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II-48. 【新人】通訳ガイドの動線ナビ:京都-7【世界遺産・銀閣寺】【哲学の路】【世界遺産・南禅寺】

動線Navi

銀閣寺の駐車場

銀閣寺の駐車場は一択
京都市駐車場公営駐車場銀閣寺観光駐車場
駐車場の階段を登れば、哲学の道の始発(終点)地点。

銀閣寺

駐車場の階段を登れば哲学の道。
ここで写真撮影が始まってしまいますが、
そこそこにして、銀閣寺橋を渡り、銀閣寺へ向かいます。

  • 行きの買物防止対策アナウンス
  • まず行程にある訪問地を見学します。
  • 帰りは、少しだけフリータイムにしますので、お買物は帰りにしましょう。
  • フリータイムの時間は、見学の効率次第ですよ~

銀閣寺のサイト

銀閣寺橋から直進、突き当りの総門を入り、
銀閣寺垣根の中を中門手前窓口まで直進。
【銀閣寺垣根】歩きながらガイディング
拝観券は、金閣寺同様、お札になっています。
配布時の説明は、金閣寺の時と同じ。

境内は一方通行。
銀閣寺境内図
コンパクトでご案内しやすく、迷子も出にくい場所。
向月台、銀沙灘は、花頭窓からも見てもらいましょう。
ガイドは方丈前でご本尊様にご挨拶。

東求堂は、観音殿と並ぶハイライトですが、地味すぎて、
「それで・・・?」となりがちな場所。


義政の時代には、観音殿の隣、向月台がある場所に建っており、
その後、今の場所に移築されたことが、発掘調査で分かったという。
一般的なインバウンドゲストには、
茶道、華道、お能、たたみ、床の間、などが、
この山荘から始まったとお伝えしますが、まぁ反応はイマイチ。
多くのガイドブックに書かれているので、”わび・さび”についてもお話しますが、
銀閣寺は、”わび・さび”の発祥ではないことが分かっています。

東求堂を過ぎると、展望所へ登る通路と、
観音堂(銀閣)の前に通じる通路に分かれます。
展望台へ行く途中の風景は風情がありますが、
数多くの不規則な形の石段を上ることになります。

銀閣寺の庭園は、数十種類の苔も見事です。
ガーデニング好きなゲスト達には、たまらないようです。

観音殿【国宝】

建てられた経緯と金閣寺との対比でガイディングします。

なぜ銀がないのに銀閣なのか—1

格安ツアーで銀閣寺へ行ったとき、
「銀なんか貼られていないのに銀閣なんて嘘つき」とノタマッタ客がいました。
こんなことを言われたのは初めてで、その発想に驚いてしまいました。

相手がお客様だと、百歩も千歩も、一万歩も譲って忍の一字。
私はニンゲンができていないので、シカトしたいところですが、
そういう輩には、ガツンと説明して、エスカレートを防止します。

本当に銀があるかどうかは、ガイドが決めたことではない。
ましてや旅行社が決めたことでもない。
そう言われているものであり、それを嘘つきとは言わない。
では、天下のミシュランガイドも嘘つきになりますかね?
そこまで言って黙らせないと、
つけあがって何をやりだすか分からないのです。

なぜ銀がないのに銀閣なのか—2

こんなことを色々お話して、問いかけてみる。

  • 銀を貼る前に義政が他界した
  • 応仁の乱により財政事情で銀を貼れなくなった
  • 銀が金よりも高かった
  • そもそも、そんな予定はなかった
  • 外壁の漆喰が月光に輝いて銀色に見えたのだった
  • そもそも月光のことだった

チェックポイント

観音殿は、極彩色で彩られていた。
おじいちゃんの義満が建てた金閣寺に遠慮した話は俗説。
金閣寺と似ているという説明も、こじつけ;全然似ていない。
創建当時は、「銀閣寺」と呼ばれてはいなかった。
慈照寺の境内は1615年に大改修され、創建当時の景色とはかなり変わった。

展望所へ登る人/登らない人

展望所まで行きたい人達には、必ず、
急がないこと、足元に気を付けるようお声かけします。
上らない人達は、一足先に見学を終わりますので、
観音殿について説明したあと、矢印通りに進めば
売店とお手洗いに行くので、そこで全員集合

展望台へ登った人達が降りてくる場所にスタンバイして、
降りてきた人達に観音殿をガイディング。
全員に説明をしたら、売店+お手洗いへ行き、
全員がお手洗いを済ませたら出発します。
ゲストは、フリータイムを楽しみにしていますので、
ここでは余計な時間を使わない。
全員、お手洗いOKなら出発します。

銀閣寺を出たら、お約束通りフリータイムにしますが、
何時何分、銀閣寺橋に集合としています。
集合時間は、行程次第です。
清水寺の参道と違い、それほど多くの時間は要りません。

銀閣寺~哲学の道~南禅寺のコース

このコースで歩く距離は、大体次の通りです。

  • 駐車場~銀閣寺山門まで往復  :500m
  • 銀閣寺境内:展望台まで行けば :1km
  • 哲学の道:銀閣寺橋から若王子橋:1.5km
  • 若王子橋~南禅寺法堂まで   :600m(少なめに見積もって)
  • 南禅寺本坊内部・水路閣など  :+ α

これだけで、4km以上歩くことになります。
哲学の道を歩きだしたら、南禅寺到着までリタイア不可能

銀閣寺は、哲学の道や南禅寺までセットで行程に入ることが多い場所です。
銀閣寺~哲学の道~南禅寺のコースのツアーは沢山あります。
ある時、銀閣寺の蘭に不審な記載を発見しました。

バス:銀閣寺で後者後、南禅寺へ回送

これは、参加者の大半が高齢者のシリーズツアーの行程表でした。
このような箇所を鋭く発見し、即座に確認しましょう。
バスに残りたい人が出た時に、対応ができません。

途中で、「疲れたからバスに戻りたい」と言われたとき、
”バスはいないよ、次の駐車場に行っちゃったから”
などとは、とてもじゃないが言えません!
そんなことをしたら、クレーム爆発となることが容易に想像できます

各訪問地やその周辺には、必ずお店がありますから、
ゲストは、思い思いにお買物をします。
かさばるものや重いものを買っても、
バスに乗せて置けると安心しているのに、
”ここだけ、バスはいませんよ”など、あり得ない話。

事前にアナウンスするにしても、
【終日専用車利用】との記載があるのに、
部分的にバスを使えない理由をどう説明するのでしょうか?

行程が【銀閣寺~哲学の道~南禅寺】となっており、
どうせ全部徒歩移動なのだから、
銀閣寺にバスを駐車する必要はなく(駐車場代がもったいなく)、
南禅寺に回してしまおうと考えたのではないかと疑いました。
私はそれを見て驚き、すぐに確認しました。

銀閣寺の駐車場は、使ってもいいのですね???

答えはYes;当たり前です。
理由は上記の通り。

しかし、ここで確認をして変更を入れなければ、バスは行程表の通り回送してしまいます。
結果的に全員が健脚で、誰もバスに戻る必要がなく、
かさばるお土産も買わず、忘れ物もなく、
銀閣寺~哲学の道~南禅寺まで問題なく歩けたとしても、それは結果論。
それを、当たり前として計画すべきではありません。

銀閣寺駐車場では、バスに残って休んでいたいと希望するゲストが、
これまでにも何人もいました。
若い人の中にも健康問題を抱えている人もいます。
若くて健康な人でも、慣れない土地に旅に来て、
普段とは違うペースで毎日の行程をこなして
疲れ果ててしまう人も、少なからずいます。

短めのツアーでは、京都観光は実質1日だけのこともあります。
その場合は、京都観光のゴールデンルートのうち、
絶対に外せない、清水寺、二条城、金閣寺、と、
龍安寺/錦市場/伏見稲荷大社/祇園あたりの組合せになります。
京都観光が1日だけの場合、銀閣寺は入りません。

京都観光が2日間の場合でも、
1日目の行程は、短めのツアーの行程と同じ。
2日目の行程に、銀閣寺やその周辺が行程に加わります。

京都観光の1日目は、超有名な訪問地ばかりなので、
ゲストは、どんなに疲れていても、
足を引きづってでも頑張って歩くのです。

それが2日目になると、もちろん全部見たいけれど、
くたびれ果ててしまったとか、脚が痛くてたまらないとか、
バスで休んでいたい人が出るスポットでもあります。
その時に、駐車場にバスがいないということは、
避難場所を失うことにもなってしまうのです。

また、大雨の日でも、哲学の道を、無理してまでも歩くのかどうか
かなり怪しい問題です。

以上の理由から、銀閣寺だけ駐車場を使わないという考え方は、
不適切であるといえましょう。

しかも、このシリーズツアーでは、
その後も、懲りずに行程表に同じ文言を発見。
そのたびごとに、事前打合せで確認をしております。

哲学の道

筆者の経験不足かもしれませんが、
ここは、がっかりポイントの定番になっています。

桜吹雪の中を散策すれば、夢のように美しいところですが、
人であふれかえって前に進むことができません。
桜が満開の時にここを歩く場合は、
大幅な時間の遅れを予測しないと支障が出ます。

あのような狭い小路に人が溢れかえり、
朝の通勤ラッシュ時並みにごった返しても、
旅行会社は、そのような事情に関係なく行程を作成します。
シリーズツアーの場合は、そのような時も、
そうでないときも、全く同じ扱いにしてしまうのです。

哲学の道を見たゲスト達の反応ベスト3:
「えっ・・・」
「これ???」
「これがずっと続くだけ???」

この道がどこまでどれだけ続き、そのあと、
どのくらい歩いて次の南禅寺へ行くかをお知らせし、
「どうします?これ全部歩きますか?」と聞けば、
「歩かない。バスで移動して、次をゆっくり見よう」となります。
こちらから聞かなくても、ゲストから一斉に
「ここは歩かない!」と却下されたこともありました。

ツアー前打合せチェックポイント

行程で「哲学の道」とあれば、全部歩くことを前提としていますので、
*絶対に全部歩かなければいけないのか?
*体調の悪い人などがいたら、どうするか?
*全員が歩かないといえば、歩かなくてもいいか?

以上を必ず確認します。

基本的に、ゲストの意見が全員一致すれば、行程は変更可能です。
その場合は、銀閣寺橋から風景の移り変わりを見ながら歩き、
単調な感じになったところから戻ればOK。
だいたい、ゲストも「ここから先は行かなくてもいい」
と判断する地点と一致します。

添乗員が付いてくるツアーでは、
長距離を歩ききることを自慢したいがために、
「絶対に歩く!」と頑張るTLがいます。
確かにTLも、ゲストの範疇ではありますし、
TLとうまくツアーを催行することはとても大事ですが、
ゲストのためのツアーであることを忘れてはいけないのです。

哲学の道から南禅寺まで歩く場合、
必ず、歩く距離と歩く時間を繰り返しご案内します。
哲学の道は疏水沿いに歩きますが、
悪ふざけなどされると大変危険です。
くれぐれも落ちないよう注意喚起必須です。

南禅寺【世界遺産】

哲学の道を歩いて南禅寺に来ると、
正面から入らず、裏口から入ることになります。
南禅寺のサイト

南禅寺駐車場

南禅寺境内案内
南禅寺第1駐車場は、上図の勅使門のすぐ下のP印。

 三門
バスで南禅寺第1駐車場に来れば、
三門から見学でき、感動が全然違います。
今回は、銀閣寺~哲学の道~南禅寺という行程で来ると、
中途半端な場所から南禅寺境内に入ることになり、
三門を最後に見るのはマヌケな感じになります。

このような圧倒的なスケールの建築に、
ゲストは大変興味を示します。
最初にこれを見て境内を進むルートのほうが、
圧倒的に印象が良いのは当然です。
そもそも、設計のコンセプトもそうでしょうしね。

構造・大きさ・上には何があるのかなど、標準的な説明でOK。
高さ22m、日本三大門のひとつ。
現在の建物は1628年に再建されたもの。
格式の高い2階建て、2階には仏像が祀られている。
少人数のツアーでは上に昇ることがありますが、
階段が本当に急で滑りやすいので、
とにかく怪我のないよう気を付けていただきます。

 法堂
中には入れませんが、僅かに空いた隙間から、
天井の龍の絵が見えますのでご案内しています。

 方丈
靴を脱いで中に入ります。
靴は、レジ袋に入れて持ち歩くシステム。
入ってすぐ、右のお部屋からは滝を望めますが、
そこはお茶をいただく人達のお部屋なので、
勝手に入ってバシバシ写真を撮らないようご案内。

廊下を直進、左折するとスリッパ置場があります。
床は冷たいので、ぜひスリッパを借りましょう。
少し進むと、右側に、ビデオ・ルームがあります。

英語の字幕が出ますが、前に座らないと見えません。
映像を見るだけで全容を把握できる構成なので心配ありません。
このビデオ画像はとても綺麗です。

一般客も一緒なので静かにしていなければなりませんが、
誰もいなければ、他言語の場合は通訳します。
南禅寺の概要を把握していれば問題なく通訳可能な内容です。
このような場所に来ると、ゲストは決まって
「ああ、座れる~」と喜こびます。
これはもちろん、ガイドにとっても嬉しい。
10分程度でも、ちょっと休めるとホっとしますよ。

ビデオはループ方式で、終わったら最初から自動再生。
一通り見たら廊下に出ると、↓の光景。
建物のブロック区切りでは段差がありますので足元注意!
 虎の子渡しの庭
植物のある枯山水の庭

【虎の子渡し】について説明しましょう。
障壁画は中が暗くてよく見えませんし、
正直、あまり盛り上がり要素がありませんので、
せめて、虎の子渡しの話でもして、
「そうなのか~」と思ってもらいたいところです。

 大方丈と虎の子渡しの庭の一部
虎の子渡しの庭に面する部屋には、
狩野派の筆による豪華な障壁画がありますが、
デジダル撮影画像をもとにした複製。
レイによってオリジナルは収蔵庫。
このような情報は必ずアナウンスします。
もれなくオマケに落胆の声があがりますが、どうにもなりません。
室内は暗いので、複製になってもよくは見えません。

有名な絵が沢山あるのですが、よく見えないので、
ただ、どんどん通り過ぎるだけになりがちです。

左甚五郎作と言われる彫刻については、
そこだけピックアップしてお話しても通じません。
とっても有名な彫刻家なのだと言えばいいのでしょうが、
「それで・・・?」となりがちなので、
最近は、言ったり、言わなかったり、
その時のゲストの反応次第で対応しています。

大方丈の後ろへ回り込み、渡り廊下を伝って行けるところまで庭を見たり、
巨大な硯を見たりしながら、
順路を辿ると、ビデオルーム近くに戻ってきます。

出口へ進む途中にお手洗いがあります。
お手洗いは、玄関を出てすぐの場所にもあります。
人数が多い時は、適宜使い分けましょう。

ひとえに筆者の力不足が問題と思いますが、
正直なところ、南禅寺は方丈内部よりも、
外の景色のほうが圧倒的にウケがいいのです。
特に、正面~三門~法堂までのあたりや、
中門から方丈へ続く通りの景色が好まれてます。
一般的なインバウンドゲストの様子を見ていると、
方丈よりも、三門に昇らせたほうが喜ばれそうです。
階段はとても急で心配ではありますが、
盛り上がり感は、こちらのほうがありそうです。

そのようなわけで、私自身も南禅寺については、
今もよく把握ができておりません。

水路閣

 水路閣
ローマ時代の水道橋を見慣れているヨーロッパ人には、
なぜ、このようなものが、ここにあるのか、
琵琶湖疏水について説明しないと意味不明です。
上のほうまで登れますので、一応行きますが、
特にローマ時代の遺跡を沢山見ている人達には、
「それで?・・・」との反応になることは覚悟しましょう。

日本語の観光ガイドには、
雰囲気があるのでドラマの撮影によく使われるなどと書かれていますが、
インバウンドゲストには、そのようなことは言わないでください。

琵琶湖疏水

上のシラケ反応を解決するのは、琵琶湖疏水についての解説です。
琵琶湖疏水の簡単な経緯を説明することです。
疏水の終点は南禅寺のすぐ近く。
できれば、インクラインのことも簡単に解説。

琵琶湖疏水(京都市水道局)

  • 京都市は、琵琶湖から年間2億トンの水を引き、謝礼を支払っている。
  • 謝礼金は10年ごとに物価動向等に鑑みて相談して決められ、
  • 2015年から10年間分で、2億3千万円。⇒各国の通貨に換算しておくこと。
  • ⇒ゲストは、こういうお金の話題が好き。

琵琶湖疏水の計画は1800年頃からあったという。
1885年、第1疏水工事開始、
わずか5年後の1890年、日本初の水力発電所が完成、
翌1891年、稼働開始⇒現在もなお現役で稼働中。

1895年、日本初の路面電車が京都と伏見の間を走る。
平安神宮の神苑には、日本最古の路面電車車輌が展示されています。

琵琶湖疏水は、今も様々に活用されています。
東山の無鄰菴などの庭園、丸山公園、平安神宮の景観をつくり、
京都御所や東本願寺の防火用水としても利用されています。

*** *** ***
次は、近場の平安神宮に行きます。

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