金沢駅構内

駅構内にショッピングセンターとレストラン街。
金沢百番街
金沢を代表する民芸品やお土産品が揃っており店内も綺麗。

列車で出発前の、ショッピング街立寄りは、超危険
迷子が出て遅れたら、完全にアウト !!!

団体旅行で、ここのショッピングセンターの利用が可能になるのは、
・金沢駅周辺に宿泊した場合、夕方のフリータイム
・夕食フリーの場合、食事場所のご案内も含めてご案内できる場合。

わたしは、宿泊ホテルが近江町市場方面でも、
路線バスの乗り方を教えてでも、
このショッピングセンターをご案内しており、
良い品揃えとコスパで、ご満足いただいています。

「あんと」内で食事をする場合は、食事店様に到着前に、
ゲストがお店に吸い込まれてしまう現象が頻発します。
【対策としてのご案内】
・まず食事をすること。
・買物に行く前に必ずガイドに知らせ、待合場所を確認すること。

夜に金沢駅に到着して、兼六園出口への移動途中でも、
鋭いゲストは、あんとの入口を発見して、
「行きたい!!!」と懇願する人までいるのです。

金沢駅兼六園出口

兼六園口を出て、もてなしドーム中央から、
下に降りる階段とエスカレーターがあります。

それぞれ、どこへ繋がっているのか確認すること。
直接つながっているホテルは、それほどはありませんが、
雨降りが多い金沢では、地下通路に詳しいと便利です。

実際は、何の景色も見えない地下通路をゲストと歩くことは、
基本的にはしませんが、雨降りの場合は便利です。

駅周辺のお店・飲食店も把握しましょう。
兼六園口を背にして左側にあるフォーラス
金沢宿泊で夕食フリーの時、ゲスト・ガイド共に便利な場所のひとつ。

金沢駅からホテルまでのアクセス

専用車利用ならば、何も心配もありませんが、
金沢へは、長距離列車で到着することが多いので、
ツアー担当者から、どのように指示されるのか、
ツアー前打合せで、詳しく打合せをして確認してください。

金沢駅兼六園口側には、数件のホテルがあり、
駅前広場に面しているあたりならば、何の問題もありません。
金沢駅周辺でも、駅反対側にも数件のホテルがありますが、
だいたい分かりやすい場所にあります。

ケーススタディ

【わたしの経験談】
ある年の4月のツアーの出来事です。
宿泊ホテルは百万石通りにあるのに、
駅からホテルまで「徒歩移動」と指示が出ていました。
地図を見ると、1kmちょっとありました。

金沢駅到着時刻が夕方18時半過ぎ。
それは列車の到着時刻であり、ホームで人数を確認し、
ゾロゾロとエスカレーターを降り、
途中に、お手洗いに行きたい人も出るとそれを待ち、
改札を出て、兼六園口まで来るまでに、
ホームに降り立ってから約15分かかります。

ごく単純で自然な疑問

18時50分前後となれば、もうかなり暗い時間。
その暗い道を、いくら目抜き通りであっても、
1泊分とはいえ、荷物を持って1キロ以上も歩きますか?
団体でノロノロ歩くと、ゆうに20分はかかります。

それなのに、金沢駅からホテルまで「徒歩移動」の指示。
これは、おかしいと考え、交渉しました。

暗くなってから、その距離を荷物を持って歩くのか?
確かに、日中の観光なら問題ないが、
足元も暗く、それでケガでもされたら何と説明するのか。
駅から片道分の路線バスの交通費が出せないのか?

これに関しては、現地エージェントから、
徒歩移動で良いとの判断と言われました。
行程作成は、各旅行社の人が決めるようですが、
若く旅慣れていて無理できる人が、
自分の感覚で決めていることが多い印象で、
お客様は楽しみに来るという視点が欠落しがちで、
ひたすら詰め込み、どうやって予算を削るかだけに
焦点が絞られているように感じます、それも、ひしひしと。

暗い道を1キロ以上、荷物を持って歩くことについて、
—–それはシリーズツアーだったので—–
他のガイドさんは、指示通りやってくれていると、
まるで、私がたいそうな我儘を言っているように言われました。

この条件では、現場でゲストが不機嫌になり
ガイドがクレームを受けることになるのは、火を見るよりも明らか。
しかも、ガイドに何かを言われても、
予算が関係することは、ガイドに決定権はないのです。

まるで私が我儘なガイドだと言わんばかりにされても、
それでもめげずに、訴えました。

いくら金沢が大きな町でも、夜は足元が暗くて見えない。
1日の終わりに、疲れた状態でそんな行動をして、
躓いてケガでもされたら、どう申し開きをするのか?
しかも、雨が降ったら傘をさして荷物を引張って1キロ以上歩くのか?
ホントに、初乗り分のバス代を出せないのか?
と詰め寄り、
やっと、路線バスを利用できることになりました。

このように、明らかにクレームになりそうだと判断した場合、
ゲストに対するおもてなし、もさることながら、
ガイドに対するクレームを事前に阻止することも大事です。
行程は旅行社が考え、
ガイドは勝手に変更できないのだと理屈を言ったところで、
ゲストの不愉快な気分が収まるわけではないからです。

ツアー現場で

そのツアーで、実際に金沢に到着してゲストに言いました。
最初の指示は徒歩移動になっていたのよ、と。
そしたら、こんなに暗くなってから荷物を持って、
バス停4つ分を歩かせるなど信じられないと、皆さんびっくり。

この時、バスは駅始発/執着ですから、
ホテルまでのバスの乗り方、降り方を教えておきました。
翌日の夕方以降はフリータイムになっていたので、
お客様も同意しました。

お客様は、路線バスを利用するといえば、
地元の人達と一緒になるといって喜びます。
もっとも、ピンポイント・短距離に限りますよ。

私達が泊まるホテルは、4つめのバス停を降りて徒歩2分。
ゲストは、これでバスの乗り方も覚えたので、
夕食フリーだった翌日は、早めにバスで駅まで行き、
あんとでお買物をし、駅周辺で食事をして、
また、ちゃんと路線バスに乗ってホテルに戻ってくれました!

後日談

その年の秋、また同じツアーをお引き受けさせていただき、
ツアー前打合せで、驚きの発見がありました。

金沢で同じホテルに宿泊予定になっていましたが、
金沢駅からの移動手段が、タクシー利用になっていたのです!
タクシーなら、ほぼ基本料金で行けますから、
1台に4人乗車できれば、バス代4人分とほとんど変わりません。
デブがいて3人しか乗れなくても、たいして変わらないわけです。
しかも、そのツアーは、高額ツアーなので、
夜に荷物を持って、駅から1キロ以上も歩かせたりしたら、
クレームになって当然といえます。

「この距離を夜に荷物を持っては歩かないよ」と、
ゲストからも、さんざん言われました。
当たり前です。

インバウンドといえば、「おもてなし」とセットになっていますが、
1人200円のバス代をケチるのか?
確かに予算はとても大事なことで1円でも無駄にはできませんが、
使う場所が違うでしょう、と思う出来事でした。

私の経験談を書いてしまいましたので、
肝心な観光場所は、次回に持ち越します。
次回は、長町、兼六園、東茶屋街、近江町市場へ行きます。

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