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II-47. 【新人】通訳ガイドの動線ナビ:京都-6【三寧坂・二年坂~石塀小路~祇園】

動線Navi

三寧坂~二年坂

清水寺参拝、多くはフリータイム。
その後、三寧坂~二年坂を歩く行程になっている場合は、
筆者は、三寧坂へ降りる石段の上に集合をかけています。

駐車場から清水寺へ行く際に、
三寧坂へ降りる石段のところで一度立ち止まり、
案内板と景色を一緒に写真を撮ってもらい、
集合場所の目印にもらうと便利です。
時間に全員集合したと仮定して、ここから出発。

これから先は、もうフリータイムではありません。
昔ながらの京都の古い町並みを散策するのです。

三寧坂

【厳重注意】
京都清水寺の近く三寧坂(三年坂)は、転ぶと3年以内に死ぬ、
というジンクスがあります。
たとえジンクスでも、この種のことは絶対にお話しません!!! 

本に書いてある有名な話だからといって、
何でも話せばいいというものではありません。
当たり前ですが、念のため。

石段は比較的急ですから、
急がず、足元に注意するようご案内します。

階段の途中から、色々なお店に繋がっており、
そちらのほうが危険です。
お気の毒ながら、店舗も風景として楽しんでいただきましょう。

新コロ騒ぎで、状況は変わってしまったかもしれませんが、
もう一つのちょっとした注意事項。

三寧坂の途中で、唐辛子煎餅の試食がありました。
知らずに、いただいてしまうと、飛びあがるほど辛いらしい。
私はできるだけそのあたりにスタンバイして、
手を伸ばしそうな人には、強烈に辛いけれど大丈夫か?と
声を掛けるようにしています。

そちらの唐辛子煎餅の批判ではありませんので、
くれぐれも勘違いのないよう、ご理解をお願い致します。
知らずに試食して、「大変な目に遭った」と大騒ぎした人が出たので、
それ以降、注意ポイントとしてマークしているだけです。
一般的に、欧米人は、刺激物には慣れていません。
お寿司だって、ワサビ抜きで食べたいくらいなのですから。

階段を降りてしまってから、階段を見上げると絵になるので、
ここで写真タイムになりますが、少し待てば動きます。

ここからはただ直進するだけですが、
ずっとお店屋さんが並んでおり、
お店に吸い込まれないように願うばかりですが、
突然、何人もが、止まって動かくなってしまう場所があります。
それはもう、ケースバイケースで、理由なんかありません。
1人や2人だと、我慢していただくところですが、
何人もが興味を示してしまった場合は、
手早く終わるようヘルプしつつ、付き合うほかありません。

左手に「本家 湯豆腐 奥丹」の木の看板が見えたら、
次を右折する目印、
右手を見ると、「二年坂」の標識があります。
その階段から二年坂になります。

二年坂

ここでしか見られない、古い京の佇まいが並び、
階段の上から多くの人が写真を撮るので、
なかなか、ここから進まなくなります。

こういう場所が、こんな所にあったのか~!
と感心するゲストが沢山います。
ガイドブックやネットの写真で似たような景色を見たけれど、
それがどこにあるのか分からない、
来てよかったよ~!! と言ってもらえるとホっとします。

この二年坂も、お店が多いという点で危険地帯であります。
「フリータイムではないので、ただ通るだけ」といっても、
そんなセリフはゲストの耳には届かない雰囲気が満載なので、
最初から;「10分後に、道の終わりで集合」ということにすれば、
好きなように時間を過ごして、15~20分後に集合となります。

「ジブリだ~!!」と”どんぐり共和国”の奥深くへ入り込み、
自分の世界から抜けられなくなる人達もいましたので、
ゲストを放すときには、ホントに再三確認をしましょう

二年坂の終点が、パークハイアット入口になってしまいました。
近隣の皆様には、絶対に、何等かの迷惑にはなるのですが、
その迷惑加減を少しでも軽減するよう、
騒がないなど、ご協力いただくことです。
ここで、二年坂は終わりです。

維新の道からねねの道

二年坂の終わりは、維新の道に繋がっていますので左折。
左側、赤いガードレールの内側を直進。
50m強歩くと、石灯籠があり、その向こうに松の木、
維新の道の反対側には「高台寺公園」の文字が見えます。
入口に、お手洗いがあるようです。
筆者は利用したことがありませんが。
ここでは、念のため、寄っておくといいでしょう。
ここを逃すと、祇園を散策し、バスに乗るまでお手洗いはありません。
もう少しだけ進み、横断歩道まで来て、
維新の道を渡れば、そこから、ねねの道になります。

ねねの道を50mほど進むと、右手に公園へ続く階段があり、
ちょうどその向かい側、進行方向左手の上に、
「石塀小路」と書かれたランプから、
風情たっぷりの石塀小路へ入ります。
 

石塀小路

ここから入る前に、静かに歩くことを徹底してご案内。
道なりに進むと、自然と右手に折れ、すぐまた左に折れる。
その先、右へ入る小路がありますが、
今回はそこちらへは行かず、直進して下河原通りへ出ます。

石塀小路から祇園-1

下河原通りへ出たら右折して、八坂神社まで行き、
八坂神社境内経由~四条通り~花見小路へ行くルート。
八坂神社
この場合、八坂神社境内へは入らず、
鳥居前から左折することも勿論可能ですが、
八坂神社の鳥居を見せて境内に入らないのは、
容易に境内に入れる環境であるだけに、
意地悪をしていると受け取られかねません。
行程に入っていないから行かなくてもいいのですが、
目の前に珍しい建物を見せておいてスルーは、ないでしょ。
境内に入れば、どうしても、余計な時間がかかりますので、
時間がある場合のルート。

石塀小路から祇園-2

石塀小路を抜け、下河原通りへ出たら右へ直進。
1本目を左折して直進し、バス通りの東大路通りへ出る。
このあたりの道は狭いので、
1列で道の端を車輌に気を付けて歩くよう注意喚起。

東山安井の交差点に来たら、全員集合するのを待ちます。
変わっていなければ、ここにレンタル着物店がありますが、
むやみに写真を撮らないよう注意してください。
全員が揃ったら、右折して、八坂神社方面へ進む。
八坂神社の正面は、写真に撮りたがるのと、
祇園の鎮守様なので、ガイディング的にも便利。
但し、ここでは説明はしません、
してもいいのですが、1分以内で簡潔に。
それよりも、人や自転車とぶつからないように、
迷子が出ないように、落とし物がないように気を付けるほうが肝心

この地点から八坂神社の境内に入ろうとすると、
上り階段が急で、アクセス的にハードルがあるため、
写真を撮るだけでスルーしても全く問題ありません。
お釣が出るほど時間があれば、境内に入ってもいいのですが、
それほど時間に余裕のある団体旅行は、おそらくないでしょう。
落ち着いたら横断歩道を渡って、四条通りを進み花見小路へ。
 奥が八坂神社。手前右が一力さん。

石塀小路から祇園-3

石塀小路を抜け、下河原通りへ出たら右へ直進。
1本目を左折して直進し、バス通りの東大路通りへ出る。
このあたりの道は狭いので、
1列で道の端を車輌に気を付けて歩くよう注意喚起。

東山安井の交差点に来たら、全員集合するのを待ちます。
変わっていなければ、ここにレンタル着物店がありますが、
むやみに写真を撮らないよう注意してください。
ここまでは、上と同じ。
全員揃ったら、バス通り(東大路通り)を渡ります。
横断歩道を渡りきると、左手に駐車場。
その右側の道を、ま~~っすぐ進み、
突き当りを右折すると、花見小路です。
但し、このルートをとる場合、
花見小路の終点から始発に向けて歩くことになるため、
裏口から入る感じになるあめ、盛り上がりません
それでも、本当に時間がない場合は、これもひとつの選択肢となります。
歩けば、観光客も多く、納得はしていただけます。
花見小路の”始発地点”である一力さん付近で止まり、
一力さんの説明をしたあと、四条通りを鴨川方面へ行くか、
白川へご案内するかのいずれかになります。

祇園

【ツアー前確認事項】
行程に「祇園」とある時、その定義を確認します。
「花見小路だけでいいですか」などと聞くのです。
ほとんどのツアーでは、それでOKですが、
担当さんに、意味が通じていないようならば、
「白川は行かなくてもいいのですね?」などと聞いて
詳細を確認するのです。

花見小路

上記、1か2のルートの場合、
四条通りに、「花見小路」と書かれたところから、
まず花見小路を歩きますね。
 四条通り左側の歩道を歩くとここに来ます。

 上を進むと、このように花見小路の入口。

 誰もいない花見小路が人で溢れます。

ここは、歩行者天国ではありません!
車輌が普通のスピードで走り、人がいても徐行運転しません。
実際に危ないので、本当に注意してください。
祇園は、夕方以降に散策することが多く、
薄暗くなったり、秋以降は日が短くなると、
同じ時間帯でもかなり暗くなりますので、
足元、車輌、自転車、
他の観光客や観光客のカメラとぶつからないよう、
十二分に気を付けていただきましょう。
とにかく、安全にこの地区の散策を終わりたいものです。

まずは、花見小路のメインストリートを歩き、
祇園コーナーあたりまで行って引き返すのが基本。
少人数なら、帰りは、適当なところから入って、
小路を通って花見小路に戻ればいいのですが、
大人数でそれをやると迷子が出ますので、
芸がなくても、花見小路の往復で終わりにしています。

注意事項

昨今、観光客のマナーが悪すぎて、
祇園界隈には、注意を促す看板が建てられています。
それでもあまり効果がなく、祇園界隈の方々は、
大変迷惑して、困っておられるのです。

まず、舞妓さんがいても、近寄らないこと。
いきなりアップで写真を撮ったりしてはいけません。
肖像権があったら訴えられます。
「他の人達がみんな、やってる」は理由になりません。
—といっても、それが通じないのでホントに困ります。
触る人がいるそうですが、もってのほかです。
最低限のマナーを守り、むやみにシャッターを切るのではなく、
せっかく来日しているのですから、
ご自身の目に想い出をとどめるようにしてもらいましょう。

祇園散策の前に、祇園はどのような地区であるか、
舞妓さん、芸妓さんのお仕事についても説明します。
必ずといっていいほど、
ある別な職業と混同している人が少なからずいます。
そうではない・・・と言っても、
「いやいや、そうはいっても、・・・」と
シツコク食下がって来る人がいます。
ここでは、必ず、ゲストの誤解を解き、
芸者とは何かについて正確な情報をお伝えしてください。

このあと、どちらへ向かうかは行程次第です。

祇園白川

花見小路の始発から四条通りを渡って鴨川方面へ進み、
1本目を右折、「切り通し」といわれる道を進みます。
電線はごちゃごちゃしてる道です。
右手の、いづうさん前を通過すると、
ほどなく、人しか通れない狭い小路になります。
これも「切り通し」、京都らしいところ。
この小路を抜けると、白川にかかる巽橋を渡ります。
渡ったところには、辰巳明神。
白川に沿って歩くと、とても喜ばれます。


実際、ここまで行程に入っていることはありません。
筆者は、20人以下の団体なら、余計な時間を削って早め、
できるだけここまでお連れしています。
あるいは、大幅に時間が余ってしまった場合にも使えます
ちょっと早めにホテルに戻ることになる場合、
喜ぶ人達と、不快感を示す人達と、色々います。
後者は、たとえどんなに疲れていようと、
寝る時間が少なくなろうと、足を引きずってでも、
最大限1か所でも多くを回ることを評価する人達です。
明らかにそういうグループの場合、追加してあげると言えば、
喜んで付いて来そうです。

もっとも、そこまで行く必要は、ありません。
行けば行ったで、歩く距離も長くなりますので、
行く前にゲストにどうするか聞いてから決めています。

祇園でも、花見小路とは全然違う雰囲気の場所があります。
行程には入っていないので、追加としてご案内するのです。
でも、歩く距離がもっと増えます。
頑張って歩いて行きたいですか?
それとも、疲れているなら、やめておきますか?

こう聞くと、今迄のところは大変な勢いで、
毎回、「行く~~!!!」と言われてきました。

ガイド自身が疲れていたら、やめましょうね。
ムリしてまでやることは、ありません、全然。

古い京都らしい建物、白川沿いの景色や水音に、
ゲストの表情が明るくなり、来てよかったと言ってもらえる。
春、桜の時期なら、ゲストは狂喜乱舞します。
もっとも、白川沿いは車道ですから、気を付けましょう。
歩道を歩けばいいのですが、風情が半減します。

そのまま鴨川方面へ進み、氣の聞いたドライバー様が、
鴨川沿いのどこかでピックアップしていただけるのなら、
このルートは、とても有効です。

とはいえ、団体の年齢層、ゲストの体調、
足腰の悪い人の割合や状況などを観察したうえで、
花見小路あたりにとどめて、
余計なことはしないほうが良いこともあります。
すべて状況次第です。

これまで、脚の悪い身障者が参加したツアーもありました。
最初から、身体障碍者がいると分かっている場合は、
追加案内はしません。
全員最初は元気だったけれど、どんどん疲れてきて、
それどころではないゲストが増えた場合も、同様です。

ツアーは、何事もなく無事に終わることが最重要課題。
疲れて怪我でもされると、本末転倒です。
特に、京都観光は行程がきつく、1日10キロ前後は歩きますから、
とにかく、ゲストの体調をよく観察してからにすることは、
言うまでもありません。

清水寺から祇園まで歩いた場合

清水寺~三寧坂~二年坂~祇園まで歩くと、
最低3時間歩き続けます。
祇園に到着したときには、疲労困憊している人も多く、
その状態で、白川へ行くご提案は、まぁできません。
そもそも、ガイド自身も疲れており、
みんなもう、一刻も早くバスに乗って座りたいのです。
このあたりで、お手洗いと言われると、ほぼお手上げです。

祇園散策時の駐車場

知恩院向かいの駐車場

祇園散策時の正当な駐車場は、知恩院の向かいになります。
タイムズ総本山知恩院三門前
固いドライバー様は、川端通りには止められないと言い張り、
絶対に、ここじゃないとダメと主張されます。
知恩院駐車場から花見小路までは、けっこう遠いのですよ。
八坂神社の境内を通ると、特に桜の時期はとても綺麗なので、
頑張って、境内を通ってあげたいところです。
どうしても、知恩院向かいの駐車場発着となる時は、
片道だけ八坂神社境内を通り、帰りは普通に道路を通るほうが無難。
ここから往復するだけで30分はかかるとみたほうがいいでしょう。
切り通しを通って白川散策など、夢のまた夢でしょう。

川端通り

京都観光に慣れているドライバー様なら、
川端通り、南座の横の川沿いで乗降場所させていただけます。
川端通りでの乗降はホントはダメということのようなのですが、
その割には、鴨川側にはバス乗降用の窪みがあっていつも混んでおり、
その、反対側の焼肉屋さんとパチンコ屋さんのあたりも、
ピックアップのバスを待つ団体がいつもいます。
祇園界隈のバス乗降あるいは駐車に関しては、
フレキシブルなドライバー様が臨機応変にご対応いただければ、
それは、この上なく有り難いことですが、
知恩院前じゃないとダメと言われたら、
いろいろ言い張らずに、従ってください。
違反切符でも切られたら、とんでもないことになります。
祇園散策が終わって出発するときには、
15分前にはバスに連絡をし、
団体は、バスが来る前に約束の場所に到着している必要があります。

祇園散策のまとめ

知恩院の駐車場から往復するにしても、川端通りで乗降できても、
徒歩移動途中の混雑も計算すると、
祇園散策は、思っている以上に時間がかかります。
花見小路だけ歩けばよいといっても、
その前後に余計な時間がかかります。

小型バス

京都のホテル発着で荷物の積み下ろしの必要がなく、
人数が20人以下でマイクロバスが手配されている場合は、
なんと、四条通りで乗降が可能です!
こまめにドライバー様と連絡をとりあいましょう。

*** *** ***
急用が続いて、また記事更新まで空いてしまいました。
次回は、銀閣寺とその周辺に行きたいと思います。
本日と明日は、お出掛けしてきますので、
2~3日また空いてしまいそうですが、
引続き、皆様のお越しをお待ちしております。

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